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■かるかん>ゲド戦記|ラストデイズ
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ゲド戦記
鷹はひとりで寂しかろ
TALES FROM EARTHSEA
監督:宮崎吾朗|原作:アーシュラ・K・ル=グウィン(2006年/日本/115分)

「青年期特有の漠然とした(獰猛な)不安(どうせ死ぬのに、なぜ生きるのか。生きる意味を見出せない。)」「生きることの孤独感」「死を意識してこそ自覚的に生きることができる」という、これらの普遍的な文学的要素を真面目に描いていることに、私は好感を持ちました。特にテルーの歌に託された「生きることの孤独感」は、心に沁みて泣けました。
しかしながら、それらの文学的要素をアニメーションとして昇華できておらず、まだまだ言葉に頼った部分が多く(例えば、アレンの影がどういう存在であるか自ら語る)、抽象的なアニメになってしまったのは残念です。
また、冒頭では「世界の均衡が崩れて、このままでは崩壊してしまう。何とかしなければ。」という話だったのが、いつのまにか、アレンの影やクモの不死の話にすり変わってしまいました。話に一貫性がないのも残念でした。(まさかクモが世界の均衡を壊していたというのではないでしょうね???)
それと冒頭の元老院みたいな集まりに女性がいなかったことが不満です〜(笑)。とは言っても、絵は綺麗だし、志は立派だし、よい映画だと思いました。

TOHOシネマズ高知2 2006/7/30
 
  [うえ↑]
   
ラストデイズ
つまらないところがよい
LAST DAYS
監督:ガス・ヴァン・サント(2005年/アメリカ/97分)
ブレイク:マイケル・ピット|ルーカス・ハース

一人の才能ある人物が自殺するまでの数日間を淡々と描いた作品で、ドラマ性はなく、モノローグもなく、全く面白くありません!しかーし、そんな映画が心に残るとは、私はよっぽどガス・ヴァン・サントと相性がいいのね〜(感心)。
ドラマ性を排除し、その人物の頭にどういう思いが去来しているかを観客に想像させることも拒否したのは、その人物の死をエンターテイメントに出来なかったということ。その人物の最期をただ見つめるに終始したことに、「ガス・ヴァン・サント、友人の最期にあたり、なすすべなし」という哀しい事実が浮かび上がるのです。はっきり言ってレクイエムにさえなっていません。レクイエムにすると作り手が前面に出てくる場合があるでしょ。「私はこれだけあなたのことを思っていたのよ(嘆)」というふうに。嘆きも悔恨もなにもない、静かな作品です。

「ただ見つめる」という行為を、美しく撮るのがガスの才能かなぁ。林の明るめの緑とか、赤茶のイメージの部屋とか、透明感のある軽いタッチが魅力です。
また、『エレファント』でもそうでしたが、神経症的な音の使い方がうまいです。ドアのベルが教会の鐘の音のように鳴り響いたり、現実と非現実の境界線に存在する者が聞く音という感じ。
内容的には、その人物と家族や仲間とのつながりの希薄さが印象に残ります。傷つけたり傷つけられるのを必要以上に恐れる関係なのか、表面的な心遣いだけの無関心が主な関係なのか。
いずれにしても、その人物が心の健康を損なっており、内にこもって外界との接触を避けているので、いったいどうすれば自殺をくい止められたのか見当がつきません。

おしまいに、マイケル・ピットのパフォーマンスについては、本当に胸を打たれました。しかも、自作の歌というのが、才能ですね〜。この場面が、唯一エンターテイメントしていたところでありました。
あ、そうだ!若いきれいな男の子同士が絡むシーンがありました。これは、ガス・ヴァン・サントが趣味に走ったシーンでありましたー。

MovieJunky 高知県立美術館ホール 2006/7/31


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