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■かるかん>愛の流刑地|マリー・アントワネット |
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愛の流刑地 疑似体験ならず(笑) |
実生活で何もかも捨てて性愛に狂うことは、なかなか理性が許さないと言う人が多数派だと思います。あるいは何もかも捨て得る相手(性愛)に恵まれない人の方が多いと言うべきでしょうか。う〜ん、私が知らないだけで、本当はそんな人ばかりかもしれませんが(笑)、少なくとも私は実生活で性愛に狂うのはちょっと困ります。だからこそ、美男美女が物語の中で狂い、死んでくれると実に楽しい(笑)。疑似体験できるってわけです。
『愛の流刑地』では、美男美女とは言いがたいけれど、物語の主人公としては充分に魅力的な男女が、なかなかに狂ってくれておりました。しかも女(寺島しのぶ)は、病的なまでに狂い命さえも捨て、男(豊川悦司)を独り占めにしようとします。 それでも私が面白く見たのは、性愛については女の方に主導権があり、男ってそれに従っているだけよみたいな主張が(目新しくはないけれど)、主人公の小説家(=原作者)の言い訳のように思えて可笑しかったこと、「裁判では本当の冬香はわかってもらえない」という心情に真実味があったこと、そして、冬香の母(富司純子)の娘を思う気持ちに胸を打たれたことがあったからです。
それにしても、冬香、甘いね(チッチッチ)。生き残った菊治が、残りの人生を彼女のためだけに費やすとも思われません。時が経てば彼女は思い出の中の大切な人となり、菊治は新しい恋をするのではないでしょうか。やっぱり、「究極の独占は心中に限る」と思った次第。(片方が生き残っても心中と同等の重みがあった映画として、『シェルタリング・スカイ』『愛のコリーダ』が即座に思い浮かびます。) TOHOシネマズ高知7 2007/1/15 |
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マリー・アントワネット 少女の成長、女の一生、本質は田舎の主婦 |
ダメな人はダメらしいですが、私はけっこう面白かったです。
末っ子(?)で可愛がられて自由に育ち、何も知らず嫁ぎ、乙女の清廉さゆえにルイ15世の愛人を好きになれず、母の忠告に割と素直に従って世継ぎを産むプレッシャーに耐え、孤独と息詰まる宮廷生活の鬱憤を晴らし、母となり妻となり・・・というお話。
アントワネットも母として妻として成長していきましたが、ルイ16世(ジェイソン・シュワルツマン)も暴動の際にはさっと妻子を守る体勢を取るまでに成長しました。二人が仲睦まじい夫婦になっていくところもよかったです。王にも王妃にも向いていない二人。なにも処刑しなくても・・・・という気にさせられました。 TOHOシネマズ高知7 2007/1/23 |
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