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公開終了

『回路』
『顔』
『仮面学園』
『花様年華』
『キッド』
『キャスト・アウェイ』
『キャラバン』
『グラディエーター』
『クリムゾン・リバー』
『グリーンマイル』 おすすめ
『グリンチ』
『クロスファイア』
『五条霊戦記』


『回路』

あの世とこの世の回路ができて、
幽霊が出没するようになりました。
幽霊の出現とともに孤独と死が
どんどん伝染していき、
町全体が死のうとしています。
『CURE』『カリスマ』の黒沢清監督が贈る
オカルトホラー観念編。
まる
『ドレミファ娘の血は騒ぐ』はどんなだったか
忘れましたが、すごく面白かったという記憶があって、
黒沢清と耳にするたび期待していました。
しか〜し、『CURE』以降の3本を観て
う〜ん、合わないな〜と残念な思いをしています。
今作は確かに幽霊は怖かった。
夜中には思い出したくない映画です。
また、温室や廃虚や飛行機など
絵作りもうまいと思います。
ただ、登場人物が口にする孤独も死も観念的で、
胸に響くような寂しさはありません。
人と人との断絶感はよく伝わってきたものの、
登場人物のほとんどが、
自ら人を拒絶しているので内に閉じこもる感じはしても
孤独な感じはしないのです。孤独未満って感じです。
『女優霊』のように単純に怖い映画なら好きだけど、
妙に考え込まされてしまうので、
好きになれない黒沢作品でした。
(考え込む方がいけないのかもね(^^;。)

2001/02/24

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『顔』

藤山直美が映画初主演!
長い間、自分の殻に閉じこもり、
めったに家の外に出なかった女性が、
妹を殺して逃亡し初めて光を見、空気を吸う。
そうでしょう、そのお天道様のまぶしさが
生きているってことでしょう。
死にたくても死ねない。
そうでしょう、それが生きるってことでしょう。
怪獣のようにどっしどっしと歩き、傷ついてヨタつき、
ときどき咆哮をあげ、必死の形相で波しぶきを立てる。
阪本監督と藤山直美で、
ど迫力のいじめられっ子を作りましたなあ。
生まれ変わるのは難しいけれど、
昨日の顔に「さらば!」は出来る。

まる
それにしても、
こういう「生き方」についての本気の作品を、
さらりと胃にもたれないように描けるのって、
阪本順治監督、好っきやわ〜。
男優の趣味もいいし(笑)。
佐藤浩市もよかったけど、豊川悦司、カッコイー!
豊川部分はロマン派でしたね〜。

2001/01/28

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『仮面学園』

いじめられていた生徒が、仮面を付けて
登校してきてから、仮面生徒がどんどん増え、
仮面をしない生徒と対立し、事件に発展するかと
思いきや、本筋は仮面をつけた人物が
連続して殺された事件を、
高校生少女が探偵するというお話。
『死者の学園祭』と2本立ての久々の角川作品。

まる
仮面をつけることによって匿名性を帯び、
より自由に行動できて本来の自分になれるとか、
見えない仮面をつけて、本当の自分の気持ちを
表わさないとか、ふ〜ん。
いじめられていた生徒が、仮面をつけることによって、
いじめっ子に対抗できるって、ふ〜〜〜ん。
そのどれもが弱っちい気がする。
だから、物理的にも象徴的にも仮面をつけない、
黒須麻耶ちゃんが清々しくって、とってもさわやか〜!
同級生のあの男の子とコンビで、シリーズものにしてほしいな。
私は彼女が大変気に入りましたです。この爽やかさは、
どこかでお目にかかったような気がするのですが、
他に映画に出てましたっけ?
看板男優の藤原くんは、ちょっと演技が不自然すぎや
しませんか?次には本領を発揮してくれ給え。
映像に凝りすぎて、お話を丹念に見せてくれなかったから、
細部がよくわかりませんでした。
2000

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『花様年華』

1960年代の香港が舞台。
お互い配偶者がある身だが、
寂しい二人が恋に落ちる。
気持ちだけが募る恋は、忘れられない一生の思い出。
『恋する惑星』『楽園の瑕』などのウォン・カーウァイ監督作品。

まる

「IN THE MOOD FOR LOVE」
という英語の題名がピッタリの
雰囲気のある恋愛映画で、
美術や小道具やムードを楽しむにはいいかも。
でも、ムードだけでは退屈でした。
同じ監督の作品でいうなら、それはもう
『ブエノスアイレス』の方がずーーーーっと切ない。
マギー・チャンもトニー・レオンもよいのですが、
予行練習シーンには苦笑。
まあ、そうすることで気持ちを確かめ合うしか
なかったのでしょうが。
スローモーションとワルツも、ちと恥ずかしい(^_^;。
仏作って魂入れずのように思えてしまうのは、
私の恋愛修練が足りないせいでしょうね(爆)。

