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■かるかん>ウインドトーカーズ|活きる
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ウインドトーカーズ
ジョン・ウー監督のお家芸、男同士の友情in戦場編
監督:ジョン・ウー
ニコラス・ケイジ|アダム・ビーチ|
ロジャー・ウィリー|クリスチャン・スレーター|ピーター・ストーメア

とにかく戦闘シーンの音響がすさまじく耳をふさぎたくなりました。火薬の使いすぎに注意しましょう。
そんなにつまらない映画ではないと思いますが、かといって大変おもしろいともいえない、スーケールは結構大きいし、ニコラス・ケイジが、なぜ、ウインドトーカーズと仲良くなるのを拒んでいたかわかったし、もう一組の笛とハーモニカの二重奏など、いいところはたくさんあるのですが、どちらかというと平凡な作品になってしまったかな。
それにしても、ナバホ族の言葉がアメリカ軍の暗号に使われていたとは知りませんでした。史実をもとにした娯楽映画でアメリカに詳しくなっていくのだなと思いました。

高知松竹ピカデリー2 2002/08/28


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活きる
禍福はあざなえる縄の如し、中国激動期を背景にしたある家族の物語
活着
監督:チャン・イーモウ|原作:ユイ・ホア|脚本:ユイ・ホア、ルーウェイ
チアチェン(家珍):コン・リー|フークイ(福貴):グォ・ヨウ

こなれてるな〜。堂々とし、かつ、細やかな素晴らしい作品です。

登場人物に悪人がいません。フークイから家屋敷を巻き上げる男やヨウチン(有慶)を車ではねた男やフォンシア(鳳霞)を死に至らしめた紅衛兵などを、悪人に仕立て上げようと思えばできる要素を持ちながら、悪人になっていないのは、作り手がそういう人たちの立場にも立つことにしたからでしょう。主人公一家だけじゃなくて、その他の登場人物のいろんな生き方を認めることが、この作品にふさわしいのですね。そのような描き方をされているので、自分が先にあげた人たちの立場になったらと考えると涙が出てきます。

中国の1940年代から1960年代という長きを描くにあたって、影絵の道具をモチーフにしたことは、物語の描き方としてたいへんうまいです。よい映画は小道具の使い方がうまい。影絵の道具が出てきた場面を思い出すだけで、中国の歴史がわかるし、その時々の一家の様子を自然に思い出せるようになっています。

この映画は生きて明日へ望みをつなげることを描いた作品だと思いますが、生きることのしんどさのみならず滑稽さもよく出ています。家屋敷を取られたとき、父親がフークイをたたきまわるシーンは、端から見ると少々滑稽でした。そして、娘のフォンシアが死にそうになっている最も深刻なシーンで、泡を吹いているワン(王)先生を引きずって行く様も滑稽でした。これは、まあ、観客からすると他人事と言えば他人事なので、滑稽だと言っておれるのであって当事者にとってはとんでもないことなのですが、人生にはこのように真剣な場面でも滑稽なことがあるものですよね。
また、賭け事好きの父を反面教師とするために息子に「不賭」と名づけたと冗談を言ったり、お茶だと言ってお酢と唐辛子の汁を飲ませたり、笑いを作ることは人生に欠かせないことだと思います。
そして、悲しみや恨みを抱えたまま生きる人がいることはわかっているけれど、一方で時が理想的に作用して悲しみを癒すこともあります。フォンシアの墓前で「7かける7」の饅頭話を笑みを浮かべながらしているのは、ほっとしてしみじみするシーンでした。

高知松竹ピカデリー3 2002/08/31


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