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あの日、欲望の大地で 罪と罰 |
監督:ギジェルモ・アリアガ/アメリカ/2008年/106分 原題:THE BURNING PLAIN |
素晴らしい!疼くような痛さのドラマだった。どの登場人物も作り手に愛されているような感じがする。一人として嫌な人物がいない。一人一人の胸の内がよくわかり、どの人物の行動も否定的に見ることはできなかった。ジーナ(キム・ベイシンガー)とニック(ヨアキム・デ・アルメイダ)のW不倫でさえ「哀しい〜。美しい〜。どこが悪いの?」と思ってしまった。←他人事?(えへへ) 不倫はどんなに切実で美しくても、配偶者や子どもにとっては罪なことだと思う。マリアーナにしてみれば、両親がセックスレスなんて知らなかったろうし、母の心の傷に気がつかなかっただろうから、母が嘘をついたり弟が怪我をしたことも知らず逢瀬を重ねるのに怒りが湧くのは当然だ。それに、彼女は子どもだったのだ。母を懲らしめようとあのような行動に出て、思わぬ結果になったマリアーナに同情こそすれ責める気にはなれない。その後の彼女が重い秘密を抱えて自傷行為を繰り返し自棄的に生きているのは見るからに痛々しい。刑務所に入った方が償っている感じがしてよっぽど気が楽だったかもしれない。意識のないサンティアゴにだけれど、とにかく言葉にして打ち明けられて本当によかった。彼女は充分罰を受けた。これからは、サンティアゴとマリア(テッサ・イア)と親子三人で幸せに暮らしてほしい。現代の「ロミオとジュリエット」はオリジナルより複雑で、ハッピーエンディングと行きたいものだ。 シネマ・サンライズ 高知県立美術館ホール 2010/1/22 |
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