清須会議

NHKの大河ドラマを見たことがないせいか日本史音痴だから、知らないことばかりで面白かった。また、羽柴秀吉役の大泉洋のよさが初めてわかり面白さ倍増だった。今後、秀吉役は全て大泉洋にやってもらいたい。←ちょっと嘘。
丹羽長秀(小日向文世)、柴田勝家(役所広司)、池田恒興(佐藤浩市)のキャラクターも立っており言うことなし。お市(鈴木京香)、松姫(剛力彩芽)の戦国時代に生きる女性の怨念・執念もよかった。キャラクターで魅せる作品だと思う。
『のぼうの城』とこの映画で、戦国時代は主君に対する家臣の忠義なんてものはほとんどなく、封建制度も整っておらず、だからこそ話し合い(実力)で跡目や開戦が決まるとわかった。
残念なのは映像。予告編のときから思っていたが変な緑色だ。

監督:三谷幸喜
(2013/11/10 TOHOシネマズ高知7)

アシュラ

公開当時(2000年。制作は1993年)と違ってDVDでは『地獄曼荼羅 アシュラ』というタイトルになっていた。収録されている予告編がとても面白い。曰く、

「かつて彼女は妻であり母であり女であった。」「女の耐える力は最強。2000年、女はもう我慢しない。」「インド各地で上映禁止!失神者続出!暴動寸前!最強の女のリベンジ・ムービー、登場。」

そして、最後に沢田亜矢子が登場して、

「映画史上最も過激な映画です。闘う女の皆さんに。ぜひ、ご覧ください。」

というようなことを言っていた。
いや~、本編より予告編に興奮した(笑)。予告編なら、これくらいはやってくれないと。それにあながち嘘ではない。むしろ内容を正しく宣伝しているとさえ言える。

シヴァーニー(マードゥリー・ディークシト)は虐げられた女性代表みたいな感じで復讐の鬼となる。女囚を政治家にあてがう収容所長(女性)を手始めに、姉を虐待していた義兄を殺し、ヴィジャイ(シャー・ルク・カーン)のアリバイを偽証し、シヴァーニーを手込めにしようとした刑事を殺し、ついに彼女の不幸の最大の原因であるストーカー野郎ヴィジャイを殺そうとするが・・・・、そうは簡単にはいかないのがインド映画だ。この経過には唸った。
ミュージカル・シーンとか登場人物が類型化されすぎている点などいささか古い感じはいなめないけれど(シャールクもヘタな演技をしていた)、シヴァーニーの美しさと話の濃ゆさでグイグイ見られる。
ヴィジャイは登場したとき、本当に嫌なヤツでシャールクをもってしても好きになれないと思ったけれど、いやいやいや~、スチュワーデスであるシヴァーニーを追いかけて乗客となり、彼女との遣り取りを見ているうちに恋するヴィジャイって可愛いと思えてきて、恋の歌を歌う頃には可愛くて堪らん状態になってしまった。本当に危ないサイコパスなのに魅力的で困った。
それにしても、恋の歌のシーンでは走っている車の屋根に立って踊って、ボンネット、窓と移動して車の中にすべり込むなんて、世界広しと言えどもこれができるのはジャッキー・チェンとシャールクだけではないだろうか。

ANJAAM
監督:ラーフル・ラワイル
(2013/11/05 DVD)

ラ・ワン

バトル・ゲームの悪役キャラクターのラ・ワン(アルジュン・ラムパール)がリアル世界へと抜け出して、対戦していた少年プラティク(アルマーン・ヴェルマー)を探し出し、決死の勝負をつけようとする。
う~ん、ゲームからラ・ワンが抜け出すより、テレビから貞子が抜け出した方が怖い(^_^;。要するに、この映画は子ども向けで、大人にはちょっと物足りない。でも、お子様ランチのおまけにガメラ、若しくは、興福寺の阿修羅のフィギアが付いていたら・・・・、それはもう、大人でも(一部の大人に限られるとは思うが)楽しめてしまうのだ。
そんなわけで、ゲームの開発技術者でプラティクの父でもあるシェカルと、善玉キャラクターのG・ワンの二役を演じたシャー・ルク・カーンに大いに楽しませてもらった。特に二つのミュージカル・シーンは、シェカルでの「クリミナル」も、G・ワンでの「チャマック・チェロ」もキャッチーな音楽と愉快な振付の踊りに笑いを誘われた。
また、シェカル亡き後登場したG・ワンは、プラティクとその母ソニア(カリーナ・カプール)と暮らすようになるのだが、ソニアが、シェカルそっくりなG・ワンを見ていて亡き夫を思い出すシーンがとても面白い。「スタンド・バイ・ミー」をアレンジした「ディルダラ」という歌をBGMに、在りし日のシェカルのエピソードが笑える形で綴られている。ソニアとG・ワンの遣り取りなんかもかなり笑えた。歌もいいのでyoutubeで繰り返し見てしまった。
なお、「ディルダラ」のカリーナ・カプールを見たら、「インドの小林幸子やー」と言いたくなる。

