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■かるかん>精神|フロスト×ニクソン
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精神
話を聴く
監督:想田和弘/日本、アメリカ/2008年/135分

長かったー。
90分ぐらいに凝縮してほしかった。この監督は、素材を生かす調理師なのだろうか。切ったり貼ったり煮炊きはしない。ちょっとはすればいいと思うけど、『選挙』といい、今作といい、まあ、長い。

コラール岡山は、待合室で寝転がれるのがいいと思う。
心の病は、心の状態がグラデーションのどの位置かというのがポイントで、病気と健康の境界線はないというのは人から聞いて知っていたので、この映画でどの人が心を病んでいるのかいないのか、わからないのは当然だろうと思った。むしろ、心の病と言えども肉体的にしんどいことを目の当たりにして、畳やソファーに横になって待てるというのはありがたいと思った。
面白かったのは山本先生だ。先生の前で涙を流す患者さん。先生、ティッシュの箱に手を伸ばす。患者さんに「涙をお拭き」と渡すかと思いきや、おもむろに自分の口を拭く・・・・(笑)。
山本先生は、患者さんの言うことも訪問看護師さんの質問も「ぢっくり」聴いている。私は人の話をろくに聴かないくせに、人には「ちゃんと聴け!」と内心毒づくこともしばしばだ。山本先生を観ていて、本当にこれからは自分がなるだけ話さないようにして相手の話をよく聴こうと思った。できるかどうかは別として(^_^;。

とさりゅう・ピクチャーズ 自由民権記念館 2009/10/25
 
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フロスト×ニクソン
人間多面体
監督:ロン・ハワード/アメリカ/2008年/122分

これまで私は、悪役以外のニクソンにお目に掛かったことがない。この映画で一角の人物として描かれたニクソン(フランク・ランジェラ)に初めて会った。多面体として描かれた人間は面白い。単なる円錐とか立方体ではなく、複雑な凸凹がついた陰影に富んだ人物像なら更に面白い。この映画では、小粒なフロスト(マイケル・シーン)との対比(勝負)によっても面白くなっていた。

昔の映画では「ナチス・ドイツ=悪」と描かれることが多かっただろうと思うけれど、近年『ワルキューレ』のようにナチス内も様々という風に描かれることが多くなったような気がする。1990年代頃(?)は、娯楽映画で「イスラム=悪」という風に描かれていたけれど、最近の娯楽映画ではイスラム教徒も多面体に描かれている。情報化社会が進展して、映画の作り手も(観客も?)平面的な悪では満足できなくなったのか。それともイスラム圏へも映画の市場を広げるためだろうか(^_^;。よくわからないが、そんなことまで考えさせられた作品だった。

県民文化ホール(グリーン) 2009/11/12
 
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