ロゴ
・映画情報→ ・上映中&予定 ・カレンダー ・グループ ・ピックアップ
・趣   味→ ・くりからもんもん ・鬼の対談 ・ベスト・キャラ ・かるかん
space
■ひきだし美術展>円山応挙



ハガキ「円山応挙」
space
 
3月17日、江戸東京博物館で見てきました。
会議が思いがけず早く終わってよかったな〜。諦めていたので本当にラッキーです。

孔雀の羽のすべすべ感、牡丹の花の柔らかさ、動物の毛のふさふさ具合など、触ったときの質感が伝わってきます。絵の中の物と物との空間や湿気や冷気などの空気感のある絵や、活動大写真のような動きのある絵もあります。

しかーし、何と言っても松と孔雀の襖絵には、圧倒させられました。襖何枚分でしょう(8枚分?)に渡って斜めに延びる松の枝の迫力。三方を松に囲まれて佇むと、本当にその根元に孔雀といるかのような気持ちにさせられます。恐ろしいまでの臨場感です。また、近寄って見てみると、金の地に墨で描かれた絵だったのにびっくり。松の葉は緑に見え、その幹は茶色がかって見えるので、てっきり色絵具を使っているものと思っていたのです。墨だけだったとは!

屏風の龍の躍動感は、映画がない時代の映画だと思いました。その向いにあった波涛の絵は、掛け軸になっていたけれど、取っ手の跡らしいところがあったので、おそらく襖絵だったのでしょう。こんな襖に囲まれて座した日には、船酔い確実ですよ(笑)。

しらっぺの紙に線だけの絵がありましたが、これは氷原かと思えば、そのとおり。絵の題名を見なくても、いかにも寒そうでした。

梅の襖もよかったなあ。長く伸びた枝が襖に収まりきらず、別の紙に続きを描いて、それでも収まりきらず、又別の紙に続きを描いています。枝先に鶯がちょこんと止まっているのまで見ると、「なあんだ、紙を継ぎ足せばいいんだ」と思いました。そういえば、片岡鶴太郎がNHKのテレビ番組「ようこそ先輩」で、絵がはみ出そうなら紙を継ぎ足せばいいと子どもに教えていたことでした。

展覧会の構成がよくて、写生の部から始まり、お手本、下絵、粉本、画材のコーナーもありました。サインは楷書で「應擧」。「源應擧」というのもあり、どうして源なのかと思ったけれど、あまりの人ごみに解説などはほとんど見ず仕舞い。

江戸東京博物館のミュージアムショップには、おもしろそうな物がたくさんあったのですが、時間がないので後ろ髪を引かれる思いで帰途につきました。
常設展にも行けなかったので、改めて訪れたいものです。

  • 郭子儀図の部分 襖 天明8年(1788) 兵庫県 大乗寺
(松と孔雀の襖絵が一番のお気に入りですが、ハガキとなるとうえの絵が見栄えがするので買いました。)
2004/3/20 up
 


  [うえ↑]

ホームサイトマップサイト内検索リンク自由|byお茶屋(連絡先)