どんなに美人も写真写りが悪いと美人に見えませんが、うえの画像「ティイ王妃頭部」は、最悪の写りです。実物は、手のひらに載りそうなくらい小さいですが、人を惹きつける磁力はたいそう大きく、私は目を離せないままケースに吸い寄せられました。
この王妃だけでなく、「ネフェルティティ王妃あるいは王女頭部」も大変美しく見とれました。エジプトは美人ばかりなのでしょうか!?
美しいのは人間だけではありません。壁画、「神殿浮彫断片:捕虜の連行」、いや〜ん、きれいーーー!!!洗練の極み!線の細さ、柔らかさ、捕虜を縛る紐、髪の毛の細やかな浮き彫り。描かれた神、ファラオ、捕虜、象形文字の形がデザインとしても面白い。
この壁画に限らず、みんな、美術品です。
花崗岩で出来ているはずの牡羊の毛が、ちゃんと"もこもこ"に見えるんですよ。ヒヒは、とってもチャーミング。なんか、切りがないので止めておきますが(笑)、とにかくエジプト美術は素晴らしかったです。
それから、アッシリア王の「宮殿の浮彫:アッシュール・ナシルパ2世と精霊」の着物の模様と思い近寄って見ると、楔形文字だったのは面白かったです。楔形文字って、どうやって解読するのでしょう?
ギリシャの壷もアラビアの文字もきれいだったなー。中世の木彫像も繊細な味わいがありました。
あと、ほしいと思ったのは、ふくろうが刻印されたコイン。これはキーホルダーが売られていましたが、本物を見た後ではあまりにチャチで買いませんでした。(ホルダーになってなかったら買ったかも。)いやー、コインって美しいですねー。
絵画についてもいろいろ書きたいですが、長くなるので一つだけ。
ヨーロッパ古典絵画のコーナーで、ダントツに好きだったのが「天使と格闘するヤコブ」。なんと、レンブラントの作品でした。(作者もタイトルも図録で見てビックリ。「ちょっと、格闘しているようには見えませんけどー」と突っ込みを入れるも、解説を読むと二人の表情にも納得できました。)
おしまいに。国立博物館の特別展の会場は、循環できてとてもよろしいですー。引き返さずに何回でもぐるぐる見て回れるなんて、とっても私向きでした。
また、時間がなくて常設展とかミュージアムショップへ行けなかったのですが、ミュージアムショップの看板に埴輪が描かれていたので、埴輪好きとしては次に上京するときは必ず行かねばと心に誓ったことでした。