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■かるかん>アイアンマン2|孤高のメス
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アイアンマン2
鞭がほしい
監督:ジョン・ファヴロー/アメリカ/2010年/124分

ドドーン!「たまやー!」
ドドドドーン!「がきやー!」
というわけで、火薬の量が半端じゃない花火大会だった。線香花火が弾ける間もなく、バケツの水にぽとりと落ちて「ジュッ」となるような場面などあり、所々笑いを誘われた。第1作目、「みんな、面白がるだろーなー」というくらいで、さほど好きな作品でもなかったので続編は「いらんなぁ」と思っていたけれど、予告編でミッキー・ロークの鞭さばきにしびれて、本編を観ることにしたのだった。
で、ラッシュ怪人(ミッキー・ローク)はイイ!鞭さばきもたっぷり見せてもらった(笑)。流れに身を任せ、トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)への復讐を除いては執着するものはなく、涅槃の境地に達した風情を醸し出している。ワンチャンスの復讐に燃え鞭を作る冒頭のメラメラ感と、棚からぼた餅のセカンドチャンスを楽しむ余裕の対比もよかった。
対比と言えば、泰然自若とした大物感のあるラッシュ怪人と、金儲けしか考えてない小物の武器商人ハマー(サム・ロックウェル)は、互いに引き立てあっているようなキャラクターだった。もちろん、敏腕秘書(スカーレット・ヨハンソン)もカッコよく、目の保養でもあった(スピンオフ希望)。
しかし、それでもやっぱりこのシリーズは、私向きではなかった。お子ちゃまトニー・スタークがタイプじゃないからだろうか。彼は胸のエネルギー源なしでは生きていけないのだが、それが毒素を出しているため余命幾ばくもないという設定である。愛するペッパー(グィネス・パルトロー)に打ち明けることも出来ず、表向きは陽気に振る舞っているが、「死」という大問題を抱えて一人で悩んでいるのだ。いや〜、もうね、ずっと、悩み続けた末、死んでもよかった(爆)。父ちゃんに愛されなくてもいいじゃん(爆×爆)。どうして悲劇にせんのじゃ。そういう作品だったら、私はもっと楽しめたと思う。Sやねぇ〜(^_^;。

TOHOシネマズ高知7 2010/6/16
 
[うえ↑]
   
孤高のメス
肝臓って大きいなぁ
監督:成島出/日本/2010年/126分

久々に正統派の作品を観た思いがした。物語の構成がしっかりしていて、涙もあるし笑いもある。功名心と驕りばかりで患者を顧みない無責任な医師と、患者第一の真っ当な医師の対比は古くさい感じがなきにしもあらずだし、当時は違法だった脳死肝移植だけど現在はその問題は過去のものだから、地域医療について描くなら今や別の問題があるだろうとツッコミを入れたくもなったが、いやいや、なかなか見応えがあった。正統派は善いものだ。

新米医師の中村弘平(成宮寛貴)は、亡くなった母のおよそ20年前の日記を読み、医師としての心構えと地域医療の大切さを認識する。その日記には、患者とその家族の立場に立って診療に当たる医師当麻(堤真一)の姿が記されており、彼と出会ったことで仕事に生き甲斐を感じはじめ成長していく看護師(夏川結衣)の姿があった、というお話。
弘平と浪子の母子、息子の脳死移植を決意する母(余貴美子)、そして、当麻の子どもの頃のエピソードは母とのものだし、なんだか日本だなぁ(笑)。あ、大川市長(柄本明)と娘(中越典子)は父と子だった。って、それは置いといて、手術中の当麻の言葉遣いが丁寧だったのがよかった。偉ぶらない人物像に一貫性があった。それから手術はチームワークが大切なのも実感できた。

(追記)
『FLOWERS』を観て書いておきたくなった。
私は中村母子の描き方が気に入っている。シングルマザーの苦労が偲ばれること。部屋の片付けがままならず雑然としているところ。浪子が仕事に充実感を覚えるようになると、幼い弘平が保育園であまり泣かなくなったこと(子どもは親の態度に敏感だ)。渋い魚が好きな(笑)弘平のために、屋外で水を流しながら魚をさばいているところなど。他の場面もそうだが、細かいところまでよく描かれている。
弘平は母の日記を読んで、なぜ、母が田舎の病院で勤め続けたか理解し、「大切なものをもらった」と言う。それは浪子が当麻から受け継いだものだから、当麻の影響が弘平にまで及んだということであって、こうして人は家族以外の者ともつながっていけるのだと思った。

TOHOシネマズ高知7 2010/6/19
 
[うえ↑]
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