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■かるかん>M・I|クレマスター
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M・I
スクリーン、ビデオ、テレビ、ライブパフォーマンス
大木裕之+M・Iメンバーズ作品(カラー/ビデオ/90分)

2年前に高知県立美術館主催で大木監督と映画を作ろうというワークショップがあって、そのときに出来たM・Iプロジェクトというグループの本作品が、『クレマスター』に先駆けて上映されました。
すぐ後に『クレマスター』が上映されることを意識した編集及びライブパフォーマンスでありまして、この日このとき限り、一期一会の上映と申せましょう。

テレビが数台客席に据え置かれ、それぞれまったく異なる映像が映し出されています。舞台にはドラムやピアノが置かれ、ときおり現代音楽調に叩かれたり弾かれたりしています。また、スクリーンに影が映るのもおかまいなしに通りすぎたり踊ったりしています。何が何やらわけがわからず、神経を逆なでするような金属的な音や、突発的な悲鳴など、決して愉快なものではありません。

そういう観客の心理状態を意識したうえで、「上映止めろ」「作品になっていない」「見たくないなら出たらどうですか。『クレマスター』は2時40分に始まりますので、それまでは自由に過ごされたらいいんじゃないですか。」というような観客役と作者役の真に迫った演出がありまして・・・。
私は、「演出じゃなくてホントだったらどうしよ。どうなるどうなる?」と思いつつも、「とにかく、『クレマスター』が始まるまでには終わるんだー。」とほっとしました。何せ体感時間が3、4時間は経っていましたので、「ひょっとして『クレマスター』の上映時間にくいこんでいるんじゃ?美術館の人もこの暴走をどうやって止めるかあせってるんじゃ?」と気が気じゃなかったです(笑)。

それにしても、それほど観客を意識して攻撃的にならずともよかったのにと思います。芸術家ってあんまり観客を意識しませんからね。観客を意識しているということは、芸術作品よりはサービス精神があるということかなあ?だけど、あんまり愉快なサービスではなかったし。
でも、いろいろ考えることはありました。たとえば、スクリーンに映されているものより、ライブが圧倒的に強いということです。
スクリーンを横切る人物は言うまでもなく、ピアノを弾いているのやマイクを通してのつぶやきやらに意識がいってしまいます。これは普通に上映されている映画でも、となりで袋をガサゴソされたり後ろで着メロが鳴ったりするのに意識が行くのといっしょかな。映像パワー、ライブに敗れたり・・・・。(←昨年9月11日のテロを思い出し、今だからこそライブを凌駕する映像を見たかったなあ。)

とにかく型破りな上映なので、こちらだって型破りでいいんだと思って、(普段は上映中に席を立つことはないのですが、見逃して損するような場面があるとも思えなかったし、)ゆっくりお手洗いへ行ってきました。それでわかったことですが、最後列の客席より更に後ろにテレビが据えられていました。途中で退席する人のために、そこに据えられたのでしょうか。それとも、席を立って自由に各テレビを見て回ってもよかったのかもしれません。
舞台に上がってスクリーンに自分の影を落としながら横切っても、よかったかも(笑)。

上映が終わって拍手がなりました。あれは「終わってくれてありがとう」という拍手ではなかったでしょうか?少なくとも私はそういうつもりで拍手をしました(心の中で)。


  ●追記
上記の感想で論理的に穴があるのは置いといて(^_^;、間違いがあったので訂正します。といいますのは、私がてっきり演出だと思っていたハプニングは、本当にハプニングだったかもしれないのです。つまり本当にお客さんが、作品と作品(そのお客さん曰く作品以前のもの)を上映することに文句を言って、それに対して作った人が反論するという、通常の上映会ではめったにない出来事があったらしいのです。
そうすると、上記の感想でこのハプニングが演出だという前提のもとに書いた部分は、お詫びして撤回しなくてはなりません。すみませんでした。

ところで、「あのハプニングが演出でなく本当だったらバージョン」の感想もありまして(笑)、それはまず、観客にあのように攻撃的に出られると、反論する側もやはり攻撃的になってしまうのは無理ないけど、冷静に対応していたのは偉いな、私にはできないなということ。それから、お客さんが「これは内輪で見るようなものであって、人に見せるような作品になっていない」と言ったのは、感情的にはもっともだけど、どのレベル以上が人に見せる作品かというと難しい話だということ。そして、作り手が反論した「見たくないなら見なければいい」というのは、一見もっともな理屈だけれど、見たくなくても見ている人は釈然としないのではないかということ。本当に見たくない人が出て行ったら関係者だけになってしまうんじゃ?と余計な心配をしました。

このハプニングには、演出か否かに関わらず、「発表された作品」を挟んで作り手と受け手の関係や、「作品を発表する」ということはどういうことかなど、いろいろ考えさせられました。

当サイト特別賞謹呈


県立美術館ホール 2002/11/23


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クレマスター
マシュー・バーニーの頭の中は
CREMASTER1,2,3,4,5
監督&脚本:マシュー・バーニー

いや、おんもしろかったです。けっこう笑えたし。男女のシンボルが随所に出てくるは、摩訶不思議なオブジェがそこかしこにあるは、見たこともないものをたくさん見せてもらいました。また、ミツバチのぶんぶんいう音がドラムのどこどこドコドコいう音につながっていったり、水に映った上下対象の美しい風景が縦になると左右対象のヴァギナのようになったり、音や映像の連想ゲームみたいなところもたくさんあって、マシュー・バーニー、あんた、いつも何考えてんの?といった感じで、他人の頭を覗くのは、あー楽しいです。
というわけで、ジェニファー・ロペスが殺人犯の頭の中にもぐる『セル』のような作品がお好きな方は、クレマスターも楽しめるのではないでしょうか。


上映会の模様をレポートしています。
県立美術館ホール 2002/11/23〜24


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