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■鬼の対談>アメリカン・ヒストリーX



 
今回は、いっしょに映画を観る約束をしているわけではないけれど、自主上映会でよく 会う友達、うめちんに登場していただきました。
この日も上映後、会場を見回すとうめちんがいたので、「お茶しよう」と頼み込んで付き合ってもらいました。

なお、以下の対談の中で『アメリカン・ヒストリーX』と『真実の行方』の結末をばらしておりますので、未見の方はご注意ください。



 
お茶屋
(以下「茶」)
感動した〜。

うめちん
(以下「う」)
うん。よかった。
エドワード・ノートンが〜〜〜!

しびれたね〜!!!

今年はあんまり、豊作やないと思いよったけど、これは作品としてもよかったね。

来たね、来たね、がつーーーん!と。
やっぱりうめちんも、今年はパッとせんかった?

うん、おもしろい映画はいっぱいあったけど、これというががなかった。

わたしも〜。ここに来てやっと、「これ!」というのが出てきたね。今年観た中でサイコーやった。

同感、同感。


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ノートンにぞっこん


それにしても二人のエドは、どちらもよかったけど、やっぱりノートンの方?

そうやね!『ファイト・クラブ』のあの撫で肩が、ああなるとはね〜。

腹筋、割れちょったもん。
ノートンを初めて観たがは、何やったっけ?・・・・・・『告発の行方』?

あ、マシュー・マコナヒーが弁護士やった??

それは違うろー。マシュー・マコナヒーが弁護士やったのは、サミュエル・L・ジャクソンが出ちょったがやろ。
ノートンを初めて観たがは、リチャード・ギアが弁護士役で、ノートンは牧師さんに犯されたトラウマで二重人格になって、リチャード・ギアが「おー、かわいそーに」ゆうて無罪にしちゃったら、実は演技やったというがよえ。
あの時は、うまいとは思うたけど、あれくらいの演技は割と誰でもできる思うて、好きなタイプじゃないしな〜と思いよったがやけど。

え?そんなんやったっけ?あれ?わたし観たっけ???
「行方」ってタイトルの映画がいっぱいあって・・・、『告発の行方』『評決の行方』『真実の行方』もう、わけわからん。

あ、そうや。ノートンが出たがは『真実の行方』やった!『告発の行方』はジョディ・フォスター。

ノートンが出ちゅう映画は他に何があったっけ?

ウディ・アレンの『世界中がアイ・ラブ・ユー』?ノートンはごく普通の男で下手な歌を歌うという・・・(笑)。

あー!そうそう、ミュージカルやったね。ウディ・アレンが空を飛ぶ。
あのノートンもよかったね。目立ってなくて。
他には?

え〜と、ああ、『ラウンダーズ』!
 
あー!あれはよかったね。
『ラウンダーズ』『世界中がアイ・ラブ・ユー』あたりから、もう、ノートンに注 目せずにはおれんという感じ。どの映画をみても見事に別人。
『ラウンダーズ』では、マット・デイモンよりうまかったけど、それでも控えめなところが偉かった。主役に花を持たせちゃったという感じ?
まあ、わたしらぁのメインは、ジョンマルやけど(笑)。

ははは、確かに、ジョンマルがメインや。いやらし〜くビスケット食べて、よかったね(笑)。
それにしても、一粒で二度おいしいというけど、ノートンは一人で何個分もおいしかったねぇ。

『アメリカン・ヒストリーX』では、泣くシーンがいくつかあるけど、刑務所で先生と面会して「助けて」ゆうて泣くシーン、胸キュンやったわ。
あと、ラストの泣き方は、ぜんぜん違うし。
それと、逮捕されるときの不敵な笑い!

あ、そのシーンは予告で何回か見たけど、何回見てもえい!鳥肌もんや。
リーダーシップも取れるし、刑務所から出てきてからは、えらい包容力がついて頼り甲斐がある感じ。
不安そうな表情もよかったな〜。

若いときのシーンは、本当に高校生にしか見えんしね。
それど、デレクは荒れっちょっても理由があるというか、彼なりの考えがあって白人至上主義に傾倒していったところがちゃんとわかったし。
それに比べて、なーんも考えてないのが、デレクを家に迎えに来た男や。彼が車の中で歌いよった替え歌。あのシーンが彼の中身の無さをよっく表わしています。


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もう一人のエディ


ファーロングの方もよかったよね。
今回もはまり役で、ホントに自分に合った役を選びゆわ。多分、エージェントがえいがやろ〜ね。
 
『ターミネーター2』のときは、そんなにえいと思わんかったけど、ジェフ・ブリッジズの息子役をやった『アメリカン・ストーリー』のときから、好きになったな〜。

アップにたえる脇役陣


そぅお?『ターミネーター2』のときも、よかったよ。
『アメリカン・ヒストリーX』では、またもやピッタリのはまり役で。アップが美し〜。
ファーロングもよかったし、脇を固める俳優もみんなよかった。みんな、アップに耐えるえい顔や。

お父さんは、ちょっとしか出てこんけど、根深い差別意識が滲み出ちょった。
ユダヤ人もよかったでね。

う〜ん、私はもうちょっと怒りを見せてくれてもよかったと思うた。抑制した怒りを。あそこまで言われて怒らんのは嘘っぽいと思ったね。鼻の穴くらい、ふくらませてもよかったんじゃない?

