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■くりからもんもん>とっておきの青春(4)『プリティ・イン・ピンク 恋人たちの街角』
 

プリティ・イン・ピンク 恋人たちの街角
PRETTY IN PINK

(監督:ハワード・ドゥイッチ/製作総指揮、脚本:ジョン・ヒューズ/アメリカ/1986/97分)

パンフレット『プリティ・イン・ピンク』
『トップ・ガン』と同時上映だった他愛のない青春映画ですが、私はとても気に入りまして、パンフレットも買ったし、2、3回は観ました。それというのも、ダッキー(ジョン・クライヤー)が素敵なんです。もう、彼を見に行ったようなもの。

主人公はアンディ(モリー・リングウォルド)で、彼女はブレーン(アンドリュー・マッカーシー)に恋しています。ブレーンの方でもアンディが好きでパーティーに誘ったんだけど、招かれたアンディはお金持ちの嬢ちゃん坊ちゃんの集まりにすっかり気後れしてしまいます。また、ブレーンは「あんな貧乏でダサい女と付き合うなら絶好だ」と仲間から言われて悩みます。(悩まず彼女を取れ!と思いますが・・・・(笑)。)

そして、我らがダッキーは、幼なじみのアンディにずーっと片思い。アンディの恋の行方を複雑な思いで見守ります。
ダッキーが歌うシーンが二つあるのですが、どちらも最高なんです!一つはアップテンポの曲でノリノリで動き回って、思わず拍手したくなるパフォーマンス。もう一つは、ベッドで仰向けでひっそりとジョン・レノンの「ラブ」を歌うのですが、観客の歓声を自分で入れたりして可笑しいけれど、恋の喜び(それとも切なさだったかしら(汗))が沁みてくる良いシーンです。

ダッキーの他にも良いキャラクター揃い。特にアンディのお父さん、渋い!アンディの相談相手、イオナは太田裕美みたいな声でセリフもよかったような。ジェームズ・スペイダーは、この頃、こんな脇役ばかりでしたが、目を引く美貌で印象に残っていましたね。

ハリー・ディーン・スタントン
ジェームズ・スペイダー
 アニー・ポッツ
アンディの父、ジャック
(ハリー・ディーン・スタントン)
金持ちのお坊ちゃん、ステッフ
(ジェームズ・スペイダー)
よきアドバイザー、イオナ
(アニー・ポッツ)

他によかったところは、やはりファッションですかねぇ。
お金のないアンディが、自分で色々工夫して作ったドレスがチャーミングで、本当のおしゃれってこういうのだな〜と思いました。
映画史に残るような作品ではないし、強いて再び観たいとも思いませんが、同時代に自分も青春していたこともあって忘れられない大好きな1本です。



パンフレット『結婚の条件』
ジョン・ヒューズ
John Hughes

1980年代に10〜20歳代だった映画ファンにとっては、ヤッピー映画、ジョン・ヒューズ、ブラット・パックは懐かしい言葉ではないかと思います。だから、「とっておきの青春」では、ブラット・パックを起用してヤッピー映画をたくさん作ったジョン・ヒューズは外せないと思っていました。
ちなみにヤッピーとは、高学歴、高収入のオシャレな若者(主にNYで)、プラット・パックとは、80年代の青春映画で活躍した特定の俳優の一団です(主にハリウッドで)。

で、allcinemaで調べてみたら、ヤッピー映画と言えるのは『結婚の条件』(SHE'S HAVING A BABY/監督:ジョン・ニューズ/アメリカ/1988/106分)くらいなものでしたが、80年代のジョン・ヒューズは『結婚の条件』の他に、『すてきな片想い』『ブレックファスト・クラブ』『ときめきサイエンス』『フェリスはある朝突然に』『大災難P.T.A.』『おじさんに気をつけろ!』を監督しています。
上記の中では(全部を観たわけではありませんが)『結婚の条件』『フェリスはある朝突然に』が私のお気に入りです。どちらもちゃんと笑えたコメディです。
『結婚の条件』は、エリザベス・マクガヴァンはあまり好きな俳優じゃないのですが、それでも可愛かったし、なんと言ってもケビン・ベーコンの優柔不断ぶりがよかったです。
『フェリス〜』はマシュー・ブロデリックが主人公ですが、ワンシーンしか出ないチャーリー・シーンが最高にカッコイイ!ドラッグをキメているのですが・・・・(汗)、・・・・痺れました。それと、フィナーレで「ツイスト・アンド・シャウト」で盛り上がるのが何とも楽し〜い(^o^)。

ジョン・ヒューズが80年代に手がけた作品は、その他にもたくさんありますが、特筆したいのは『恋しくて』(SOME KIND OF WONDERFUL/監督:ハワード・ドゥイッチ/脚本:ジョン・ヒューズ/アメリカ/1987/95分)。ボーイッシュなロック少女メアリー・スチュアート・マスターソンが、エリック・ストルツに片想い。エリックの方は、リー・トンプソンに恋してて・・・・、と性別を変換した『プリティ・イン・ピンク』です。でも、『プリティ・イン・ピンク』よりマジで切ないです。軽いのが好きな私は、やっぱり『〜イン・ピンク』だなぁ。

90年代以降ジョン・ヒューズは、製作や脚本に専念して『ホーム・アローン』などを大ヒットさせています。

2007/7/15
 
 
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