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■かるかん>レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで|チェ 39歳 別れの手紙
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レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで
愛すればこそ

ラストシーンが象徴するように、男の人って本当に人の話を聴かないよね〜(笑)。まあ、実は女もそうだけど(笑)。
結婚前に抱いていた夢や希望も子どもを持つと、するべきことの前に棚上げ。そうこうしているうちに妥協したり諦めたり(これが独身でも同様の道をたどることが多いと思われ)、レボリューショナリー・ロードに住まう若夫婦エイプリル(ケイト・ウィンスレット)とフランク(レオナルド・ディカプリオ)も似たようなもので革命街道は辿れなかった。

可哀相なのはエイプリルで、女優になる夢は破れ、子どもを生き甲斐とすることもできず、新天地で自分が働くという希望も夫にその気がなくなり絶たれた。他人に評価され認められるということは、自己実現に至らずとも人生の満足度を上げると思う。フランクは嫌でたまらず辞めようとしていた仕事を評価されたとたん続けることにする。エイプリルは健気にも、仕事を続けることにした夫と一体となることで自分の活路を開こうとするのだ。愛しちゃってるからね〜、フランクを。それと、あれはね〜、夫にああ言われちゃあねぇ(涙)。フランクも「本気じゃなかった」だけじゃフォローにならないと思う。

フランクの立場に立てば、妻に泣かれたり叫かれたり、「話しかけないで」とか「触らないで」とか対処に困るだろう。夕べ泣きわめいていたエイプリルが今朝にはケロリとして朝食を作っている。そりゃ、不可解でしょうとも(同情)。彼女の態度の落差に困惑しながら細心の気遣いを見せても、彼女を理解するには至らない。それは嵐が過ぎ去ったことに安堵して、問題を突き詰めて考えようとしないからだと思う。「女ってわからない」「女ってそんなもん」で終わるのだろう。愛してるんだけどね〜、エイプリルを。

蛇足だけど、わからなかったので。
どうして男は男性性の証明にこだわるのだろう。フランクが怒りを爆発させるのは男性性について突かれたときだ。エイプリルの方も彼がこだわっていることを知っていて、そこを突く。喧嘩必勝には痛いところを突くのが一番かもしれないが、あんなに気にしていること突くのはいかがなものか。でも、それにも増して十分に男らしく見えるフランクが気にしているのが不思議だった。「産まない女は女じゃない」と言われて「はぁ〜?(怒)」となるのと似たようなものなのだろうか。
もう一つ蛇足。
ラストシーンには続きがあって・・・・(ふふふ)。

●ネタバレ感想+脅し(^_^;

男はこちらが話を聴いてなくても(聴いてないことに気がつかないのか)話し続けるけれど、女は違う。そりゃもう、補聴器のボリューム下げたのなんてわかってますって(笑)。「ほらもう、あなたは私の言うことを、ぜんぜん聴いてない」って言われてます(^Q^)。女はしゃべりながら相手の表情を読むことができるのだ。(怖いよ〜。気をつけてね。)

TOHOシネマズ高知2 2009/2/1
 
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チェ 39歳 別れの手紙
熱き男が淡々と

やっぱり詰まらなかった。でも、思っていたよりは面白かった。
キューバにお忍びで帰国していたとは聞いていたけど、あんな変装だったとは!
前編の舞台キューバの明るさとは打って変わって、ボリビア、暗っ。失敗した革命だからね〜。ボリビアの共産党(?)と共闘できなかったこと、インディオら民衆を味方にできなかったこと、ゲリラのリーダーが少なかったこと、ゲリラたちのモチベーションがイマイチだったこと、カストロがいなかったこと。失敗の原因はいろいろある。
う〜ん、私が監督ならラストにはチェが両親と子供たち、それぞれに宛てた手紙のナレーションを入れるけどな〜。あれは遺書だもんね。ソダーバーグ監督は、ゲバラが英雄に見えないよう大変意識して描いているけど、それがつまらなさの原因でもあると思う。(英雄視するのがイヤなら、美女に鼻の下を伸ばしてたとか、そーゆーことでもいいじゃん(笑)。でも、そんなことは描かない。)ソダーバーグらしいし、観客にもゲバラ信奉者にも媚びないのは立派だと思うが、ゲバラファンとしても映画ファンとしても不満が残るというのが正直なところ。
今や武力革命を説く人はそうそういないだろうし、基本的人権が保障され公民権があればその必要もない。そんな時代だから、武力革命を実践していたゲバラに共感できない人は多いかもしれない。でも、ゲバラが子どもに宛てた手紙に感動を覚える人は少なくないのではないだろうか。

わが子たちへ

愛するイルディータ、アレイディータ、カミーロ、セーリアそしてエルネスト、もしいつかお前たちがこの手紙を読まなくてはならなくなった時、それはパパがもうお前たちの間にはいないからだ。――お前たちはもう私を思い出さないかもしれない、とくに小さい子供達は何も覚えていないかもしれない。――お前たちの父はいつも考えた通りに行動してきた人間であり、みずからの信念に忠実であった。――すぐれた革命家として成長しなさい。それによって自然を支配することのできる技術を習得するためにたくさん勉強しなさい。また次のことを覚えておきなさい。革命は最も重要なものであり、またわれわれの一人一人は(ばらばらであるかぎり)何の価値もないのだということを。

――とりわけ、世界のどこかである不正が誰かに対して犯されたならば、それがどんなものであれ、それを心の底から深く悲しむことのできる人間になりなさい。それが一人の革命家のもっとも美しい資質なのだ。――さようなら、わが子たち、まだ私はお前たちに会いたいと思う。しかし今はただバパの最大のキスと抱擁を送る。

        父
(めきしこさんのヘタレ論 チェ・ゲバラから拝借)

ゲバラは、1959年に来日した際、広島を訪問してカストロにこう報告したそうだ。「日本を訪れる機会があれば、必ず広島に行くべきだ。」
また、家族宛のハガキには「広島を訪れて、ますます戦うエネルギーが湧いた。」と書いたそうな。
詳しくは、何遍読んでも面白いカジポンさんのチェ・ゲバラの生涯(お墓巡礼記)をどうぞ。

TOHOシネマズ高知5 2009/2/1
 
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