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■ひきだしバレエ(ダンス)覚書>第10回世界バレエフェスティバル(2003)


 
とても楽しかったです〜!これまでバレエ公演と出張が重なることがなかったのですが、今回はうまく重なってくれました。ラッキー。しかも、世界バレエフェスティバルは3年に1度の公演だそうで、これまたラッキー。(プログラムは、下の表をご覧くださいませ。)
印象に残った踊りを踊った順にあげていきますと、トップバッターのバランキエヴィッチ、清々しい若さいっぱいの踊りでよかったですね〜。踊った時間が短すぎ。もっと見たかったな。

ルテステュとマルティネスの夫婦コンビ、華がありますね〜。白と黒が基調の衣裳もよかったです。マルティネスはDVDで見た「ロメオとジュリエット」のパリス役だった人で、痩せすぎてギクシャクしてあんまり好みじゃないな〜と思っていましたが、DVDからは年月が経っているせいか、優雅な踊りでよかったです。ルテステュは雑誌で見て、眼差しがめっちゃ好みの色っぽさで踊りもさぞかしと期待しておりましたら、溌剌としていてコケティッシュな感じでした。エスメラルダは、「ノートルダムのせむし男」に出てくるジプシーなので、溌剌+コケティッシュで正解なのでしょう。タンバリンでリズムを取りながら踊るのも私にとっては新鮮で、とても楽しかったです。今度はもっと色っぽい役柄で見てみたいです。マルティネスがルテステュのウエストを支え持って彼女の回転をサポートするところは、「いつもより、よけいに回しておりまーす」という感じで、ちょっと可笑しくも微笑ましかったです。

「イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド」は、物語のない踊りだとのことで、なるほど物語がありませんでした。音楽がどちらかというと耳障りな音楽(テープ)で、いかにも現代のバレエやな〜という感じ。男性(ボッレ)は、体形は重たそうですが、踊りは大変カッコよかったです。

コレーラは、DVD「海賊」でアリ(奴隷)役をやった人で、120%力出し切りの思いきりのよい踊りに熱くさせられてもあまり好みじゃなかったのですが、生で見てもやっぱり好みじゃなかったです。でも、おしまいにすっごい回転を見せてもらって興奮しましたーーー。一箇所でグルグル回るのですが、軸足がまったくぶれません。だから、とても綺麗!綺麗さに加えて回転速度が速い!技を見せてもらいましたね〜。

後半になるとやはり佳境に入ってきた感じです。デュポンとルグリのコンビは、私にとってはDVDでおなじみでして生を見るのを楽しみにしていました。もう、うっとり〜。男女が出会って、嬉し恥ずかしで女性が最初は拒むけれど、去っていこうとする男性を追いかけて二人仲良く踊ったと思ったら、女性は去って行き、男性は崩れ折れるというお話(に見えた)。衣裳は日常的な服装でして、女性がトランクを提げていたり、そういう外見に加えて二人とも芝居気たっぷり。けっこう、走りまわったりして足音を立てておりましたが、クラシックじゃないしなどと自分の中で擁護していたのは、もはや贔屓目か(笑)。それでも、いや〜、本当に官能的でありました。さすが。

フェリは、名前だけ聞いたことのあるダンサーです。白い布がふわりふわりと夢見るように動いて布ばかり見ていたような気がします。布が綺麗でした。

でた!出ました!マラーホフ!柔らか〜。美しい〜。いろっぽ〜い。マラーホフばかり見ていると思ったでしょ?私もそうじゃないかと思っていましたが、女性(ヴィシニョーワ)の方もよかったですぅ。こんなに魅力的なマノンなら、デ・グリューはもう彼女のことが可愛くて愛しくてたまらんでしょうね〜。けっこう、リフトとかたくさんあったような気がするんですけど(マラーホフが少ししか見えなかったので)、力技のはずのリフトが流れるようで甘美でありました。もっと見たかったです。

ジル・ロマンの「アダージェット」、すばらしい!!!この日の演目で最も感銘を受けました。少し哀しくて(『ベニスに死す』の音楽だしぃ)、涙が出そうなくらい美しかったです。だから、もう最大、最速、最長の拍手をしました。他のお客さんも同じ気持ちだったんだろうな〜。一番拍手が大きかったように思います。プログラムによりますと、ジル・ロマンはジョルジュ・ドン亡き後、唯一人「アダージェット」を踊ること許された人だそうで、そんな上演を見れてまたしても幸運でした。

