う~ん、イマイチ。残念。壊れているし(それはいいとしても)、私には観念的すぎたかな。最初、弁護士(マイケル・ファスヴェンダー)とローラ(ペネロペ・クルス)がシーツの中で「イイコト」していたので、そういうエッチな方向性の映画かと期待したら、どうやら「イケナイコト」の一つという意味で描かれていたようだ。主人公の弁護士が、もっとイケナイコトを試して泥沼にはまり、別の弁護士に相談するというお話だった。ライナー(ハビエル・バルデム)もウェストリー(ブラッド・ピット)もローラも死んでしまうが、弁護士だけ生かされる。どうして彼だけ生かされたのか。彼に殺人DVDを送りつけたかったからなのか。
誰を殺して誰を生かすか、そういう選択をするのは人間だけだ。チータは、獲物になりやすいものを選ぶということはあっても、いかにして狩るかなんていうバリエーションはあまりなさそうだ。チータのシンプルさにある種の美を感じることはできても、人間の行いは複雑すぎてムカムカしてくる。
悪の華マルキナ役のキャメロン・ディアスは、とてもよかった。この人、前から演技派だと思っていたけど、どんどん役の幅が広がっていく。
THE COUNSELOR
監督:リドリー・スコット
(2013/11/20 TOHOシネマズ高知4)