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■かるかん>東京原発|デビルズ・バックボーン
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東京原発
社会派喜劇
監督、脚本:山川元|エグゼクティブプロデューサー:北側雅司、横濱豊行、川上國雄、石川富康|プロデューサー:池田哲也、石原真、西健二郎、福田豊治(2004年/日本/110分)
天馬都知事:役所広司|津田福知事:段田安則|笹野産業労働局長:平田満|佐伯政策報道室長:田山涼成|石川都市計画局長:菅原大吉|大野財務局長:岸部一徳|泉環境局長:吉田日出子|榎本教授:綾田俊樹|及川特別秘書:徳井優|松岡原子力安全委員:益岡徹|ドライバー・中村:塩見三省

都庁の一室で「東京に原発を誘致する」と宣言した都知事。招集された幹部たちが、その是非について侃侃諤諤やっている一方、プルトニウム燃料を秘密裏に運送しているトラックが爆弾マニアに乗っ取られ・・・・って、おもしろすぎる〜(笑)。
都知事の真っ赤なネクタイを見て、ブッシュ大統領のパロディかと思ったら、突然「東京に原発を」と強行発言するものだから、「やっぱり〜?」てな感じだったのですが、驚愕の(というか妙に嬉しい、というか俄かに信じがたい)どんでん返し(笑)。

この映画1本で日本のエネルギー問題について、かなり勉強になったなー!いやいや、エネルギー問題だけじゃなく、現代日本のかかえる問題点がセリフの端々に出てきて、なんだか小気味よかったです。
女性幹部が一人だけっていう性別人数構成や、男性幹部の煙草を飲みながらの情報交換など、細かいところまでよくできていると思います。
映像もがんばっていましたねー。都庁の窓から公園を見下ろす幹部たちを、どんどんカメラを引いて見せるの。あれ、CGを使っているのでしょうか。幹部たちがよく見えていましたね。

それにしても、セリフの中にあったように原発に利権が絡んでいろんな企業がぶら下がっているとしたら、この映画のテレビ放映のスポンサーになってくれる企業はあるのでしょうか。・・・・・望み薄のように思いますので、この機会に是非、劇場へお運びください。

あたご劇場 2004/11/21


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デビルズ・バックボーン
愛と勇気の幽霊箪
監督:ギレルモ・デル・トロ(2001年/スペイン/106分)

とてもよいお話です。物語がお好きな方におすすめ!
いつの頃からか、ドッキリさせるホラーばかりが流行って、私なんかは心臓がいくつあっても足りないくらい。その点、この映画は、ドッキリ度は低いけれど情感があるんですわ。
カルメンとロペスの哀しい恋や少年の淡い恋、時代背景としてのスペイン内戦の影は色濃く出てるし、なかなか味わい深いです。
荒んだ心の悪役にさえ、ふとした瞬間に暖かい感情を起させ、彼も人間であるという描き方は、人間が欲深にも残忍にもなることを教えてくれます。
あと、幽霊の孤独が心に染みる、と同時に孤児である少年たちの未来に希望のありそうな終わり方で、ちょっと、もう一度見たいくらいの余韻を残します。
監督は、『ミミック』『ヘルボーイ』の人。『ミミック』の靴屋の親子は、ホラー映画にしてはめずらしい情感を醸し出しておりました。いや〜、『デビルズ・バックボーン』で、この監督のことを決定的に好きになりましたよ。

あたご劇場 2004/11/21


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