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■くりからもんもん>とっておきの青春(3)『ダイナー』
 

ダイナー
DINER

(監督、脚本:バリー・レヴィンソン/アメリカ/1982/110分)

パンフレット『ダイナー』1959年アメリカのボルチモアで、二十代半ばを過ぎても成熟にはほど遠い若者が、町のダイナー(食堂)で仲間同士うだうだしゃべるだけ(ではないけど、ほとんどはそれだけ)のお話。
客観的に観ると『ヤング・ゼネレーション』ほど一般受けしないかもしれません。会話なんか面白いのですが(こういうのこそ吹替えがいいかも)、ドラマチックなところがないので、退屈する人がいても不思議はありません。
それなのに、公開同時は何度も観に行くほど好きな映画でした。仲間とつるむ楽しさと、ある種の郷愁を感じさせる描き方とが気に入っていたのだと思います。

細かいことは忘れていたので、DVDで観返しました。で、思ったのは、「これって男の映画やなー」、「性的に確かに50年代や〜」、「ウーマンリブは70年代からやし」、「おいおい、それはないでしょー。やっぱ、若さやねー」。
つまり、ビリーの彼女のように働く女性はともかく、女性が男性に従っている様子や、男性の女性を見る目が牧歌的なところは時代を感じさせます。
しかーし、若気の至りは、50年代も今も変わりませんね。二十年前は彼らに共感して観ていたであろう私も、「アホな奴らやなぁ」と思うに至り、また格別の感慨ですけど(汗)。

DVDのオマケにメイキングが付いておりまして、監督と出演者が一人ずつ別の場所で、インタビューに答えるというシンプルなものですが、これが大変面白かったです。
二十年経って、みんな渋くなっているのが、まずよいです。みんな、いい顔になっているのです。
それから当時を振り返るのですが、これが正に青春なんですねー。
若い頃、いっしょに遊んだ友達でも、大人になると滅多に会わなくなって、それぞれの生活に精一杯。でも、時おり思い出すと、今の自分が活性化する。そんな感じ。懐かしくて、二度と返らないから物哀しくて、だけど思い出すと輝かしい。そんな感じ。
『ダイナー』にふさわしいメイキングでした。

パンフレット『ダイナー』登場人物

・エディ(スティーヴ・グッテンバーグ)
自分が大好きなフットボール(チーム)について、婚約者に問題を出して、70問(だったかな)をクリアしないと結婚しないと言っている。

・シェルビー(ダニエル・スターン)
結婚して数年。妻のベス(エレン・バーキン)と何を話していいのやら。レコードをジャンル別、演奏者別、アルファベット順に整理して、元に戻せない妻に怒鳴り散らしてしまう。

・ブギー(ミッキー・ローク)
賭けで大負け。ヤクザの取立てにあって泣きそうな状況を、父の顔なじみバジル(マイケル・タッカー)に救われる。女たらし。

・フェンウィック(ケビン・ベーコン)
仕事もせず酒ばかり。酒癖が悪い。友だち思いで、ブギーのために大嫌いな兄に借金を頼みに行く。

・ビリー(ティモシー・デイリー)
NYの大学生。クリスマス休暇とエディの結婚式で介添えをするため帰省。ガールフレンドを妊娠させているが、彼女は結婚する気がない。

・モデル(ポール・ライザー)
まわりくどい物言いで、いつもエディをイライラさせいるが、エディの結婚式では名スピーチ。

受賞歴
1982年全米批評家協会賞助演男優賞(ミッキー・ローク)

レビンソン監督には『わが心のボルチモア』という傑作があります。こちらも、よろしく〜。

2006/7/9
 
 
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