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■かるかん>マタンゴ|海底軍艦|妖怪大戦争
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マタンゴ
海底軍艦
直球特撮勝負
両作品とも
監督:本多猪四郎|特撮:円谷英二(1963年/日本/『マタンゴ』90分、『海底軍艦』94分)

二作品とも大真面目な映画だったので驚きました。人間がキノコになったり、ムー大陸ゆかりのムー人が踊ったり。笑わせようとしているわけではないけれど、ちょっと可笑しい。
でも、その主張の真面目さに関しては、襟を正したくなりました。そうえいば、この頃の映画って『ゴジラ』も『大魔神怒る』も真面目でしたね。
特撮映画大会ということで、子どももたくさん見に来ていましたが、内容は完全に大人向け。お色気シーンがあったりもします。当時の子どもも親に連れられて、このような大人向け映画を見ていたかもしれないと思いながらの鑑賞となりました。

『マタンゴ』。人間らしさが失われると、人はマタンゴ(キノコ)になるのですねえ(笑)。マタンゴになると、「キノコ、おいしいでっせ」と誘いに来るのがいいですね。やはり、自分がよいと思ったものは、他人にも勧めてあげないと(違)。
キノコを食べてマタンゴになった方が楽ですが、人間としての誇り(人間性を保ちたいという思い)が、楽になる道を阻むのです。だけど、飢えているときに、食欲より誇りを取るなんてことができるでしょうか。
食欲だけではありません。最初と最後の東京のネオンのシーンでの独白は、あらゆる欲に目がくらんだ人間が増えて、人間らしさが失われていきつつある社会を憂えています。厭世観ひしひし。
また、金持ちぼんぼんと、その雇われ人(有産階級と無産階級)みたいな対比は、時代を感じさせられました。

『海底軍艦』の方は、話がわかる程度には起きていましたが、コメントは差し控えた方がいいくらいには寝てました(汗)。と言いつつ、やっぱりちょこっと感想をば。

この映画のお話は、名のある軍人が、敗戦後、日本の復活のために家庭を犠牲にしてまで無敵の海底軍艦を作っていたが、ムー人という人類共通の敵が現れ、日本一国のためという「錆びた鎧」を脱いで、全人類のために海底軍艦を使う決心をするというものです。狭量なナショナリズムから脱却するという話は、戦後60周年の今年にふさわしいような映画だと思いました。今で言うなら、国連の活動に近いかなと。(国連平和維持活動に自衛隊を派遣することの是非は置いといて。)
そして、ふと思ったのが、これはウルトラマン・シリーズの地球防衛軍につながるなあということ。

ビックリしたのは、軍艦が空を飛んだことです。軍艦が空を飛ぶのは、「宇宙戦艦大和」が初めてかと思っていましたが、もっと前に飛んでいたのですね。ほのぼのするような特撮でした。

高知県立美術館ホール 2005/8/7


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妖怪大戦争
嘘をついて大人になる
監督:三池崇史(2005年/日本/124分)
タダシ:神木隆之介|川太郎:阿部サダヲ|加藤保憲:豊川悦司

ふざけた映画でした〜。いや、ふざけて悪いというのではなくて、それなりに面白かったです。(長かったけど。)
一応少年の成長物語として筋は通っています。何かというと「無理、むり、むりむりむり」(出来ません)というひ弱なタダシ少年が、祖父や姉を守るため勇気を奮わざるを得なくなり、戦う少年に成長しただけでなく、人を思い遣れるようになったというお話。
それに、個性的な妖怪の皆の衆がからんで怖がらせたり笑わせたり、太ももを撫でたり、「保憲さまと一体になるの〜」とか大人の観客を「やや」と思わせたり(笑)。
子どもの頃は目に見える妖怪が大人になると見えなくなるとか、粗末に扱われ捨てられた機械を善良な妖怪と合体させ人間を襲う妖怪マシーンに変貌させるとか、戦争に勝敗はないとか、ちょこちょとと善玉ポーズを取って、その実やっぱりふざけた作品というイメージは拭えないお笑い映画でした。

観客は、子どもと大人が半々くらいで、どちらにも受けていました。かなり怖いところがあって、前方の席の子どもが「怖い、怖い」と言って泣いていました。可哀想なので連れて出てあげたらいいのにと思いましたが、保護者の方は、面白いので最後まで見たかったのでしょうね。

●ネタバレ感想
おばけには学校も試験も何にもないので、もちろん戦争もないけれど、祭りはあるというのが面白かったです。妖怪って本当に自由でいいなあ!

TOHOシネマズ高知4 2005/8/13


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