ルートヴィヒ デジタル修復版

スケールの大きいオタク。元祖引きこもり王。
これはもう、ルートヴィヒ(ヘルムート・バーガー)を見る映画だなぁ。

始まりは部屋の隅の天井画で、なんかエロ映画宣言されたように思ってしまったのだけれど、それを払拭するような横顔のアップ!はぁ~、美しい~~。ヘルムート・バーガーってこんなに美しかったっけ????美青年という評判とは裏腹に、ちょっとクセのあるお顔が、それほど好みではなかった私にも美しく瑞々しく見えた。その人が神父さまに告解をしている儚さがよろしうおす。
映画の前半は、ルートヴィヒも一所懸命に国王の勤めを果たそうと努力をしていた。ワーグナーとか芸術を国民にも広めるって趣味と実益を兼ねたいいことだと思う。でも、世継ぎを残すという務めにおいて挫折。議会で決まったこと(自分の意志とは異なる結論)にサインするだけってのもつまらないだろうし。後半は、欲望のままに生きた結果、容貌も激変。会いに来たエリザベト(ロミー・シュナイダー)に合わせる顔もなく、思いどおりにしてきたのに思いどおりになってないという惨めさだった。ただ、ラストカットのデスマスクを見ながら、「腐っても鯛」という言葉が浮かぶのは、ヘルムート・バーガーのおかげだと思う。

およそ30年ぶりの鑑賞に、わかることが増えているかもしれないと自分に期待したが、エリザベト(ロミー・シュナイダー)が喪服を着ているわけくらいしかわからず。冒頭の天井画もファーストカットだから何か意味があるだろうに、サッパリ。きっと教養のある人ほど面白い作品なんだろうなぁ。ともあれ、お星様の部屋に再会できたのは嬉しかった。

(2017/01/28 高知県立美術館 高知県立美術館ホール/240分)

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