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■ひきだしバレエ(ダンス)覚書>ルグリと輝ける仲間たち(2004)


 
楽しかったですー!オレリー・デュポン、キラッキラッの輝きは正しくエトワール。ヤン・サイズは、両腕を広げるとイヌワシのようで野鳥の会の柳生博が喜びそう。踊りはカッコよかったし、名前も覚えやすい(笑)。新エトワールのマチュー・ガニオは、顔は宝塚、スタイル抜群、柔らかそうな踊りで将来に期待。ルグリは、「エンジェル」「幻想『白鳥の湖』ように」は考え抜かれた知的な踊り、「フー・ケアーズ?」は心底踊りが好き〜という楽しさいっぱいの踊り、そして、「フー・ケアーズ?」でみんな一斉に踊るところやカーテンコールでは座長らしいリーダーシップが頼もしかったです。
プログラムは、下の表をご覧ください。)

初っ端の「精密の不安定なスリル」ってタイトル、どういう意味かはわかりませんが、出演者の皆さん、組になったりバラになったり、入れ替わり立ち代り、音楽によく乗っていました。衣裳は男性は赤紫、女性は黄緑と黒で、目に鮮やか〜。いずれも背中は肌色のため、くるっと後ろを向いたとき、裸に見えてビックリしました。わくわくしたのがよかったのか、この日痛くてたまらなかった右目の奥の痛みも和らぎました。

「ディアナとアクティオン」は、少年少女の踊りのようでした。坊主頭のアクティオンは、斬新やな〜。

「モーメンツ・シェアード」は、よかったです〜。ピアノの生演奏が嬉しいですね。踊りもよかったのよ〜。うっとりするところと、情熱的なところが浪漫派です。それだけショパンの音楽を生かした振り付けなのでしょう。メラニー・ユレルとヤン・サイズは、踊りが上手いし、パートナーシップがよいのだと思います。全体的にしっとりと、大人の色気の漂う、好きな演目でした。

「エスメラルダ」のパ・ド・ドゥは、オレリー・デュポンでしょう!ヴァリエーションでは、タンバリンを持ったジプシー娘のきりっとした踊りが歌舞伎の見得のようで、気ん持ちいー!

「エンジェル」は、コンテンポラリーらしく床に寝転ぶ振付があって、これがなまじいい席(6列目ど真ん中)だったもので、床に寝られると前の人の頭でまったく見えないのですわ。だから、バイオリンとピアノの音楽かぁなどと思いながら見ていたのですが、ルグリは確実に別世界を作っていたのに、私はそれに入りこめず不完全燃焼で終わってしまい残念しごくでありました。

「アレス・ワルツ」は、切れよく楽しいおどりでした。

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」は、もっとうっとりさせてほしかったな〜。マロリー・ゴディオンは、リフトが弱くて、それが気になりました。

「幻想『白鳥の湖』のように」は、たいへん、おもしろかったです〜。あの有名な「白鳥の湖」を、バイエルンの狂王と言われたルードヴィヒ2世を主人公に作りなおしているのです。男性が主人公の「白鳥の湖」といえば、マシュー・ボーンの振付が有名ですが、ノイマイヤーは先んじることうん十年、これは70年代に作られた全四幕ものだそうです。
で、この日演じられるのは、一幕のラスト、上の空の王の心をつかもうとする王女とのパ・ド・ドゥで、そこへ狂気を象徴する「影の男」が現れるところとのことで、ヤン・サイズは若いからルグリの方が影の男をやるのかしら、と思っていたところ、ルグリはお髭の似合う憂える王でした(拍手)。全体的に憂鬱な(でも、美しい)世界が舞台に出来あがっていて、どうなることかとドキドキしながら見ておりましたが、一旦王の心をつかんだかに見えた王女は遠くになりにけりで、代わって影の男が出てくると怖いわ〜。う〜ん、全幕とおして見てみたいものです。

「フー・ケアーズ?」は、バランシン〜という感じで、粋ですわね〜。本当にみんな楽しませてくれました。アバニャートもガニオもこのパ・ド・ドゥを見ると上手上手。デュポンとサイズのパ・ド・ドゥは、一番「恋の鞘当て」という感じがして楽しかったです。ルグリは、うえにも書きましたが、本当に楽しそうで見ている方もニコニコしてしまいます〜。最後を飾るにふさわしい演目で、もう、楽しくて大満足。もっと見たいな〜と思いつつ、幸せ気分で劇場を後にしました。

2004/07




 
■ルグリと輝ける仲間たち 2004
2004年7月28日(水)18:30〜20:50【プログラムD】
福岡シンフォニーホール
■第1部
「精密の不安定なスリル」 振付:ウィリアム・フォーサイス
音楽:フランツ・シューベルト
エレオノーラ・アバニャート
ミュリエル・ズスペルギー
ドロテ・ジルベール
ヤン・サイズ
エルヴェ・クルタン
「ディアナとアクティオン」 振付:アグリッピーナ・ワガノワ
音楽:チェーザレ・プーニ
ミリアム・ウルド・ブラーム
ステファヌ・ビュリヨン
「モーメンツ・シェアード」 振付:ルディ・ヴァン・ダンツィヒ
音楽:フレデリック・ショパン
メラニー・ユレル
ヤン・サイズ
ピアノ:高岸浩子
「エスメラルダ」よりパ・ド・ドゥ 振付:マリウス・プティパより
音楽:リッカルド・ドリゴ
オレリー・デュポン
マチュー・カニオ
「エンジェル」 振付:レナート・ツァネラ
音楽:アルヴォ・ペルト
マニュエル・ルグリ
■第2部
「アレス・ワルツ」 振付:レナート・ツァネラ
音楽:ヨハン・シュトラウス2世
オドリック・ベザール
エルヴェ・クルタン
「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」 振付:ジョージ・バランシーン
音楽:ピョートル・I・チャイコフスキー
メラニー・ユレル
マロリー・ゴディオン
「幻想『白鳥の湖』のように」 振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:ピョートル・I・チャイコフスキー
オレリー・デュポン
マニュエル・ルグリ
ヤン・サイズ
「フー・ケアーズ?」 振付:ジョージ・バランシン
音楽:ジョージ・ガーシュイン
第1パ・ド・ドゥ:
エレオノーラ・アバニャート
マチュー・ガニオ

第1ヴァリエーション:
ミュリエル・ズスペルギー

第2パ・ド・ドゥ:
オレリー・デュポン
ヤン・サイズ

第2ヴァイエ-ション:
メラニー・ユレル

第3パ・ド・ドゥ:
ミリアム・ウルド・ブラーム
エルヴェ・クルタン

第3ヴァリエーション:
マニュエル・ルグリ


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