2001/06/02

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『キッド』

有力者が大衆に向けた印象をよくするため
イメージ・コンサルタントという専門家から
アドバイスを受けるらしいのですが、
そのイメージ・コンサルタントに扮した
ブルース・ウィリスは、仕事はやり手だけど
家族には冷たく、憎からず彼のことを思っている
女性にも鼻持ちならない面を見せ愛想をつかされそう。
そんなところへ、どういう訳か
8歳の彼自身がやってきて40歳の彼に
「パイロットになっていなければ
結婚もしていないし、犬も飼っていないなんて!」
と子供の頃の夢を一つもかなえていない
ことを批難します。
まる
心温まるファンタジー。観終わって気持ちよく
家に帰れる映画っていいですね。さすがディズニー。
不惑の四十というけれど、実際は第二の思春期又は
思秋期ともいわれ、先が見えてきたと思うと
「このまま老いて行くだけなのか」と
こころ穏やかならざるものがあるでしょう。
そんな時、こどもの頃を振り返ることで
再び力を得るという、宮本輝の「力」という短編が
ありましたが、『キッド』はそれよりすごい。
なぜなら、ラス(B・ウィリス)は、子供の頃を
振り返ってもいい思い出なんかないのに、
それでも生きる力を得るのです。
映画史に残る映画でなくても、中年のおじさん
おばさんの誰かの心に残る、あるいは
すぐに忘れられるとしても、ひとときの
夢の世界にひたれる映画は、
なくてはならないものだと思います。
2000

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『キャスト・アウェイ』

トム・ハンクスとロバート・ゼメキス監督の
『フォレスト・ガンプ』コンビが復活。
時間に追われるサラリーマン、
チャック(ハンクス)は遭難し、
無人島に漂着します。
果たして彼に救いはあるのか?

まる
うん、おもしろいです。
言いたいことは全て言うハリウッド製らしく
慎みに欠けるため、底が浅く感じられますが、
「生きていれば道は選べる」という
メッセージがストレートに伝わってきていいと思います。

2001/02/24

『キャスト・アウェイ』で泣けたところ
ご覧になってからお読みください。
ちょっとネタをばらしています。

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『キャラバン』

チベットの山奥から
牛に塩を積んで何十日も旅をして、
山を越えた村まで麦と交換しにいくキャラバンの隊長は、
みんなの命を預かる重大な役目を負っている。
「実力者は俺だ。神が頼りの
石頭の老いぼれに隊長は務まらん」
と思って出発した若者。
彼に遅れること4日、
「あの人殺しの若造に、隊長をやらせてなるものか」
と御神託の期日に出発した元隊長は、
追いつくことができるのか!?
厳しくも美しい自然を背景にした、
白熱の世代交代劇!

まる

読経をまじえた音楽がおもしろい。
また、キャラバンの背景となる自然が大きい。
人々の目が、シワが、男女の判別がつき難い顔が、
なかなかに見応えある。
老いたる者には知恵はあるが体力がない、
若い者には体力はあるが知恵がない。
知恵は経験から身につくものであり、
人の言うとおり御神託のとおりしているだけでは
それ以上の知恵はつかない。
そういう人請訓のようなものが、説教臭くなく胸に残る。
それにしても老人パワーの源は「気概」やな〜と
思いを新たにした次第。

2001/06/23

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『グラディエーター』

時はローマ帝国時代。戦果は上々で人望も厚く
先帝に目をかけられていた将軍は、新皇帝の命により
処刑されるところを辛くも逃れ、売り買いされる剣闘士となります。
そして、剣闘士として新皇帝に再びまみえ、
妻子を殺された復讐を果たすとともに
民主政治を取り戻そうとします。
主演は『インサイダー』で増やした体重を
元に戻したラセル・クロウ。
新皇帝にホアキン・フェニックス。監督は『ブレードランナー』
『テルマ&ルイーズ』のリドリー・スコットです。
まる
野蛮だわ〜。戦闘シーンや剣闘シーンの
血なまぐさいことといったらありません。
それよりも、なによりも、コモドゥス皇帝を演じたホアキン・
フェニックスがすばらしい!!!
『誘う女』でいたいけな高校生を演じた彼の、この成長ぶり。
父皇帝に「あなたのためなら何でもしたのに
愛してくれなかった。」と言って泣くところは
『エデンの東』のジェームズ・ディーンも真っ青。
実姉との絡みも妖しく怖く、最期は美し〜。
顧みられない死体となって、哀しき悪役を全うしたのでした。
2000

