味園ユニバース

記憶喪失の男の歌に鳥肌〜。カスミ、可愛い〜。関西弁の台詞、赤犬、笑える〜。レトロなごちゃごちゃ感が美しい。お金じゃない、好きなことが出来るのが幸せ。それが音楽ならなお良し。歌の映画は、本当にイイわー。ほぼ満席の99%は女性(やっぱりね)。

チラシにもなっているカスミ(二階堂ふみ)とポチ男(渋谷すばる)が並んでスイカの種を飛ばしているシーン。映画館で偶然遭った見巧者様(鑑賞のプロ)が演出を頑張っているシーンだと教えてくれた。
私の好きなシーンは定番の演出なんだけど、赤犬とのライブ中にどこからともなくおっさんの声で「古い日記」が聞こえてきて、ポチ男が「誰や?」という顔をするスローモーション。ライブハウスの音が消えて、ポチ男の頭の中にシンクロできそうな感覚が味わえてよかった。
もう一つ好きなのは、シゲオ(記憶が戻ったポチ男)が「出演するかどうか自分で決め」とカスミに言われる場面。深刻な表情のシゲオの向こうに、花笠で扇がれる赤犬のヴォーカルがアウトフォーカスで映っているところ、笑える〜。

渋谷すばるは、やはり歌がうまい。でも、本人も言っているように、まだまだだ。私にとっての日本三大歌手は、美空ひばり、沢田研二、忌野清志郎なので、すばる君にもお三方のように歌詞を大事にして三分間劇場を作れるようになってほしい。とは言ってもアカペラ「古い日記」には鳥肌が立った。そして、一週間、関ジャニ∞祭りがつづいている。

監督:山下敦弘
(2015/03/28 TOHOシネマズ高知8)

福福荘の福ちゃん

ほどの良さ、品の良さ、顔の良さを感じさせてくれた。気は優しくて力持ち、そして何より、他人にも自分にも正直だから良い顔になれるんだろうなぁ。映像が柔らかく、映り込む色んなものに心がこもっていて美しい。大凧に乗るのは白影ではなかったかしらんと思いつつ見た。

監督:藤田容介
(2015/03/22 あたご劇場)

ソロモンの偽証 前篇・事件

ひえ〜、ホラーだった。エンタメ作品であっても、現実的で〜〜。私たちが生きているこの今の世の中はホラーなんだと感じさせられた。これを見ていると子どもって本当に希望だと感じる。笑えるところもあってポイント高い。

監督:成島出
(2015/03/15 TOHOシネマズ高知5)

そこのみにて光輝く

沖にどんどん泳いで行って、不安になって振り返ると彼女も。浜辺をずんずん歩いて行って、泣きそうになりながら振り返ると彼も。二人だけれど二人だけではない愛の周辺。人を弱くも強くもするもの。振り向くといてくれるってことが強くする。音楽の使い方、カメラワーク 、編集。これぞ映画。

監督:呉美保
(2015/03/14 あたご劇場)