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■かるかん>クローサー|オペレッタ狸御殿
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クローサー
人間多面体
CLOSER
監督:マイク・ニコルズ(2004年/アメリカ/1時間43分)
アリス:ナタリー・ポートマン|ダン:ジュード・ロウ|アンナ:ジュリア・ロバーツ|ラリー:クライブ・オーウェン

夢も希望もない恋愛映画なのですが、登場人物の性格というか恋愛におけるパワーの発揮しどころに意外性があっておもしろかったです。
また、気の利いたセリフに、丁々発止の間の取り方が小気味よく、あとで知ったのですが、もとは世界中でヒットした舞台劇というのも肯けます。
役者は、もちろん、ナタリー・ポートマンが最高!役得なところもありますが、演技力とポートマン自身の魅力が合わさって、これはもう惚れるしかありません!
クライブ・オーウェンも演技力と彼自身の魅力を発揮できていたと思います。
ジュリア・ロバーツは、無難な演技。魅力を一番発揮できるのは、エリン・ブロコヴィッチのような役なのかな。
ジュード・ロウは、損な役回り。おまけに、私はもともと彼にそれほど魅力を感じないのです。だから、彼が演じたダンという人物には、バッカじゃないのと突っ込みを入れまくり(笑)。

ナタリー・ポートマンが演じたアリス以外は、三人とも嫌なヤツでねー。ダンは、薄っぺらいヤツだし、ラリーは女好きの単細胞。アンナは、自立した大人の女で人を見る目があるかと思っていたら、結構男に惑わされるタイプ。
もっとも意外性があったのはラリーでした。単細胞で御しやすく可愛い気があると思っていましたが、彼が策士だとわかって、可愛い気が吹き飛びました(笑)。う〜ん、たいした策士ではなく、本能的策士かもしれませんが。

別れたいときを除いて、浮気をしたと正直に話してはダメ。
許せるときを除いて、浮気をしたかどうか問い詰めてはダメ。
大嘘つきのアリスが一番正直。愛する人とは別れない。愛が消えたらサヨウナラ。
アリス以外は自己愛が強すぎ。
アリス、ブラヴォー!の作品でした。

高知松竹ピカデリー1 2005/5/24


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オペレッタ狸御殿
騙された
監督:鈴木清順(2004年/日本/111分)
狸姫:チャン・ツィイー|雨千代:オダギリジョー|安土桃山:平幹二朗|びるぜん婆々:由紀さおり|お萩の局:薬師丸ひろ子|家老狸:高橋元太郎

う〜ん、おもしろいところは多々あったのですが、しらけ鳥が何回も飛んで行きました。だらだらと間が空き過ぎるのです。あの間が清順監督の間なのでしょうか。『ツィゴイネルワイゼン』も結構長い間のある作品でしたが、あちらはよかった。今回は何がいけないのでしょう?(わたし?)

平幹二朗と由紀さおりの場面は、どの場面もおもしろかったです。歌はうまいし、演出のけれんに役者が負けてなくて。
チャン・ツィイーとオダギリジョーは負けています。歌にはもっと感情を入れていいのでは。
薬師丸ひろ子は一人芝居になってしまっています。

話は、大筋ではよいと思いますが、細かいところは気にされてないようで。細かいところを気にしないのなら、せめて勢いというものがないと、なかなか楽しめません。
例:駝鳥導士(山本太郎)が狸汁にされるエピソードと、狸御殿との関連性がわからない。関連性はなく、ただの狂言にしては勢いがないのでつまりません。
映像表現(衣装、セット、撮影方法)には工夫があっておもしろかったので、誠に残念です。

TOHOシネマズ高知2 2005/5/28


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