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■かるかん>不射の射 |
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不射の射 ヨーダのルーツここにあり! |
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監督:川本喜八郎|原作:中島敦 ナレーション:橋爪功 |
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先週の『聖石傳説』に続いて、高知県立美術館夏の定期上映会「アニメーションてすごいんだよ!」上映会へ行ってきました。 ヤン・シュヴァンクマイエル監督のホラー(笑)『オテサーネク』は、長かった〜。132分だそうですが、1時間くらいにまとめてほしかったです。おもしろかったのは、赤ん坊をいけすからすくいあげて量り売りしていたこと。切り売りしなくて本当にほっとしました。シュヴァンクマイエルならやりかねんでしょ(笑)。 『蝴蝶の泉』(1983)は、意匠をこらしたデザイン力が魅力のアニメ。中国にはいろんな民族があるな〜と思いながら見ていました。 『牧笛』(1963)、『琴と少年』(1988)は、とにかく美しい!圧倒的画力、デッサン力でした。水墨画のような空間(間)の取り方がすばらしい。『ホーホケキョとなりの山田君』より前に余白の美を生かしたアニメが既にあったのですね。『牧笛』はフィルムが古いせいでしょうか、墨絵のはずが赤くなっていたのが残念でした。(それとも赤いのがオリジナルなのでしょうか?)この2本は、もう一度みたいです。 『猿と満月』(1981)は、音楽も猿の動きもコミカルでした。満月を水ごとすくうオチは、どっかで見聞きしたことがありますがおもしろかったです。夜の雰囲気がよく出ていました。 『鹿鈴』(1982)は、鹿も女の子もキャラクター生き生きしていたのがよかったです。女の子と肉屋のおじさんの笑い方が本当に健康的で福々しかったですね。 『不射の射』(1988)は、中島敦の「名人伝」が原作で私は大好きな話なのです。それをこの様に見応えのある人形アニメにしてもらい、ナレーションも橋爪功という実力者で満足満足の一本でした。 不射の射を教えてくれたお師匠様は、ヨーダのルーツですね。東洋が生んだフォースのパワーにわくわくしました。 人形の動作及び表情が素晴らしいのは言うに及ばず、弓の名人が弓を見てその名前も使い道も忘れてしまっているという話そのものが非常におもしろいです。ボケたと思われちゃ困るのですが(笑)。 『ナーザの大暴れ』(1979)は、音楽を含めて京劇のおもしろさをアニメにした感じです。驚いたのは、おそれ多くも自然を相手に大暴れしたことで、日本では考えにくいキャラクターだと思います。蓮から生まれたり、一度死んで生き返ったり、三面六臂になったり、ナーザは何者なのでしょう? ディズニーっぽいアニメだと思いました。 『オテサーネク』以外は、いずれも上海美術映画製作所が一枚噛んだ作品です。水墨画風の絵や音楽が中国らしいと思いました。 県立美術館ホール 2002/08/25 |
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