わたしの今年の感じの漢字

毛筆で書いた画像

「浮 二〇二三年癸卯 茶風」

今年の漢字は「税」だとか。税というと大麻’sタイマーズの「税」を思い出します。懐かし~(^o^)。
タイマーズ 税(youtube)

私の今年をざっくりまとめると、幕開けは新型コロナの病み上がり、父は予定どおり1月から酸素吸入を始め手が掛かるようになり、夏には三つのお葬式に参列し、秋から母が入院中。そんな中、旅に出て命の洗濯も出来た、というわけで、何だか落ち着かない→「浮」年でした。

が、しかし、書道教室3年生ですから。昔の人の書を手本に書いていると面白すぎて全集中できます。落ち着きます。今、書いているのは黄庭堅という人の「松風閣詩巻」で、これが素晴らしい!字の太さや力強さから、丹波哲郎さんみたいな器の大きい人なんじゃないかしらと思いながら書いています。今日、ガイドブックを借りてきたので、ぜんぜんイメージと違う人だと、また、笑えますが。詩の内容は読み下し文を参考に漢和辞典を引きました。感動しました(ToT)。
書道は面白いので、皆さんも始めませんか?富士のお山も広い裾野があってこそ、いっしょに美しい裾野を築きましょう!あ、若い人は山頂付近を目指してください。

おしまいは園芸メモです。気ぜわしい年の瀬、寒暖差も大きいようですので、どうぞご自愛くださいませ。

こぼれ種でビオラが咲いた。
ネコのオシッコで枯れた秋明菊が、こぼれ種で芽を出し、来年あたり咲くかと思っていたら今年咲いた。
庭の世話を怠っていたら、ススキの花が咲いてしまった。
雑草は小さいうちに抜くべし。庭と鉢の鉄則。
地植えにしたアネモネの球根は、夏に腐ってしまうだろうと思っていたら、芽が出ているものがある。
環境と管理人に適した植物が生き残っていく。
枯れたら次を買う楽しみがある。

そして舟は行く_高知県立美術館開館30周年記念展

1993年11月3日に開館した美術館は、早30周年。およそ440名の作家の41,000点以上の作品を収蔵しているそうだ。開館時に大川功氏にシャガールの版画、開館20年頃にご本人及びご遺族から石元泰博の作品やフィルム等の寄贈を受けている。そして、近年は作品を購入する予算も限られ当地ゆかりの作家の作品の寄贈を受けているようなので、私は棚ぼた美術館と思っていたが、やはり、学芸員さんを始め美術館に関わる方々が作家や関係者と良好な関係を築いているからこその寄贈なんだろうから、また、受け入れも厳選しなくちゃならないそうだから、棚ぼたと言っちゃ申し訳ないと思うようになった。
それでも好奇心から今回の展示作品の購入率を計算してみた。各展示室で一番のお気に入り(当日の気分)などの感想も記してみる。最後には展覧会は一期一会ではあるけれど、今まで観た展覧会のうち、もう一度観たいものを四つ選んでみた。

第1展示室 マルク・シャガールと同時代の洋画
19作品 購入14作品(73.7%)、寄贈等5作品(26.3%)

「画家の妻」岸田劉生・・・・力強い。
「緑衣のロッテ」ジョージ・グロス・・・・手の静脈!
「貝殻のある静物」「女性」藤田嗣治・・・・やはり独自の世界だなぁ。

第2展示室 日本の戦後美術
45作品 購入33作品(73.3%)、寄贈等12作品(26.7%)

岡上淑子の作品はタイトルが大事。
「作品65.2」正延正俊・・・・また会えた!嬉しい(^o^)。

第3展示室 ニュー・ペインティングを中心に
15作品 購入15作品(100%)

「レームブルック伝説」ヨルク・インメンドルフ・・・・なんべん観ても面白い。発掘された彫像はレームブルック作品だったのか!夢みたいな絵だ。観客席にいるのは芸術家とのことだが、誰が誰だかさっぱりわからない。

レームブルック作 女性像の画像
発掘された彫像かも

「真夜中の太陽1」フランチェスコ・クレメンテ・・・・色あせてきた?唇にひび割れ、あったっけ?
「アタノール」アンゼルム・キーファー・・・・観るたびに明るい。実際より暗く記憶しているみたい。

第4展示室 高知県ゆかりの美術
39作品 購入14作品(35.9%)、寄贈等25作品(64.1%)

「猫犬」土方久功・・・・ブロンズだったのか!温もりがある。どこから観ても可愛い!ミニチュアがほしい!

県民ギャラリー 美術館の歩み
11作品 購入5作品(45.5%)、寄贈等6作品(54.5%)

著名作家が柿の木に描いた(書いた)作品群。柿の木プロジェクトが楽しかった。

石元泰博展示室 石元泰博コレクション展 フォトセンターの10年1期
「東京 街」・・・・おじさんと子どもと犬がすれ違うところを俯瞰で捉えた。凄い構図。

もう一度

2004年ヴィルヘルム・レームブルック展
2006年ベトナム近代絵画展花と銃
2012年ミロ展
2015年没後20年具体の画家ー正延正俊

野町和嘉さんの写真展は、県美と三原村の展覧会の両方行ったので感想を書こうと思っていたけれど、どうも機を逸した。
どちらもとてもよかった。何を撮っても美しい。三原村では鳥葬のための解体作業を遠くから撮影した作品があって衝撃だった。

第12回高知国際版画トリエンナーレ展

やっぱり面白かったですよぉ!いっしょに行った妹も大満足。先日の三連休の最終日だったので人混みを覚悟してたんだけど、意外にお客さんが少なくて驚きでした。始まったばかりは少ないのかしらん?12月3日まで開催していますので、ピピッと来たらぜひ、お越しください。

