熊谷守一展


今年は一目惚れした熊谷守一のカレンダーをパソコンのデスクトップと部屋の壁で楽しんでいるところなんだけど、ひろしま美術館で展覧会を開催していると知り、喜び勇んで行ってきた。期待しすぎて、それほどでもなかったらどうしようと思っていたけれど、ますます好きになった。守一は、庭の植物や生き物を日がな一日見つめてもちっとも飽きず、アリは左の二番目の足から歩き始めることを発見したらしいが、私も守一の絵をながめて全く飽きることがなかった。そして、守一の絵の特徴である輪郭線は、輪郭線として描かれたものではなく、外側と内側を塗ることによって輪郭線に見えているのだとわかって驚いた。サインも漢字だったりカタカナだったり、フルネームだったり名前だけだったり。気分だねぇ(笑)。また、カレンダーを見たときからユーモアを感じていたし、今回見た「線裸」(1927年)と名付けられた絵は裸婦なのか紐なのか、本当に笑ってしまった。ほとんどが4、50センチメートルの小さい絵で、茶の間にも飾っておけそうな感じで、そんなところも大好きだ。初期の油絵から日本画、書、焼き物、彫刻、画材、道具箱、キセル、パイプ、守一の言葉など、どれもこれも見ていて楽しいものばかりだった。あまり欲のない人は、ちょっとしたことで満足できるので幸せだと思うけど、熊谷守一は幸せだっただろうなぁ。
図録を見たら、ひろしま美術館では4月20日まで開催され、その後、松山のミウラート・ヴィレッジ(三浦美術館)へ巡回するそうだ。4月27日から6月15日までは同じ四国にいるんだね~。

ひろしま美術館は、大大大好きなゴッホの「ドービニーの庭」とアンリ・ルソーの「要塞の眺め」があって、ずっと前に「要塞の眺め」を見たときは、「私にも描ける」だったか「私の絵に似ている」だったか、そんなことを思った。改めて見てみると、どうしてそんな大それたことを思ったのか不思議だ。あの異次元のような静けさは、誰にも真似できない。
「ドービニーの庭」は、2008年に解剖されていて黒猫の謎が解けていた。下の画像の「T」の字の下に赤っぽい(ネットでは茶色っぽい)ところがあるのは、ゴッホが描いた黒猫をとある人(名前を忘れてしまった)が修正してしまったのだそうな。

検索したらありました。黒猫の謎解き→ひろしま美術館に、ゴッホの「ドービニーの庭」がありますね。 色々噂があります…

ひろしま美術館
ドービニーの庭

(2014/03/29 ひろしま美術館)

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