「優しい嘘」、これは凄かった。真っ暗な舞台にピンスポットが当たって、二人のダンサーが浮き上がったと思ったら照明がふっと消え、しばし間があって全体に照明がついて踊りが始まります。グレゴリオ聖歌の力強く美しい音楽(テープ)にあわせて、線上を移動してポイントで決め、また線上を移動してポイントで決めるみたいな精緻で鋭い感じの踊りになっていました。「すごい!すごい!」と思っていると、あっという間に終わってしまい、短すぎるー、もっと見たいずぉー!と思いながらの拍手となりました。イリ・キリアンという振付家には関心があったのですが、ますます気になる人になりました。踊り手のギエムは、細くて大胆なのね〜。男性の踊りがきれいで好みだったので、誰だろうとプログラムを見たらル・リッシュではありませんか。この人の踊り、見てみたかったのよ〜。こういう出会いもいいものですね。

それにしてもオーケストラの金管楽器って難しいのでしょうね。さらに磨きをかけてほしいな〜と思いながら聴いていました。
踊りが始まる前にオーケストラの音楽をバックにして、緞帳に出演者と演目が映写される演出はよかったです。見ているうちにワクワクしてきました。
それからルグリってば、舞台に立つとチャーミングなのはなぜ?フィナーレでも、なんか可愛かったな〜。

以上で公演の感想は終りなのですが、個人的に嬉しい話を二つ。20分の休憩時間にサンドイッチでも買ってこようとロビーに出ると、上野水香さんがファンに囲まれてフラッシュを浴びていました。有名人を間近で見られてちょっと嬉しかったです。
ところが、なんと!さらに嬉しい人ともっと間近ですれ違ったんです〜!仕事が終わって帰る日、8月1日(金)の午後4時頃、上野駅の公園口から山下口へ下る細い道で、マニュエル・ルグリ様にそっくりな人とすれ違いました。そうなんです〜。この日、6時から東京文化会館(上野駅前)で世界バレエフェスの公演があったので、会場に向うルグリ様だったに違いないのです(と言い切らせてくれたまえ)。背の高い黒っぽい髪の男性とにこやかに話しながら歩いていらっしゃいました。もっと、遠くからでもわかるようにメガネを掛けていればよかったわ〜。東京では常にメガネを掛けるべし。それが、今回の教訓でした。
2003/08




 
■第10回世界バレエフェスティバル
2003年7月30日(水)18:00〜22:00【プログラムA】東京文化会館
指揮:ミッシェル・ケヴァル/アレクサンドル・ソトニコフ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
■第1部
フィリップ・バランキエヴィッチ 「リーズの結婚」 振付:フレデリック・アシュトン
音楽:フェルディナン・エロール
マリーヤ・アレクサンドローワ
セルゲイ・フィーリン
「ロメオとジュリエット」より
バルコニーのパ・ド・ドゥ
振付:レオニード・ラヴロフスキー
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
アニエス・ルテステュ
ジョゼ・マルティネス
「エスメラルダ」 振付:マリウス・プティパ
音楽:チェーザレ・プーニ
■第2部
グレタ・ホジキンソン
ロベルト・ボッレ
「イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド」 振付:ウィリアム・フォーサイス
音楽:トム・ウィレムス
アリシア・アマトリアン
フリーデマン・フォーゲル
「ジゼル」 振付:ジャン・コラーリ/ジュール・ペロー
音楽:アドルフ・アダン
シルヴィア・アッツォーニ
アレクサンドル・リアブコ
「ゲッティング・クローサー」 振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:ネッド・ローレン
アリーナ・コジョカル
アンヘル・コレーラ
「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」 振付:ジョージ・バランシン
音楽:ピョートル・I・チャイコフスキー
■第3部
オレリー・デュポン
マニュエル・ルグリ
「シルヴィア」 振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:レオ・ドリーブ
アレッサンドラ・フェリ 「パヴァーヌ」 振付:ジョージ・バランシン
音楽:モーリス・ラヴェル
ディアナ・ヴィシニョーワ
ウラジーミル・マラーホフ
「マノン」より
寝室のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン
音楽:ジュール・マネス
タマラ・ローホ
ホセ・カレーニョ
「海賊」 振付:マリウス・プティパ
音楽:リッカルド・ドリゴ
■第4部
ジル・ロマン 「アダージェット」 振付:モーリス・ベジャール
音楽:グスタフ・マーラー
ガリーナ・ステパネンコ
アンドレイ・ウヴァーロフ
「ラ・バヤデール」 振付:マリウス・プティパ
音楽:ルートヴィッヒ・ミンクス
シルヴィ・ギエム
ニコラ・ル・リッシュ
「優しい嘘」 振付:イリ・キリアン
音楽:クラウディオ・モンテヴェルディ、カルロ・ジェズアルド、グレゴリオ聖歌
バルボラ・コホウトコヴァ
イナキ・ウルレザーガ
「ドン・キホーテ」 振付:マリウス・プティパ
音楽:ルートヴィッヒ・ミンクス


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