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■かるかん>プリンセスと魔法のキス|アラビアのロレンス |
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プリンセスと魔法のキス 星に願いを、自分で努力も。 |
監督:ジョン・マスカー、ロン・クレメンツ/アメリカ/2009年/97分 |
歌って踊るアニメーションは楽しさいっぱい!しかも、1920年代のアメリカはニューオリンズが舞台で、お祭り、音楽、植物、ブードゥー、沼地に川面を進む船と何から何まで南部の雰囲気満点。働く黒人女性が主人公で、蛙にされた王子にキスしたら本人も蛙になって、さあ大変というお話が愉快だ。名トランペッターの鰐、恋する蛍、プリンセスに憧れ続ける幼なじみと脇役キャラも魅力的。星に願うにしても、一番大切な願い事が何かを間違えてはいけないってこともよくわかる。 TOHOシネマズ高知1 2010/3/14 |
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アラビアのロレンス Who are you? |
監督:デヴィッド・リーン/イギリス/1962年/227分 |
やはり何度観てもおもしろい!この面白さは私にとって三つに分けられる。第一にロレンス(ピーター・オトゥール)の特異なキャラクター、第二に歴史的背景の描きぶり、第三に(もしかしてこれが第一かも)壮大なスケールの映像だ。
蜃気楼の彼方に浮かんだ黒い点を蟻かと思ったらアリ(オマー・シャリフ)だったという超有名なシーンだけでなく、今回は画面の端から端、手前から奥まで点々とテントを張っていたり、群衆シーンが本物の人だったりするのに改めて「生はいいねぇ」と思った。これだけ生に感心するということは、CGなどで作られた近年の群衆シーンが作り物っぽく見えていたということだろうか。 ロレンスの葬儀のシーンでは、彼に対する様々の評価を聞くことができる。カイロでロレンスの上司だった人物は、彼のことが印象に残ってない様子(ロレンスのことを落ちこぼれと思っていたから)。アメリカ人の新聞記者は自己喧伝野郎と陰口をたたいている(「捕虜は要らん」とトルコ軍を皆殺しにしたところを見てたから)。ロレンスと握手したという人は彼を完全に英雄視している(本当に何も知らないから。そのうえ、自分が平手打ちにしたアラブ服の男がロレンスだったことにも気づいてない)。そして、ブライトン大佐(アンソニー・クェイル)は、彼は立派だったというようなことを言う。ブライトン大佐は、ロレンスのアラブに対する思いをある程度知っていたし、彼の手柄のすごさもわかる。そして、ロレンスが懸命に働いて成果を上げたにもかかわらず、アラブにとってもイギリスにとっても諸刃の剣と疎まれる存在(言わば使い捨て状態)にされたことに同情している。イギリスの二枚舌を代表するアレンビー将軍(ジャック・ホーキンス)とドライデン(クロード・レインズ)に対するファイサル王子(アレック・ギネス)という交渉の場を後にしたロレンスを、ブライトン大佐は追いかける。ロレンスに一言声を掛けてやりたいというような大佐の表情がアップになる。「ブライトン大佐の思い=作り手の視点」のような気がする。 ロレンスは、砂嵐や流砂を乗り越え、やっとの思いでたどり着いたスエズ運河の向こう岸から"Who are you?"と声を掛けられる。アラビアが好きでもアラブ人じゃなし、イギリス人の中では浮いてるし。アラブのために働けばイギリスのためにはならず、イギリスのために働けばアラブのためにならず。わかっちゃいるけど、やめられない。性的虐待を受けた後遺症で、彼自身、自分がわからなくなっているみたいだし。いったい彼は何者か。この映画でのキャラクターには充分惹きつけられたが(ピーター・オトゥールが妙な色気を発散してるしぃ〜)、映画がきっかけで伝記などを読んでも興味が尽きない人物だ。 TOHOシネマズ高知8 2010/3/18 |
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