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■かるかん>蝶の舌|フロム・ヘル
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蝶の舌
大人になったらわかる「蝶は舌を長く伸ばして蜜を吸う」の意味
監督:ホセ・ルイス・クエルダ
グレゴリオ先生:フェルナンド・フェルナン・ゴメス|モンチョ:マヌエル・ロサノ

スペインの田舎ののどかな風景や感受性の強い子供(主人公のモンチョ)の生き生きとした表情などを割合のんびりと眺めていたら、予想以上にラストシーンが厳しく衝撃を受けました。この作品がほとんどおしまいまで奇麗でのんびりしていても、ラストシーンの印象は作品全体を支配してしまうほど強烈で、しばらく考え込んでしまいました。
まず、あのラストシーンで思うのは、人は保身のためには自分の主義を曲げるし、昨日まで親しくしていた人や尊敬していた人を裏切るということと、そして、自分がモンチョのお父さんのような立場に立たされたときのことを考えると、そうした裏切りを責めることは出来ないということです。
モンチョの立場になるといささか問題は複雑で、彼がどのような気持ちであんな行動をとったのか、私はしばらく想像してみる必要がありました。まず、モンチョには、憲兵に捕らえられるのは悪いことをした人だという意識があり、そのうえに8才の少年にとって一番従うべきと感じるのは親でしょうから、母親から先生を罵れと言われたら、「先生、どうして?捕まるなんてひどいじゃないか。ばかバカばか。」という気持ちになったんじゃないかと思います。ここで罵らねば自分が捕まるとか、チラシにあったように別れの言葉としてやむを得ず罵り言葉を使ったわけではないと思います。彼は本気で先生を罵倒した、それほど先生に裏切られた気持ちが強かったのではないでしょうか。でも、石つぶてを握りながら、どんどん小さくなっていく先生を見ると、先生と別れるのはつらい、「先生、行くな。」と思い、先生が見えなくなると置き去りにされたような胸に穴があいたような気持ちになったのではないでしょうか。
一方、先生の気持ちを思うとその虚ろな表情とあいまって、たいへん胸が痛みます。けれども先生の「一度自由の味を知った者は、自由を奪われてもそれを求めずにはいられない。」という言葉は、「蝶の舌」とともにモンチョの胸に深く刻み込まれているはずです。先生の愛情が生徒に自由を刻み込んだんだと思えば、厳しいラストシーンも乗り越えられるものですね。


あたご劇場 2002/01/27


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フロム・ヘル
切り裂きジャックの正体を阿片中毒の警部がつきとめる
ジョニー・デップ|ヘザー・グラハム

ジョニー・デップを見る分には大満足。デップ君扮する警部に付き従う部下は、警部に対する尊敬ぶりがかわいいし、切り裂きジャックの正体もなかなかにおもしろいです。でも、これは私の楽しみ方でありまして、普通はあんまり面白くないかも。気持ち悪いし。

高知東宝2 2002/1/27


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