ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

とにかくシャロン・テート(マーゴット・ロビー)が可愛い。自分が出演した映画を観に行くところとか(観客の反応を楽しんでいるのもイイ!)、『テス』の初版本を夫に贈ろうとしているところとか(本をそのまま持ち歩くのもイイ!)、レコードをかけるところとか。何より男性の好みが一貫しているというところが(マックィーン(ダミアン・ルイス)も形無しで(笑))、好感度大である。そんな生き生きとした彼女が(妊娠もしているのに)、惨殺されるところは見たくないな~と思いながら観ていたが、隣がリック(レオナルド・ディカプリオ)邸だからして、もしかして・・・と思うのは当然である。果たして、ほぼ予想どおりにそうなったが、その場面は偉大なるタランティーノ印が付いており、私は「うげ~っ」となりながら、「ははは!」と笑い、また、その倍くらい「うげっ、うげーっ」となった。リックとクリフ(ブラッド・ピット)が、隣のテート邸に助けに行くというパターンも考えられたが、この方がイイ。事件後、平穏なテート邸にリックが招かれて幕切れというのは、シャロン・テートに対するタランティーノ監督の優しさに思えて味わい深かった。

あとはいつもどおり、役者の魅力が5割増しというタランティーノ作品。ブラピはカッコよかったし、何よりディカプリオには笑わせられながら泣かされた。ブルース・ダーンとダコタ・ファニングはどこに出ていたか分からなかった(^_^;。後で分かってビックリ。
小ネタがいっぱいで、小ネタで仕上げた作品と言っても過言ではない。
ナチスに火炎放射する劇中劇で、ハーケンクロイツの意匠をこらした柵に気がついて、凝っているなー、気合い充分だなーと思った。他にも色々凝りに凝っているだろうなーとは思うのだが、残念ながらあまり気がつかなかった。
(2019/09/12 TOHOシネマズ高知8)

凪待ち

よかった。郁男(香取慎吾)の号泣。そうだ、そこで泣く!ギャンブル依存症の長いトンネルの先に光が見えてくる話というだけじゃない。津波の後の凪待ちっていうのが、とてもよかった。転校先で放射能関連でいじめられ不登校になっていた美波(恒松祐里)も、妻を津波にさらわれた勝美(吉澤健)も(その他の人も)、表面は凪いでいるようだけど、心の底には色んなものが沈んでいて、荒れた日には澱が浮かび上がってくる。そんな7年の月日が偲ばれた。

残念なのは、亜弓(西田尚美)を殺したのが小野寺(リリー・フランキー)だったこと。郁男にもめっちゃ優しい(優しすぎる)から、もしかして・・・と思っていたらやっぱりだった。犯人は通り魔でいいのに。無条件に優しい人がいてもイイのになぁ。
(2019/07/11 TOHOシネマズ高知3)

Diner ダイナー

面白かった!頭カブッ(^◇^)!極彩色に花吹雪~。2丁拳銃にスローモーション。マトリックスに宝塚~~。遠き山に日は落ちて。人間不信から立ち上がれ。(キッドはチャッキーばりに怖かった。チャッキーは見てないけど。)
(2019/07/17 TOHOシネマズ高知5)

愛がなんだ

若いって、恋愛って、面倒くさい。自分自身でさえ思い通りにならないのだから、他人ならなおさら。もうなるようにしかならない。その種の世界から遠くなってよかった。ホルモンもフェロモンもない安寧の境地だぜよ。だけど、みんな可愛いかったなぁ。
(2019/07/15 あたご劇場)