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バトル・ロワイアルII【鎮魂歌】
展望なき闘い
監督:深作欣二&深作健太
教師RIKI:竹内力|忍成修吾|前田愛|藤原竜也|前田亜季|ビートたけし

あの〜、この映画を見て、カーツ大佐を殺しに行くウイラードを思い出した方はいらっしゃいませんか?あ、いらっしゃらない。そうですよね〜。『地獄の黙示録』とは比較にならないですよね〜。
なんてたって、教師RIKIが、この映画を象徴していますもん。つまり、ぶっ壊れています。台詞は浮きまくり。ただし、その情熱だけはよく伝わってきました。言いたいことは言い切っているみたいだし。「アメリカみたいに他国に爆弾を落とすような大人になりたくない。そんな大人とはテロで戦うしかないじゃないか。戦うためには仲間は何より大事。」そんなことを言っているように見えました。
でもね、見ている間中、「大人たちは大人たちはと言っているけど、あなたは大人にならないつもり?」「あなたも大人になるんじゃないの〜?」「どんな大人になるかヴィジョン(展望や未来像)はないの?」とずーーーーーーーーーーーーーっとツッコミを入れさせてもらいました。(この映画で言われる「大人」は、権力者のことかもしれないですけど。)

前作では殺すか殺されるかの極限状況での戦いで、「戦うこと=生き延びること」という風に戦うことに強烈な意味があったのですが、今作では、なぜ戦うのかよくわかりませんでした。まさか、死んだ仲間のために戦っているのじゃないですよね?「戦うこと=魂を鎮めること(鎮魂歌)」なんてイヤですよ。
何のために戦うのか?展望のない戦いって虚しいです。
どうせなら、子どもたちは、展望を持てないまま戦った末に七原秋也ともども皆殺しにされるというラストにすればよかったのに。そうすると、今の子どもは未来に展望を持てないという現実の暗い一面を描き切ったことになります。
また、教師RIKIが、子どもたちが皆殺しになった現場を「あしーたがある、あしーたがある」と歌いながら確認して行くラストシーンにしていたら、とっても皮肉な鎮魂歌になったでしょう。←ここまでやると、やりすぎかもしれませんが、展望なき戦いで死んでいった子どもたちの魂を鎮める歌は、なかなか思い浮ばないのです。

高知東映 2003/07/26


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