庭の秋

今朝、水遣りをしていたとき、何かの鉢にキノコを見つけた。傘が開かないうちに取らねばと思いつつ水遣りをつづけると、案の定、キノコのことを忘れてそのままになっている。何の鉢だったか。あとでパトロールをしなければ。

園芸を始める前から二十四節気の立秋に感心していた。残業続きで久方ぶりに明るいうちに帰れるとなって外に出ると、空気というか光線の具合が物寂しいものになっていた。まだまだ暑い頃に秋を感じたことだった。遠くの山の木々もギンギンギラギラ銀色で、潤いがなくなっているのがわかる。桜などは8月のうちに紅葉して散っていく。
父も行商していた頃を振り返り、お盆を過ぎるとスイカが売れなくなると言っていた。今年は雨が多かったから更に売れなかったかもしれない。その頃になると虫の声が聞こえ始める。
処暑の頃には、夏休みの後半の朝のひんやりとした空気が好きだったことを思い出したりもしている。

9月に入ると夏バテした植物が顕著になるけれど、今年は夏に強いはずのトレニアの元気がなくなっていた。具体的には葉や花の色がうすくなっていた。夏バテというより、植え替えてから肥料をまったくやってなかったからだと思い至り、油かすをいくつか置いたら復活。11月まで行けるかもしれない♥。

牡丹は梅雨明け頃から昨年よりは影になる場所に置き換えたが、やはり葉焼けしてボロボロだ。

朝倉実山椒は、虫がついたように色が変わった葉は2回くらい取り除いたが、今日は多くの葉先が黄色っぽくなっていた。早くも紅葉?それなら肥料をやる必要はなかったと反省。まさか害虫ではないでしょうね。

害虫と言えば、今年買った赤いオステオスペルマムが白い粉を吹き始めたと思ったら、茎がどんどん白くなっていって、ようやくアリマキ(アブラムシ)がビッシリ増殖していることに気がついた。どうなるかと数週間見守っていたら、下の方からどんどん枯れていった。上の方も弱って見るも無惨な姿だ。虻の幼虫の時期でもないし、救世主は現れず。他の植物に移る様子がなくてほっとしているが、緑色でなくなるなど葉っぱや茎に何かの異変があれば、見つけ次第、その部分を取り除くべきだと改めて思った。見守ってはいけない。

それでも、キアゲハの幼虫を見つけたときは放っている。幼虫キアゲハの食欲はバッタの比ではなく、見つけたときは食卓用のパセリが坊主寸前だった。次に見たときにはパセリは丸坊主、幼虫は姿を消し、どこのどの葉を食べに行ったのだろうと思いながら、小さなプランターを覗き込むと、5ミリくらいの緑の玉が土の上にたくさん転がっていた。というより土が見えないくらい積もっていた。幼虫の糞は元はと言えばパセリ。パセリは自分を肥料にできるのだ(丸坊主でも生きのびられたら)。考えてみれば人糞も肥料にしていたなぁ。有機物って素晴らしい。

蝶の幼虫って春のイメージがあるけれど、キアゲハはどうやら秋のようだ。セリ科が好物で昨年だったか一昨年だったか、こぼれ種から育ったイタリアンパセリにも付いていた。茎が幹のようにカチカチに大きく育ったイタリアンパセリは、坊主にはならず余裕だった。春にはそこまで大きくなってないはずだから、やっぱり秋だね。と思って検索したら、成虫は4月から10月頃までいて、孵化してから2週間前後でサナギになるらしいので、秋だけではないのだった。

蜘蛛の巣城でダンゴムシ天国、雑草ランドでもあり近所の飼い猫のトイレでもあり遊び場でもある我が家の庭に、待望のカマキリを発見したのは先月中頃だった。いつだったか、ローズマリーの枝に泡が付いていたので、カマキリの卵かなと期待していたのだ。20年くらい前には、マイカーのボンネットに20センチ弱のカマキリを見つけてギョッとなっていたが、昨年の大量のバッタには参ったのでカマキリ登場を願っていた。発見したときはダンゴムシを狩っていた。バッタの数が昨年より減ったように感じるのはカマキリのお陰だろうか。顔が恐いし、中学生のとき斬られたことがあって苦手なのだが、カマキリさんにぃ~~~感謝。

「庭の秋」への4件のフィードバック

  1. お庭って物語の宝庫ですね。
    (お茶屋さんのような語り部にかかると
    驚きと物珍しさで、もうドキドキでした)

    ハッとしたセリフ…
    「見守ってはいけない」とか
    「有機物って素晴らしい」とか

    「カマキリに斬られたことが…」とか(^^;

    カマキリのことをほとんど知らないので
    (ほんとに切れるんですね、あのカマ…のレベル)
    ダンゴムシ狩りとかバッタ狩りとか
    すごい戦士ぶりにびっくり!(SFXが浮かぶ~)

    一日中お庭にいたというモリ氏のこと思い出しました。
    園芸しなくても面白かっただろうな~
    「有機物の世界」そのものやもん、ドラマがありますよね。
    それも「自分で発見する」ドラマ(^^)

    私は虫が超苦手ってのが困るんですが
    屋内で出くわすクモさん(大きさにもよるけど)とは
    なるべく「棲み分け」て共存?してます。
    やっぱり「ほかの虫を捕ってもらってる」気がして。

    あ、「二十四節気」やっと見てきました。
    いいですねえ。この秋冬、私も気をつけてみようっと(^^)

  2. ムーマさんとこのイソヒヨドリさんも物語ですよね~。
    鳥のさえずりは会話だという研究発表をした学者さんといっしょに鳥の追っかけをした番組、ご覧になりましたか?

    カマキリは、紙で指を切ったりするじゃないですか、あれと同様です。深いと剃刀レベルだと思います。あとあとまで痛かったです。どういう状況で接近遭遇したのか、まったく記憶にないのですが。

    私も虫は超苦手でしたが、虫の本を読んで少しましになりました。でも、足高蜘蛛はダメです。お風呂場に出るし(ToT)。見なければいいのですが苦手なものほど警戒してよく見てしまう悪循環です。

    >あ、「二十四節気」やっと見てきました。
    >この秋冬、私も気をつけてみようっと(^^)

    野の花の本ですか?
    私も歩かなくちゃ~。半年くらいあまり歩いてなくて肥っちゃいました。とほほ。

  3. 「鳥の会話」の番組、私も観ました。
    シジュウカラが喋ってたなんて
    ほんと~~にびっくりしました。
    ああいうこと気づいて研究する方がおられるんですね。
    面白そ~~(羨望のため息)

    でも、カマキリがそんなに「切れる」なんて…
    こちらの方が驚きかも。
    ほんとに痛そう。災難でしたね。

    「二十四節気」はネットでちょっと調べただけです(^^;
    お茶屋さんの(和風の)記事にときどき出てくるので
    いつかちゃんと調べようと思ってたので…
    ああいうカレンダーもいいなって(お茶屋さんの立秋のことから)思ったりしてます。

  4. >ああいうこと気づいて研究する方がおられるんですね。

    ね~(^_^)。
    私の場合、この方の嬉々とした姿に感動しました。瞳キラキラ。

    二十四節気、調べてくださったんですね。
    こちらでは役場が世帯ごとに配布してくれる暦は、旧暦と二十四節気が書き込まれているのですよ。太陰暦で生活していた昔は、二十四節気で太陽の加減がわかったんだな~と思います。今は太陽暦だから二十四節気の必要がなくなったけれど、言葉に季節感がありますよね。

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