私はあれでよかったと思う。怒りを見せられるより、怒りもできんくらい呆れ返るというか、あの方がデレクのプッツンぶりが際立ったね。
ところで、ストーリーとしては、それほど複雑じゃないでね。

う〜ん、そう言われてみれば、そうや。


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衝撃の結末

 
簡単なストーリーやけど、兄弟愛もので茶ーさんのツボ突きまくりやったろ?
 
うん!
うめちんも刑務所ものでツボ突きまくりやったろ?

二人でツボ、突きまくられたね〜(笑)。

それにしても、あのラストは衝撃やった。わたし、ああなるとは思ってなかったもん。校長先生に「お前が説得して抗争を防げ」と言われたときには、あ、こりゃ、ノートンのためにもう一丁見せ場を作るがや!と思ったもんね(笑)。
それにてっきり死ぬかと思ったもん。

私は見せ場を作るとは思ってなかったけど、やっぱり衝撃やった。

もうもう、「父親ばかりか、弟までも!」と思うと、これから先どうするのか、 やりきれん、悲しい思いでいっぱいで・・・・・!(うるうる)

ノートンのおかげで、茶ーさん、すっかり感情移入しております。


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洗濯の相方は、いかにしてデレクを守ったか


刑務所でいっしょに洗濯しよった黒人がおったやいか。
あの人がデレク(ノートン)を守りよったというのが謎でね。あんまり、強そうにないに、どうやって守ったと思う?

あの人は、本気で心配しよったもんね。「お前、食堂でのあの態度は何だ。あんなことしたら今度は黒人に襲われるぞ。」ゆうて。
どうやってデレクを守ったかというと、う〜ん、テレビを盗んだとは言いよったけど、他に隠しちゅうことがあったがやないが?それで刑務所の黒人を仕切っちょったとか?

けど、黒人はテレビを盗んだだけで傷害の濡れ衣まで着せられて6年、一方、白人は二人殺して3年というのは、明らかに人種差別よね。
この映画の立てりとしては、裁判においても人種差別があるということを言いたかったはずやき、彼がテレビを盗んだだけというのは真実じゃないといかんろう。他にも何かやっちょったとしたら、白人との刑期のギャップがほとんどなくなって、裁判でも差別されちゅうと言えんなるろ。

そうやね〜。

そうやろ〜?ほんじゃーき、やっぱ、笑いやなぁい?
あの人は笑いをとって黒人仲間の人気者やったわけよ。それで、デレクを襲わんといてくれという頼みを聞いてもらえたがじゃない??
やっぱり、笑いは武器やね〜(笑)。

あのシーンおかしかったね。あの黒人が女の真似をして「あ〜ん、は〜ん」ってやるの。うまいわ(笑)。
ちょっと、引っ張りすぎじゃないかと思ったけど、最後にデレクが笑ろうてくれたきよかった。


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演出もお見事


俳優はえい、ストーリーはメッセージ性があって、しかも感動的。それと演出もよかったね。最初と最後に浜辺のシーンを持ってきたのがよかった。最初の海は暗めで静かで。ラストの方は、朝焼けか夕焼けか赤く染まって。あの浜辺のシーンで空しさとか悲しさが増すな〜。
俳優がいいからアップの多用も、「いいぞ、いいぞ」って感じやし。スローモーションも多かったね〜。

スローモーション、そんなにあったけ?気にならんかったということは、うまいこと使うちょったがやね。
ずーっと何か起きそうでドキドキさせられたのは、演出のおかげやろうか?
弟を学校へ送ったあと、角を自動車が曲がって来ただけでドキドキしたし。 それから、あの家族の貧しさが調度品からもうかがえるし。
クマのぬいぐるみの足が取れちょったもんね。

そうやね〜、ノートンの演技のおかげもあるけど、最初から最後までドキドキした。

やっぱ、ノートンですか。
それにしても、ワイシャツ着たときには、やっぱり撫で肩で安心したで(笑)。

はははは。そうやね。
いや、今日は話せてよかった。映画を観て出来た胸の固まりをほぐせたわ。どうもありがとう。


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  1.   ジョンマル: ジョン・マルコヴィッチのこと。当地での『マルコヴィッチの穴』の上映を切に願っております。[もどる↑]

  2.   『アメリカン・ストーリー』:『アメリカン・ハート』の間違い。
    この手の題名の間違いや、出演者の間違いは、互いのツッコミのタネとなるのが通常ですが、今回は「なんか、おかしいな」と思いつつ突っ込めなかったお茶屋でありました。ぐやし〜(笑)。 [もどる↑]

  3.   兄弟愛もの: お茶屋は『戦慄の絆』『NIGHT HEAD』などの兄弟愛もの、義兄弟愛(?)ものに弱い。 [もどる↑]

  4.   刑務所もの: うめちんは『ブラッド・イン・ブラッド・アウト』などの刑務所もの、マッチョもの(?)に弱い。[もどる↑]

2000/09/07


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