●なんとなくわかってきたのは、独自性があって細かいところまでよく作られていて美しい作品が賞候補になるのかな。
●タイからの出品(入選)が多い気がしました。版画が盛んなんでしょうか。
●受賞作はスポンサー所有となるそうですが、それ以外は販売も可とのこと。部屋に飾ってもいいくらいの大きさで好みの作品のお値段を試しに尋ねてみたら25,000円とお手頃。係の人がページを繰っている一覧表を覗いていると、非売品もあれば、うん十万円と手の届きそうにない作品もありました。
●デジタルプリントってよくわからないけど(パンフに説明はありましたが)、版画なのね???
●「バロンキャット」に心を鷲づかみにされました。

私が会場で撮った写真は映り込みが激しいので、公式webの第12回高知国際版画トリエンナーレ展入賞作品をご覧ください。

(2023/10/09 いの町紙の博物館)

中島敬朝展、テオ・ヤンセン展、石元泰博コレクション展

中島敬朝展

中島敬朝展鑑賞のしおりの画像

中島敬朝、没後40年の展覧会。ネットで昆虫スケッチなどを見て、ぜひ、鑑賞してみたいと思って行った。現四万十市下田出身で京都で日本画を学び、故郷に疎開し、大病を患い京都に戻るのを諦めたが、高知県内で県展の審査なども務め指導的立場で活躍した人らしい。脚本家中島丈博氏の父とのことで、高知県狭い~(笑)。
「京都時代(1920年~1940年頃)自然との融和、花鳥画家としての成熟」「高知時代(1945年頃~1983年)自然との対決、風景画家への変容」という展示で、一目惚れの昆虫スケッチは初期のもので、画帖「木守」もいいし(ほしい♥)他にも好きなのがあったけれど、明らかに後期の絵が好き好き♥だ。石鎚山を描いたものが何枚もあったが、中でも「残照」の色のきれいなこと。また、宣伝のハガキにもなっていた「岬の椿」は、一目見るなり左隅の薄青緑は海だとわかり、他の木々とともに潮風に晒されてたくましく生きているなーと思った。印刷では海だとはわからなかったのだ。令和4年度に県美の収蔵作品となったものも多く、いい買い物(寄付?)したな~と嬉しくなった。新規なところはないかもしれないが、好きな作品が収蔵されるのは嬉しい。

テオ・ヤンセン展

展示だけで動かないのを見てもなぁとあまり食指が動かなかったが、けっこう頭を働かせながら見た。つまり、足の形からするとカニさんみたいに横歩きしか出来ないのでは?(後の作品は進化して尺取り虫みたいに動けるようになったようだ)とか、プラスチック製だけど竹にしたら?オランダには竹は生えてないか・・・・と思っていたら、参考資料によるとプラスチックのパイプを加工して組み立てているようなので、ああ、竹の生えてないところで竹職人になるのは無理があるか・・・・と思っていたら、過去には木材や金属で作っていたと解説を読み、それなら竹で!と押しつけるのはよくないか・・・・・と思っていたら、ネット上で映像などを公開し、世界中でこの生き物を作るよう(それが繁殖とのこと)願っているとのことで、それなら日本で作る人があれば竹と和紙で!と妙にこだわった。自然素材がよいのではという思いも若干あり。なぜ、こんな大きなものにしたのかという謎も解けた。材料をプラスチックパイプにしていることで小さくも出来ないし、大きさにも限界があるとのこと。
この生き物はストランド(砂)・ビースト(生物)と言うそうで、ホームズ物語が掲載された雑誌と、美女と野獣の野獣ということで覚えやすい。始めにこの生き物を作り始めた動機が書かれていたけれど残念忘れてしまった。
第一会場で定時のショー(生き物を実際に動かす)を見て後、石元泰博コレクション展を見ていると第二会場で臨時に動かしますと案内に呼びに来てくださって両方見ることが出来た。中学生(?)の団体が床に並んで座っていて、生き物が動くと「おおー」「うわー」と反応が面白かった。第一会場の生き物は一方向にしか動けなくて手動で元に戻していたけれど、第二会場の生き物は風に飛ばされないよう杭を打ったり、両側に動けるよう進化していた。しかし、会場が狭いためか尺取り虫の動きの生き物は動くところは見れなかった。
無風のときも動けるように、ペットボトルに空気入れの容量で自動的に圧縮空気を入れて動かすというのがどうしても飲み込めず、係の人に尋ねたら実際にはペットボトルの数はもっとたくさん付いており、栓を抜くのは手動だということでやっと理解できた。言われてみると、それくらいのことは自分の頭で考えついてよさそうなものだが、それほど私の頭は働かないのだった。

石元泰博コレクション展「HANA/牧野富太郎記念館の建築」前期

植物をこれほど硬質に撮る人もめったにいないだろうなぁ。背景がわからないので、無機質な部屋に植物を持って来て撮った感じがする。「落ち葉」のバックはアスファルトだったか、それでもやはり硬質な感じ。植物だから硬質さが際立つのかもしれない。こういう特徴があるからこそ、石元作品とわかる。オンリーワンの大切さよ。
植物園の建物(本館、記念館)は、内藤廣さんの設計だそうで本当に素晴らしいものを作ってくださって感謝。写真では普段見れない角度から見ることが出来て、その美しさ優しさを改めて感じた。

角田和夫 土佐深夜日記-うつせみ

昨年度アーティストフォーカス第3回の展覧会で思わず涙が湧いた記憶も新たに、展覧会のカタログを購入。展示されてなかった作品も載っているような気がする。あまり好きではないのだが、ページを繰って再び見ているとやはりなんだか切ない気持ちになってくる。心を動かすパワーがあるのだなぁ。
(2023/06/16 高知県立美術館)