世界にひとつのプレイブック

私にとってはジェニファー・ローレンスとデ・ニーロで元が取れた映画だった。
ジェニファー・ローレンス、体形から何から色っぽい。
デ・ニーロ、老けても色っぽい。

Every cloud has a silver lining.
どの雲にも銀の裏地がついている
(英和辞典・和英辞典 – Weblio辞書 英和和英より)

パット(ブラッド・クーパー)もティファニー(ジェニファー・ローレンス)もどん底だったので、お互いが希望の光(銀の裏地)ということなのか(納得)。二人の立ち直り作戦だったわけだけど、クレイジーなのは二人だけじゃない、皆少しずつ狂ったところがあるじゃんと言っているのが、そうだよねぇという感じだった。かなり笑えて楽しかった。

父(ロバート・デ・ニーロ)/母ドロレス(ジャッキー・ウィーヴァー)/ロニー(ジョン・オーティス)/ダニー(クリス・タッカー)/パテル医師(アダム・ヌーカー)

SILVER LININGS PLAYBOOK
監督:デヴィッド・O・ラッセル
(2013/04/10 TOHOシネマズ高知2)

オズ はじまりの戦い

『砂の器』や『ゼロの焦点』、昔の火曜サスペンスなどなど、犯罪者の心に寄り添った作品に感動したのなら、現実世界の加害者にも「物語」があるかもしれないと想像してみてもよさそうなのに、なかなかそうはならないみたいだ。夢も同様で、まれに夢のお告げの影響を受ける人はいるかもしれないが、ほとんどの場合、夢は夢でしかないだろう。ただし、夢の方は現実からかなりの影響を受ける。

現実世界のオズ(ジェームズ・フランコ)はひどかった(笑)。いつか偉大なことを成し遂げると野心だけは大きいが、ルックスと物腰を武器に女性を騙し放題、仕事仲間の助手をちっとも大切にしない、都合が悪くなると逃げてばっかり。それでも何だか憎めないのは、足の不自由な女の子に「治して」と言われたとき本当にすまなさそうな表情だったし、思い人の女性(ミシェル・ウィリアムズ)が「結婚を申し込まれているの」とやってきたとき(彼女はオズが好きなのだ)、いい加減な自分は彼女にふさわしくないといった面持ちで(オズは彼女が好きなのだ)、彼女のために結婚を促したからだろう。

実際、彼はそんなに悪い人間じゃないと自分でも思っていて、夢の中では善人だけが通れるというバリアをなんとか通り抜ける。夢には願望が現れるというが、陶器の少女の壊れた足を直したり、善い魔女グリンダ(ミシェル・ウィリアムズ)の期待どおり人々を悪い魔女から救う。治してあげかった少女の足を治し、いつか偉大なこと成し遂げるという夢を夢の中で叶えたのだ。お猿のフィンリーだって、オズは都合のよいように彼をこき使っているけれど、真っ先に「自分は予言の魔法使いではない」と打ち明ける。誓約上オズから離れられないフィンリーは、仕事上オズから離れられない助手と一致する。現実世界のオズは、助手が自分から離れられないことを見越して、こき使うのも女性を欺している姿を見られるのも平気なようだったが、夢の中でオズの本当の気持ちがわかってくる。オズは助手を頼っているし、彼の期待に応えたいと少しは思っていたのではないだろうか。

夢は夢でしかない。目ざめたら忘れていることもしばしばだ。だけど、オズが目ざめたとき、この夢を覚えていて、あの好きな女性に「自分はそんなに悪い人間ではなかった。君にふさわしい人間になるから。」と言って他人との結婚を促したことを取り消したらどんなにいいだろう。そうしてほしいと願わずにはいられない。

セオドラ(ミラ・クニス)/エヴァノラ(レイチェル・ワイズ)

OZ: THE GREAT AND POWERFUL
監督:サム・ライミ
(2013/04/03 TOHOシネマズ高知3)

シュガー・ラッシュ

壊し屋ラルフが壊していった後、魔法のトンカチで元通りにしていく直し屋フェリックスなんだけど・・・・。
フィギュア・スケーターのジェフリー・バトルにそっくり~(^Q^)。多分、そう思うのは、私を含めて世の中に2、3人だろうなぁ(笑)。
私にはジェフリー・バトルがあのように見えているので、イケメンと言われていたのが不思議でならなかった。礼儀正しく、ちょっとズレたいいヤツぶりもあんな感じで、心が丈夫そう。やさしいけど繊細すぎないから、心に傷を持つカルホーン軍曹のような人は、ああいう人が隣にいてくれると前向きになれそうだ。フェリックス、いいキャラだ~(^o^)。

主役のラルフとヴァネロペを始め、キャラクターが皆立ちまくり。ゲーム「シュガー・ラッシュ」の面々もパンチの効いた可愛らしさで好き好き♥。キャンディ大王なんか悪役なのに、あれだけ笑わせてくれたら憎めないわ~。それに大王にも「嫉妬」という悲しい性を負わせて、なかなか渋い作品だ。ラルフの状況は苦いし痛いし。失業してセントラル・ステーションでウロウロしているキャラもいるし。シュガーでコーティングしているけれど、けっこう大人の味もした。

そして、「私のヒーロー」。ヒーローの必須条件は犠牲をはらうってことで、「泣いた赤鬼」が基本じゃなかろうかと思うが、ラルフがヴァネロペのためにカートを壊したところと、虫(?)を何とかしようと命懸けで飛んでったところではうるうるきた。
共感したところは、誰のセリフだっけ、昔はのどかなゲームが多かったが、近頃はバトル系が増えたというぼやき。

WRECK-IT RALPH
監督:リッチ・ムーア
(2013/04/03 TOHOシネマズ高知9)

ジャックと天空の巨人

水もしたたるニコラス・ホルト君を観に行った。満足。
ユアン・マクレガーは、こういうポジションができる年齢になったのね。
ビル・ナイ様に気がつかなかったのは不覚。
最後に王冠を頂くのは誰なのかというところに注目していたら、あらら、やっぱりそうなの?ふぅん。姫の方がよかったな。
ジャックと豆の木ってイギリスのお話だったのか~。

ジャック(ニコラス・ホルト)/イザベル姫(エレノア・トムリンソン)/ロデリック(スタンリー・トゥッチ)/エルモント(ユアン・マクレガー)/ファロン将軍(ビル・ナイ)

JACK THE GIANT SLAYER
監督:ブライアン・シンガー
(2013/03/23 TOHOシネマズ高知6)