なんかコント集のような(笑)。
でも、テンポがゆるく、お昼ご飯のあとで見たのは失敗だった(笑)。
(2016/05/03 あたご劇場)
カテゴリー: 映画の感想
恋人たち
誰かが誰かを想う。その想いが叶わなくても、幻だったとしても、あるいは相手が死んでしまったとしても、想っていたときは幸せで美しい。不満、欺瞞、絶望をくぐり抜けて生きることの美しさを描いた作品と思う。
冒頭で篠塚(篠原篤)が、結婚したときの思い出を語る。おそらく弁護士の四ノ宮(池田良)に向かって話している。このときの目の表情が生き生きとして美しかった。
四ノ宮が思いを寄せる友だちの影を松葉杖でなぞっていく。大きめの窓から白い陽射しが入り柔らかい影をつくっている。このときの安らかな表情は嘘偽りのないものだった。
高橋(成嶋瞳子)が、一念発起、化粧して身支度を調える。湯気が出そうなくらい熱を帯びている。白馬の王子様と鶏を飼うのよ!紅潮して輝いていた。
篠塚が見て美しいと感じた恋人たちは、あまり美しいと思わなかったが、三人の恋する人たち(恋人たち)の表情は美しかった。
高橋のエピソードはコメディ部門として見ていた。日々、満たされず生きているのだけれど、幸か不幸かそれを言語化できていないので現状に甘んじていたのでしょう。鶏男(光石研)との夢破れても、子どもが生まれたら、もうマンガを描くこともなくなるだろうなぁ。
四ノ宮は自らを偽って生きていたから幸せからは一番遠いように思えた。同棲相手には、もっと正直に自分をさらけ出してもよかったのに。でも、彼にとってはそれが最も難しいことなのかもしれない。正直に泣けたことで一先ずよしとするか。
正直者の篠塚は共感しやすい。自己表現ができるのでいいなと思う。理不尽な役所の職員に対しても状況説明や主張が出来るのですごいやとも思う。篠塚の同僚(とその母)の思い遣りに涙、篠塚が「ありがとう」と言えたことにも涙。(赤いあめ玉の美しかったこと(T_T)。)元左翼の黒田さんも傾聴オンリーで、あなたともっと話したい(だから話せなくなるようなことはしないでほしい)という。現実には黒田さんはほとんどいない。だから、映画に必要なんだと思う。(橋口監督、思い遣りに「ありがとう」と言えなかったので篠塚に言わせて、話を聴いてほしかった相手に説教されたので黒田さんを作ったのではないだろうか?)
篠塚は、建造物の劣化の状況を点検する仕事をしている。これって何かの象徴だろうか。表面上は何でもなさそうな建造物を叩いて反響で劣化の状況を判断する。聴診器を持ったお医者さんみたいだ。川からの眺めを活かせる仕事でもある。ラストの川(もう海かな?)から東京をとらえたショットの美しさには本当に驚いた。海からマンハッタンをとらえた作品は数多あれど、東京の摩天楼も負けず劣らず美しい。生きてりゃ良いこともあるぜ。篠塚の心からの笑顔にほっとして前向きになれた。
エピソードが切り替わるとき、ペットボトルつながりとか麻薬つながりとか、何かでつながっていたような気がする。映画的に芸のある作品でもあったと思う。
(2016/04/16 あたご劇場)
ジミー、野を駆ける伝説
ジミー(バリー・ウォード)、男前~(^o^)。
『麦の穂をゆらす風』のその後。
言葉に罪はないけれど、「プロ市民」の使われ方は、何だかイヤ~な感じがするよ。
デモも署名も何にでも、市民が行動するのには、言い出しっぺが必要なのに、
それをプロ市民と蔑むと、市民を分かち弱くする。そうした利益は誰の手に?
ホントはみんな、いざとなれば、誰でもプロ市民くらいには、気軽お手軽身も軽く、ステップ踏んでなっちゃえば。
というわけで、素晴らしきプロ市民、ジミーにつづく若者がいるぞ!というラストが感動的だった。
ジミーたちが集会所でやっていたことは、今で言う生涯学習みたいなことだと思うけれど、そうやって楽しく学ぶってことさえも政治的弾圧を受けてたんだー。
また、ジミーと敵対していた司教が立派だった。意見が異なっても敬意を払える者同士っていいなあ。
(神父さんの一群にBBC「シャーロック」でモリアーティを演じたアンドリュー・スコットがいた。)
(動画配信)
アリス・クリードの失踪
『フィフス・ウェイブ』、見ればよかった。SF青春サスペンスで弟を守るヒロインにクロエ・グレイス・モレッツ。クロエちゃんはパスと思ったのよね~。『アリス・クリードの失踪』と同じ監督と知っていたら見たのに、知らなかったのよね~。
この作品が公開された当時、冒頭の誘拐の準備をするところがテンポよく手際のよい演出のため、彗星のごとく現れた監督と言われていたので見たいな~と思っていたのだった。それで確かに面白かった。じっくりと俳優の演技を見せるので、才気走ったところがない堂に入った演出だと思った。
そ・れ・で!本当に驚いたのが、『おみおくりの作法』のジョン・メイを演じたエディ・マーサンが、なんと誘拐犯!ヴィックという呼び名がピッタリの凶暴そうな人。(世界のヴィックさん、ごめんなさい;;;。)そして、その相棒に『スウィート・シックスティーン』で母恋しの健気な少年を演じたマーティン・コムストン!ダニーという呼び名がピッタリの可愛らしさ。(世界のダニーさん、いやがらないで;;;。)さらにこの二人が・・・なので本当にビックリして面白さ倍増。
なんかあんまり気持ちのいい映画ではないけれど、この二人の可愛らしさで持った。
いや~、マーティン・コムストン君、立派な俳優になって、おばさんは嬉しいぞ(^o^)。
(動画配信)