映画名 |
いつ |
思い入れコメント |
どこで |
出来事 |
暗殺の森 |
1938と数年後 |
毎年秋に枯葉が吹きだまっているのを見ると、この映画を思い出す。それほど枯葉の印象が強い作品だ。主人公が子供のとき若い男に誘惑されるシーンは、シーツがふわふわしたり、映像に艶があり、この映画では例外的に明るい色調になっている。主人公は子供のとき、この男を殺したと同時に自分をも殺して生きるようになった。人殺しだとバレてはいけないので、目立たないよう常に多数派に属そうとし、ファシスト党の秘密警察のようなことまでするのだ。自我を喪失した人間の虚しさが、枯葉によく合う。 |
イタリア |
◎イタリアのファシズム崩壊 |
暗殺のオペラ |
1930年代と1960年代? |
タイトルバックの強烈な色彩の絵からワタクシ的につかみはOK。風の匂いや空気の湿度まで伝わってくる、まことに官能的な作品だ。しかも、主人公の父は反ファシストの英雄だったのか、あるいは裏切り者だったのか、はたまた裏切った振りをして(?)仲間に殺されるのだが、それをファシストのせいにして反ファシズム勢力の意気を高めよと遺言したのか、そうするとやはり反ファシストだったのか、などなどと頭はフル回転させられ、その割にオペラのアリアや蚊取り線香の煙などで、また、弛緩させられ、そうかと思ったら鞭やら林の中を逃げる主人公(の父)にぞぞぞぞっと鳥肌を立てさせられ、本当にこれほどおもしろく、美しく、謎めいていながらクッキリとした印象を残す映画は他にない。 |
イタリア |
◎イタリアの反ファシズム |
旅芸人の記録 |
1939〜1952 |
ギリシャの近代史やギリシャ悲劇を知らなくても、この作品に圧倒され、ものすごいものを見せてもらったという感動に、しばし席を立てなかった。それでも、2、3回見ると何となしにわかってくる。ナチスドイツに占領されたこと、イギリスやソ連もやってきたこと、レジスタンスや赤旗やごちゃごちゃと複雑であること、そして、旅芸人の一座の人間関係はギリシャ悲劇そのものらしいということ。アンゲロプロス監督の作品の中で、最も厳しく最も力強い映画史に刻印された傑作だ。 |
ギリシャ |
◎波瀾万丈のギリシャ近代史 |
愛と哀しみのボレロ |
1930年代と1980年代 |
この映画でドイツに協力した女性は、フランス解放後丸坊主にされて市中を引き回されたことや、カラヤン(?)がアメリカで指揮をしたとき、ユダヤ人がチケットを買い占め客席はガラガラだったことを知った。各国に分れて歴史の表面をなぞった感じは否めないが、ラストのボレロは圧巻だ。 |
ソビエト、ドイツ、フランス、アメリカ |
◎ヨーロッパとアメリカの戦中戦後 |
シン・レッド・ライン |
1942 |
死に最も近い場所で、瑞々しい光を放つ生き物や濃い緑や真っ青な空を見、風の音を聞く。誰が見ているのか。澄んだひとみのウィットか、死線をさまよう兵士たちか、それとも既に死んでしまった兵士か。いずれにしても、死というフィルターを透して見る景色がこの映画にはある。その景色は、とても美しく、静かで、清らかだ。ああ、そうだ、国に残してきた妻を見ている兵士もいたな〜。 |
ソロモン諸島、ガダルカナル |
◎ガダルカナル戦 |
スターリングラード |
1942 |
これは前に書いたので省略(^_^;。 |
ソビエト |
◎形勢逆転、ドイツ軍の撤退へ |
戦場のメリー・クリスマス |
1942と1946 |
デイヴィッド・ボウイ目当てで行った映画だったが、ビートたけしの名優ぶりにおどろいた。ラストシーンのあの顔は、1本の映画をしめくくるにふさわしいだけではなく、わりと格好をつけた作りのこの作品の格を上げたといっては大島監督に失礼だろうか。しかし、ビートたけしを選んだのは大島監督だから、その眼力はさすがだ。坂本龍一が初めて映画音楽を手がけた作品であり、「男さわぎのする映画」にふさわしい妙に胸が騒ぐ音楽だ。「アベック・ピアノ」もしっかり買った。 |
インドネシア |
◎日本軍の捕虜収容所 ◎日本人戦犯の処刑 |
フォー・ザ・ボーイズ |
1942〜1990年代 |
第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争と三つの戦争の異なる雰囲気が比較できておもしろい。また、ベット・ミドラーの歌が聴けるのがうれしい。私はビートルズは「ラバーソウル」しか持ってないのだが、その中で一番好きな「イン・マイ・ライフ」をベトナム戦争の慰問に行ったベットが歌ったときは涙が出た。この作品は、アメリカという国を十分意識して作られた映画であって、女性の目から見た戦争を描きつつ、エンターテイメントとして充実している。ベットが制作に関わっていることもうれしいことであった。 |
アメリカ |
◎第二次世界大戦 ◎朝鮮戦争 ◎ベトナム戦争 |
あんなに愛しあったのに |
1940年代〜1970年代 |
つづきは、日を改めて(^_^;。 |
イタリア |
◎イタリアの戦後史 |
非情城市 |
1945〜1949 |
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台湾 |
◎台湾戦後史 |
宗家の三姉妹 |
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中国 |
◎中国革命期 |
13デイズ |
1962 |
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アメリカ |
◎キューバ危機 |
ミシシッピ・バーニング |
1964 |
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アメリカ |
◎公民権運動家殺人事件 |
グッドモーニング・ベトナム |
1965 |
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ベトナム |
◎ベトナム戦争泥沼 |
ディア・ハンター |
1968 |
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アメリカ、ペンシルバニア |
◎ベトナム戦争の傷 |
アポロ13 |
1970 |
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アメリカ |
◎奇蹟の生還 |
家族の肖像 |
1970年代? |
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イタリア |
◎学生運動 |
ボンベイ |
1992 |
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インド |
◎アヨディア事件(暴徒化したヒンズー教徒がイスラム寺院を襲撃。この事件が発端となり、死者が千人を超す暴動となった。) |
コーカサスの虜 |
1994〜1997? |
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ロシアとチェチェン |
◎チェチェンの独立戦争? |