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■ひきだしバレエ(ダンス)覚書>東京バレエ団「ジゼル」(2008)


ルグリとマラーホフがアルブレヒト役を競演!というので行ってきた。3年前のことである(^_^;。配役は下の表をご覧ください。

●吉岡美佳とウラジーミル・マラーホフ
マラーホフがいいのは当たり前〜。ジゼル命のアルブレヒトが素敵だった。吉岡美佳さんも前回観たときより「いい!」と思った。ひとつひとつの動きが繊細で美しい。ウィリーとなってからも透明感があり美しかった。「こんなによかったっけ?」と自分の観る目のなさに、またしても「猫に小判」という言葉が頭をよぎった。しかし、ときどきポワントの音がすることで、「そうそう、これが私にとってのダメ要因だった」と思い出した。なぜ、私はこうも二幕の足音にこだわるのか?こだわっているつもりはないけれど、夢の世界から覚醒させられる音だからムキになるのだろう。だけど、そんな自分が嫌になるくらい、今回の吉岡さんは素晴らしいと思った。

●小出領子とマニュエル・ルグリ
ルグリはすごかった。登場したとき、舞台がパッと明るくなった。小出領子さんもすごかった。ルグリと踊ると太陽が二つ並んでいるようだった。「いける!ルグリ、まだまだロメオも行けるでぇ〜!!!」というくらい若々しく恋の喜びに輝いていた。二人の踊りは弾むゴムまり。ジゼルの舞台としては異色だとは思う。だけど、この圧倒的な明るさは3年経っても忘れられない。そのかわり、二幕はほとんど忘れているのが残念だ。

●軍配はどちらに?
もちろん、それぞれに楽しませてもらったので、どちらか一方にだけ軍配を挙げることはできない。ただし、ルグリには期待を裏切られた。私はプレイボーイのアルブレヒトを観たかったのだ。役の解釈のうえで、ルグリとマラーホフには相違点があったはずで、その違いを楽しみにしていたのに、いざ、観てみると双方ともにジゼルラブなアルブレヒトだった。年を経るにつれルグリの解釈が変わったらしい。
「ジゼル」は確かフランス生まれのバレエで、オリジナルのアルブレヒトは無垢な村娘ジゼルと遊びで付き合っていたが、死なれてみて深く後悔するという人物だったと思う。初めから本気でジゼルが好きだったマラーホフのアルブレヒトは新解釈なのだろう。相愛の二人の悲恋ものとして感動的だ。でも、観客としてはオリジナルのアルブレヒトで、ジゼルの哀れがいっそう浮き立つ舞台も観てみたかった。

2011/9/3 up
 
■「ジゼル」全2幕

音楽:アドルフ・アダン|振付:レオニード・ラヴロフスキー(ボリショイ劇場版:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー、マリウス・プティパの原振付による。)|改訂振付(パ・ド・ユイット):ウラジーミル・ワシーリエフ|美術、衣装:ニコラ・ベノワ|衣装:宮本宣子|指揮:アレクサンドル・ソトニコフ|演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
9月15日(月)、16日(火)ゆうぽうとホール(東京)
登場人物 9月15日(月)
[第1幕] 15:00 - 15:55
[休憩] 20分
[第2幕] 16:15 - 17:10
9月16日(火)
[第1幕] 19:00 - 19:55
[休憩] 20分
[第2幕] 20:15 - 21:10
ジゼル 吉岡美佳 小出領子
アルブレヒト ウラジーミル・マラーホフ マニュエル・ルグリ
ヒラリオン 後藤晴雄 木村和夫
バチルド姫 川島麻実子 井脇幸江
公爵 木村和夫 後藤晴雄
ウィルフリード 野辺誠治
ジゼルの母 橘静子
ペザント(パ・ド・ユイット) 高村順子 - 中島周、乾友子 - 長瀬直義、佐伯知香 - 松下裕次、吉川留衣 - 平野玲 西村真由美 - 横内国弘、乾友子 - 宮本祐宜、阪井麻美 - 梅澤紘貴、河合眞里 - 小笠原亮
ジゼルの友人(パ・ド・シス) 西村真由美、高木綾、奈良春夏、田中結子、矢島まい、渡辺理恵 高木綾、奈良春夏、田中結子、吉川留衣、矢島まい、渡辺理恵
ミルタ 田中結子 高木綾
ドゥ・ウィリー 西村真由美、乾友子 奈良春夏、田中結子
コール・ド 東京バレエ団
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