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■かるかん>うつせみ|ウォーク・ザ・ライン 君へつづく道
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うつせみ
東洋的な、あまりに東洋的な
3-IRON
監督:キム・ギドク(2004年/韓国/88分)

他人の家を覗くのは楽しいですね。テソク(ジェヒ)とソナ(イ・スンヨン)が、渡り歩く留守宅のインテリアや生活の匂いなど見ていて飽きませんでした。
俳優の目に力があって、無言でも惹きつけられるし、「ガソリン代はどこから出るんだ?(チラシ配りでか)」などと一人ボケ突っ込みを入れながらも集中して観ておりました。

暴力夫に軟禁状態の妻ソナが、セミの抜け殻のような空ろな人生を送っていたのが、テソクと出会って生気を取り戻すお話か・・・・と思っていたら、さにあらず!
テソクと手に手を取り合って駆落ちしたらいいのに、その夫と三人で暮らすなんて、ややこしいことするなあと思っていたら、さにあらず!
なんか禅問答のようなオチでして、面白かったけど奇をてらった作品だと思ってしまいました。

市民映画会 かるぽーと 2006/9/21
 
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ウォーク・ザ・ライン 君へつづく道
刑務所へつづく道
WALK THE LINE
監督:ジェームズ・マンゴールド(2006年/アメリカ/136分)

しょうもない男でアップテンポで演奏できないというジョニー・キャッシュを、いかにもそれらしく演じていたホアキン・フェニックス天晴れ。
明るく楽しく頭の回転が速い舞台での姿と、離婚を経て傷つきながらも優しく硬派なジューン・カーターを繊細に演じていたリース・ウィザースプーン、さすがの演技でアカデミー賞主演女優賞受賞が肯けます(拍手)。

二人の恋愛部分もよかったけど、私は幼少の頃の兄との思い出のシーンが好きです。いいお兄ちゃんだー。
「兄より自分が死んだ方がよかったと言った親父は正しい」と自己嫌悪する、酒飲みのドラッグ中毒のキャッシュは可哀想だったけど、ジューン・カーターのおかげで生延びて、しょうもない人間というのを自覚したため囚人の気持ちがわかるまでになり、刑務所での熱いコンサートに至りました。振り返れば情けなくとも、今の彼の土台になっている、この道のりに感動いたしました。

市民映画会 かるぽーと 2006/9/21


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