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ブラウン・バニー
素直に懺悔しない弱さをさらした恋愛映画
the brown bunny
監督、脚本、編集、製作:ヴィンセント・ギャロ(2003年 アメリカ 1時間30分)
バド:ヴィンセント・ギャロ|デイジー:クロエ・セヴィニー|ヴァイオレット、リリー、ローズ

いや〜、こういう映画はめずらしいです。なにせ、終わる10分前までは、予想どおりでつまらないと思っていたのですが、終わる3分前には「おーもーしろいー!」と叫んでいましたからね。

終わる10分前までのロードムービーの部分で、私は、主人公のバドに対して、自分を捨てた女の面影ばかり追って“めそめそ、うじうじ”せず、前向きに新しい恋でも見つけたらどうかと言いたかったです。
また、バドに好意的な女たちに対しては、いくら寂しいとはいえ、初めて遭った(人相良からぬ(?))男をそんなに信用していいのかと言いたかったです。なんかバド(=ギャロ)にとって、どこまでも都合のいい女たちでしたね。

映画が終わる10分くらい前になると、バドが最低の男に思えました。「好きなら好きって言えばいいじゃん。」「好きなら許さなくっちゃ先に進めないじゃん。」「終わった後の捨て台詞、なんじゃそりゃ(怒)。」
しかし、終わる3分前には全てが明かされ、「ひょえー、そういうわけか!おもしろーい!」と心の中で叫んだわけです。最低の男には、それなりの理由があったのですね。あのセックスの仕方も納得。

ものすごーーーーく弱い男であるということが最後にわかるわけですが、私の場合、それがわかったとしても可哀相な男と思うのが関の山であって、こういう男はごめんこうむるとの思いに変わりはありません。なんか自己中心的で自分の弱さに浸っているような人って嫌だわ。本当の自己嫌悪って言うのは、自らが変わらないと生きていけないくらい厳しいものだと思います。

それにしても主人公バドとギャロがイコールで結ばれているとしか思えない映画なんで、バド批判はギャロ批判ですねぇ(笑)。映画としては、バドとデイジーの至福のときの描き方など本当に幸福感に溢れていて、やはり映像作家としての才能があると思いました。
私は、『愛と精霊の家』でウィノナ・ライダーを拷問(?)した変態ギャロや、『ネネットとボニ』での粉だらけのセクシーパン屋のギャロが好きなので、「そこんとこ、ヨロシク」とご本人に言いたいなあ(笑)。
Movie Junky 県立美術館ホール 2004/3/23


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