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『クリムゾン・リバー』

『レオン』のジャン・レノと
コマーシャルで車を斬る袴の男
ヴァンサン・カッセル共演、
『憎しみ』のマチュー・カソヴィッツ監督で、
猟奇殺人の真犯人を追う刑事ドラマのできあがり。

まる
タイトルバックが、うへぇ〜。
思わず顔を覆いたくなる死体でした(涙)。
要塞のように閉ざされた大学で、
いったい何が行われているのか
大変そそられましたが、
観ながら辻褄を合わそう
とするのは放棄しました(笑)。

2001/02/24

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『グリーンマイル』

幼い姉妹を惨殺して死刑囚となった男ジョン。
看守長(トム・ハンクス)は、やがて彼の不思議な力と
純粋な心に触れ、本当に彼が殺したのか疑問を抱きます。
果たして、彼は罪人なのか?
こんなに純粋な魂の持ち主を処刑しなければならないのか!?
原作はスティーブン・キング。
監督は『ショーシャンクの空に』のフランク・ダラボン。
本年度アカデミー賞作品賞、
助演男優賞(ジョン役の人)など、
4部門にノミネートされている話題作です。
まる
おもしろいです。
喜怒哀楽がすべてあり、善悪がハッキリくっきり描かれていて
大変わかりやすく、しかも余韻がある娯楽作品。
アメリカでは人生最後の道のりを
「ラストマイル」と言うようです。
すべてを見届けた看守長の「ラストマイル」は、
苦く哀しい余韻がありました。
ただね〜、
おもしろかったんですけどね〜、
処刑シーンは本当にムカムカしました。
オエッ。
2000

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『グリンチ』

クリスマスが大嫌いなひねくれ者グリンチが、
「クリスマスを盗んじゃえ!」と思い立ったから、さあ大変。
クリスマスって盗めるものなの?
クリスマスを盗まれた街の人の反応は?
『スプラッシュ』『コクーン』『バックドラフト』『アポロ13』と、
心温まる作品を撮り続けるロン・ハワード監督の作品です。

まる
私はロン・ハワード作品が大好きなのですが、
これにはまったく乗れませんでした。
まず、ゴチャゴチャとおもちゃっぽい町の色彩がダメ。
いかにもアメリカな能天気さがダメ×2。
グリンチのハイテンションについて行けなくてダメ×3。
『ゴースト・バスターズ』とか『フリント・ストーン』が
楽しめる人向きの映画です。
ところで、顔は見えずともジム・キャリーは、
思う存分ジム・キャリー。疲れた〜。
ちなみに、私の好きなジム・キャリーは、
『マン・オン・ザ・ムーン』、その次が
『トゥルーマン・ショー』です。
2000

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『クロスファイア』

念じると何でも発火させることの
できる超能力の持ち主青木淳子(矢田亜希子)は、
思いを寄せる男性多田一樹(伊藤英明)の妹を殺した
犯人たちに復讐を誓う。
彼女の発する炎は、悪を成敗する正義の十字架なのか、
それとも彼女自身が背負う十字架なのか。
まる
う〜ん、青木淳子さん、
きれいな若者に囲まれてうらやましいぞ!
でも、彼女にはもっと怒り、もっと苦しみ、
もっと焼きつくしてほしかったです。
そうすれば彼女のために泣けたのにな〜。
2000

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『五条霊戦記』

京の五条の橋の上の牛若丸と弁慶の一戦を、
その一戦に至るまでの精神戦を含めて描いた
崇高なアクション映画。
まる
すばらしい!!!!!失敗作・・・・・。
なんじゃないかな〜?
タイトルバック、すばらしい!とにかく
映像が美しい!それだけは確かです。
それと精神戦が面白そうでした。
「面白そうでした。」というのは、
実はほとんど眠ってしまい、まともな感想が言え
ないからなんです。すみません。
戦闘シーンがな〜。私はカーチェイスなど、
やかましくて画面がガチャガチャ
動いているのを見ていると眠くなるのですが、
この映画の戦闘シーンが正に、やかましくて
グラグラガチャガチャ動いていたので
爆睡してしまいました。
失敗作という理由は、全体に長く感じたことと、
戦闘シーンが多すぎるということ。
戦闘シーンのアクションといっても、
それは人間のアクションではなくカメラのアクションで、
私は人間のアクションを見たかったこと。
でも、大変惹かれるものがあります。
まるで『ガメラ3』を観たときのようです。
あの時も爆睡して再見し、たいへん穴ぼこ
だらけの映画にもかかわらず、その年の
マイ・ベストワン作品になったのでした。
やっぱ、もう一回観てこようっと。

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