2019年覚書(マイ・ベストテン)

日本映画12本、外国映画23本の鑑賞。かるかん率45.7%。
今年こそ、あたご劇場の上映作品を皆勤、若しくは精勤したいな~。
ジャニーズ事務所を離れた元SMAPメンバーの出演作品、『半世界』(稲垣吾郎)、『凪待ち』(香取慎吾)、『台風家族』(草彅剛)は皆勤(やたー)。
では、例年どおり「好き」が基準の日本+外国ごちゃまぜベスト。

一番好きなのは『半世界』。日本映画がベストワンとは、『銀河鉄道の夜』(1985)以来のことかもしれない。

あとは観た順に『ロンドン、人生はじめます』
『50年後のボクたちは』
『トイ・ストーリー4』(前作あたりからホラー風味付き。『4』はどこか欠損しているオモチャがたくさん登場する。ウッディも声帯をギャビーギャビーに譲ったので欠損したオモチャとなった。相模原の事件が頭の片隅にある私にとっては、自分はゴミだと言うフォーキーから一つの役割を終えたウッディの第二の人生の始まりまで、みんな『4』のオモチャのように生きられたらいいのにと思った。)。

次点が『マイ・ブックショップ』(ビル・ナイ様~♥。「華氏451度」も「ロリータ」も読んでな~い。何かにチャレンジするのには「怖いもの知らず」じゃないとね。)、
『ロケットマン』(ピアノを弾きながら浮くシーンとか、プールの中が宇宙になるシーンとか、いろいろ楽しかった~!音楽映画は、いいねぇ。)、
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
『蜜蜂と遠雷』(音楽映画は、いいねぇ。)、
『ドクター・スリープ』(子どもが殺されるシーンはいただけない。でも、あの女の子(カイリー・カラン)がすごく魅力的。スティーブ・キング味の作品になっていて、笑えた~。なんか、師匠がフォースとなって現れるスター・ウォーズみたい(笑)。)。

ひとこと。
『海獣の子供』(『2001年宇宙の旅』)、
『X-MEN ダーク・フェニックス』(面白かったけど、後に残らないなぁ。)、
『ダンスウィズミー』(はははは!楽しかった~!もっとハモってほしかった。)、
『記憶にございません!』(はははは!役者って素晴らしい。)、
『ジョーカー』(予告編が衝撃だった。完成度高し。ジョーカーのダンスシーンの映像の切り取り方なんて痺れる。ティム・バートンのバットマン・シリーズを観たときは、ゴッサムシティーはニューヨークによく似た架空の町でしかなかったが、今や日本じゃんって感じで架空ではなくなった。私が『タクシードライバー』のトラビスに同調して救われたように、ジョーカーに同調して救われる人があればよいと思う。)、
『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』(役者が軽くなったのは海の向こうも同じかな、別に悪いことではないけれど。メアリーの夫をゲイという設定にしたら、こんな裏話になるのかと面白かった。・・・が、どんな裏話だったか忘れてしまった(^_^;。)、
『レディ・マエストロ』(シュバイツァーってバッハの研究者だったの~!?求婚を受け入れるか、指揮者の道を目指すかで、主人公はよい選択をしたと思う。ロビン、すごくイイ役だったね!今は女性指揮者が差別されることなどないでしょうと思いながら観ていたら、最後に女性で名指揮者に選ばれた人は一人もいないというようなクレジットがあって、どうしてだろうと考え込んでしまった。)。

DVDはテレビドラマをたくさん見た。
「ダウントンアビー・ファイナルシーズン」を見終えた。映画に間に合った~(笑)。
「昭和元禄落語心中」、めちゃくちゃ面白かった!落語ブームは続いているみたいね。
「最後から二番目の恋 2012秋」「続・最後から二番目の恋」、やっぱり笑わせてくれる。
「英国スキャンダル~セックスと陰謀のソープ事件」、ヒュー・グラント目当て。イマイチ。
「早春スケッチブック」、TUTAYAディスカスは最終巻がいつも貸し出し中。だから未完結(ToT)。

ブラック・クランズマン

スパイク・リー監督の代表作である『ドゥ・ザ・ライト・シング』をはじめ、見てない作品が多数あるので、よくわからないのだが、こんなこなれた作品を作る人でしたっけ?映像で綴るアメリカ黒人史、「ちょちょいのちょい」みたいな。
クランズマンってどういう意味と思いながら足を運んだら、タイトル「BlacKkKlansman」で「そういうことか」と思わせられ、コメディだったのので「マジで実話?」と眉につばをつけた。事実は映画よりも喜劇(?)。白人至上主義者が政治家になっていることも描かれていて、それは現在も事実かもと見ていてわかるようになっている。