RA.ONE
監督:アヌバウ・シンハー
(2013/10/19 DVD)

イギリスの王子とインドの王様

イギリスの王子

イギリスの横山裕とか王子とか勝手に呼んでいるジェームズ・サットン君。昨年12月から古巣のソープ・オペラ「ホリヨークス」で活躍中だ。アイルランドでクレイグと暮らしていたけれど、置き去りにされてホリヨークスのマックィーン家に帰宅。クレイグが残していった赤ちゃんを育てながら高校で英語の教師をしているが、ホモホビックな生徒の罠にかかってレイプされるんだとか(間違ってたらゴメン)。ううう、そーゆーの見たくないなぁ。どうせ見れないけど。まあ、青少年も見るような夕方の番組なので、それほど過激なことはできないでしょう(決めつけ)。それより、ジョン・ポールの母親マイラがホリヨークスから退場したのが残念。でもって、もっと残念なのが、James Sutton’s FANS-Tumblrを見ていると同じような表情が多いってこと。

ブロークン・レッグ・ワークショップ(ジェームズ主宰の若手俳優若しくはタマゴ向けワークショップ)は、開催回数は多くないけど続いていて感心。ツイッターのフォロワーも「ホリヨークス」のおかげで8万人を超している。あいかわらずリヴァプールFC狂いで音楽好きで酒好き(笑)。辛辣な物言いや自意識過剰のセルフポートレイトの数々に「もうちょっと大人になれよ」と思いながらも、ケン・ローチ作品に登場する兄ちゃんたちを彷彿させるダサイ佇まいに「俳優は特別な職業じゃないなぁ」と変な親しみを感じる。

今はソープ・オペラに出演しているので映画も舞台もそれほど出てほしいと思わなくて、この調子で俳優業を続けられればいいと思うようになった。どうぞ仕事を続けられますように。もし、あぶれたらあぶれたで、仕事のない俳優同士の物語『ウィズネイルと僕』みたいになるのかな?ジェームズが大好きだという映画で面白そうなので、いつか見たいと思っていた。今度レンタル屋さんで探してみよう。

インドの王様

インド三大カーンと言われる男優の中でも最も人気があり、「キング・オブ・カーン」と呼ばれているシャー・ルク・カーン。又の名を「ロマンスの帝王」とも言う。私が勝手に呼ばなくてもインドの王様だ。
前世紀末のインド映画ブームのとき『カランとアルジュン』『ディル・セ 心から』を見て好きだったけれど、ブームは過ぎ去り、私も忘れていた。(韓流は定着したのに、印流はなぜしなかったのだろー。)20年ぶりくらいに再会したわけだが、あの色黒ぽっちゃり坊ちゃんが渋くなっちゃって(惚)。そして、ストーキングが始まった(笑)。

世界的大スターなのでインターネットに情報があふれているけれど、本人のツイートが人柄が偲ばれるようで面白い。
空港で足止めされたらしく、「加工された写真の率は、交通密度、若しくは、フライトの遅延に正比例する。」なんて言って、暇つぶしにセルフポートレイトをアップしていた。もちろん、加工して(笑)。
最近、面白かった(というか色めき立った)のは、「腹筋のための新装置・・・・テクノ・シェイプ。さあ、皆さん、ちょっと待っててね、でもって見てね、・・・イエイ!」とえらく肩の力の抜けたツイートだ。新作の撮影中で、また腹筋を割るらしい(?)。きゃー(^o^)!
本好きらしく、「ヒースロー空港に着陸中。町が話しかけてくる。欲しいものや買える本が全部あるって。イエイ!」なんて言ってたこともあるみたいだし、著名人や著作物から名言をアップしたりしている。あれって暗記しているのかなぁ。もし、そうなら凄いや。全体的に知的で落ち着いた感じがするツイートだ。

で、「誰かj.j.エイブラムスの『S』を読んだ人いる?買いたいと思っているんだけど。ニューウェーブっぽい文章で提示されていて面白そうなんだよね。」みたいなことを言っていて、JJエイブラムスって『スーパー・エイト』『スタートレック・イントゥ・ダークネス』の監督が小説を書いてるの???と大疑問を持ってググってみたらヒットした。へぇ~、知らなかった~。次のリンク先によると

「S」と書かれた本の写真に「THE NEW NOVEL FROM J.J. ABRAMS WRITTEN BY DOUG DORST」との文字が。エイブラムス監督の構想を作家のダグ・ドウストが書き起こしたもののようだ。

とのことである。

J.J.エイブラムス監督、あの謎の動画の第2弾を公開! 「S.」の正体とは一体?