『風と共に去りぬ』の時代は転換期。当然の主張であっても物言う者は懲らしめられる理不尽な時代へ。学者面した差別主義者(アレック・ボールドウィン)がドキュメント映像をバックにベラベラしゃべるし(うんざり)。公民権を得た後、黒人が大活躍の映画が量産(?)され、主人公(ジョン・デヴィッド・ワシントン)と恋人(ローラ・ハリアー)が映画を話題にしていた。考えてみれば、タランティーノ監督がパム・グリアを主演に『ジャッキー・ブラウン』を撮ってなかったら、70年代の黒人主役映画のことを全く知らなかったかもしれない。そして、主人公の代わりにKKKに潜入したフィリップ刑事(アダム・ドライヴァー)が、『國民の創生』を見るシーン。これも町山智浩さんが『國民の創生』(1915)でKKKが復活したと話してなかったら、作り手がこのシーンを入れた意味がわからなかったかもしれない。極めつけがヴァージニア州シャーロッツビルの白人至上主義集会に反対して集まった人たちを車ではねていった映像。ここはスパイク・リーのパンチが、ガツンとみぞおちに入った。トランプ大統領のみぞおちに決まればいいのに。
(2019/08/24 あたご劇場)

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

とにかくシャロン・テート(マーゴット・ロビー)が可愛い。自分が出演した映画を観に行くところとか(観客の反応を楽しんでいるのもイイ!)、『テス』の初版本を夫に贈ろうとしているところとか(本をそのまま持ち歩くのもイイ!)、レコードをかけるところとか。何より男性の好みが一貫しているというところが(マックィーン(ダミアン・ルイス)も形無しで(笑))、好感度大である。そんな生き生きとした彼女が(妊娠もしているのに)、惨殺されるところは見たくないな~と思いながら観ていたが、隣がリック(レオナルド・ディカプリオ)邸だからして、もしかして・・・と思うのは当然である。果たして、ほぼ予想どおりにそうなったが、その場面は偉大なるタランティーノ印が付いており、私は「うげ~っ」となりながら、「ははは!」と笑い、また、その倍くらい「うげっ、うげーっ」となった。リックとクリフ(ブラッド・ピット)が、隣のテート邸に助けに行くというパターンも考えられたが、この方がイイ。事件後、平穏なテート邸にリックが招かれて幕切れというのは、シャロン・テートに対するタランティーノ監督の優しさに思えて味わい深かった。

あとはいつもどおり、役者の魅力が5割増しというタランティーノ作品。ブラピはカッコよかったし、何よりディカプリオには笑わせられながら泣かされた。ブルース・ダーンとダコタ・ファニングはどこに出ていたか分からなかった(^_^;。後で分かってビックリ。
小ネタがいっぱいで、小ネタで仕上げた作品と言っても過言ではない。
ナチスに火炎放射する劇中劇で、ハーケンクロイツの意匠をこらした柵に気がついて、凝っているなー、気合い充分だなーと思った。他にも色々凝りに凝っているだろうなーとは思うのだが、残念ながらあまり気がつかなかった。
(2019/09/12 TOHOシネマズ高知8)

凪待ち

よかった。郁男(香取慎吾)の号泣。そうだ、そこで泣く!ギャンブル依存症の長いトンネルの先に光が見えてくる話というだけじゃない。津波の後の凪待ちっていうのが、とてもよかった。転校先で放射能関連でいじめられ不登校になっていた美波(恒松祐里)も、妻を津波にさらわれた勝美(吉澤健)も(その他の人も)、表面は凪いでいるようだけど、心の底には色んなものが沈んでいて、荒れた日には澱が浮かび上がってくる。そんな7年の月日が偲ばれた。

残念なのは、亜弓(西田尚美)を殺したのが小野寺(リリー・フランキー)だったこと。郁男にもめっちゃ優しい(優しすぎる)から、もしかして・・・と思っていたらやっぱりだった。犯人は通り魔でいいのに。無条件に優しい人がいてもイイのになぁ。
(2019/07/11 TOHOシネマズ高知3)