牧野植物園へ行ってきました。
これから熟そうという実がいっぱいでした。
100歳の少年と12通の手紙
スノードームが出てくる映画に駄作なし。余命幾ばくもない少年が哲学するというお話をファンタジーにして、可愛く優しくユーモアにあふれ、ふわふわと風船のように軽い。
ピザ屋のおばさんローズ(ミシェル・ラロック)の提案で、オスカー(アミール)は1日10歳年を取るという設定で神様に手紙を書く。そして、ついに神様に遭遇。「神様はあきらめずに朝を作り、夜を作り続ける。」ということを悟り、「自分たちが毎日新しい一日を過ごすということをパパとママに教えてあげて。」と書き残していく。これは生きるということの根本だと思う。人は(50年先かそれとも明日か)もれなく死ぬという事実を自覚していると、オスカーの悟りはどこの国の人でも宗教をとわず共感できるのではないだろうか。どんなに辛いことがあっても死ぬまでは一日一日を生きるしかない。自然があきらめずに朝を作り、夜を作り続けるのだもの。
病院嫌い、葬式嫌いの強がりローズは、これまで自分のことで精一杯だった。デュッセルドルフ医師(マックス・フォン・シドー)の頼みというか交渉により、行きがかり上の人助けを始めたけれど、実はギブ・アンド・テイクでオスカーにいいものをもらったような気がする。「病院はどこですか?」と尋ねられて「知らないわ。(観光案内所じゃないのよ、ったく。)」(病院目の前)と言っていたローズも、この次にはちゃんと教えてあげるでしょう!個人主義のフランスは助け合いをとても大事にするのだ。
ローズがオスカーに話して聴かせる法螺話の視覚化サイコー(^o^)。夜中に現れる幽霊や、くるみ割り人形の調べに乗ってのオスカーとその妻(^m^)の踊りなど、本当に嬉しくなる映画だった。
OSCAR ET LA DAME ROSE 監督:エリック・=エマニュエル・シュミット
(シネマ・サンライズ 2011/09/14 高知県立美術館ホール)
「スノードーム」画像検索結果
スノードーム美術館
ゴッドファーザーPART2
あああ、やはり家族の映画はイイ(ToT)。もう一回観たい。
家族のために裏の仕事をしてファミリーを築いていったビトー(ロバート・デ・ニーロ)。ファミリーを維持するため家族を犠牲にしていったマイケル(アル・パチーノ)。
マイケルは時代が違うと言うけれど、父ビトーとは器も違った。マイケル、怖いよ~、冷たいよ~。でも、彼は父のようになろうと懸命だった。父の誕生日(真珠湾攻撃の日だった)のことを思い出すマイケル。帰宅した父を家族が一斉に迎えに出るが、マイケルはひとりテーブルに残っている。父のようには、なれなかった自分を思うとき、この日を思い出すのか・・・・。苦く虚しい。PART1もよかったが、PART2が更に素晴らしいと思うのは、主人公がより可哀想だからだ(涙)。そして、最も美しいデ・ニーロを拝観できる(はぁと)。(ちなみに最も美しいパチーノは『セルピコ』ですからぁ~!)
ビトー9歳(1901年)からキューバ革命後のマイケル公聴会勝利(1959年)まで、アメリカの今昔も目に美味しい。郷愁を誘うニーノ・ロータの音楽が今も聞こえる。
トム・ヘイゲン(ロバート・デュバル)
フレド(ジョン・カザール)
コニー(タリア・シャイア)
ケイ(ダイアン・キートン)
MARIO PUZO’S THE GODFATHER: PART II 監督:フランシス・フォード・コッポラ
(2011/09/19,23 TOHOシネマズ高知3)
大鹿村騒動記
愉快。こういう笑わせてくれる映画って好き~。個人的には舞台の真ん中(スクリーンの端)で女形になりきっている一平(佐藤浩市)がツボだった(^Q^)。リニア新幹線誘致や中国人研修生の登場など過疎化になやむ現代の農村がさりげなく描かれ、三百年以上の伝統がある歌舞伎のセリフ「仇も恨みもコレまで」もうまく応用されていた。役者を楽しむ映画になっていたと思うので、エンド・クレジットに魅力的な人物が再び登場するのもよかった。
善(原田芳雄)
治(岸部一徳)
貴子(大楠道代)
監督:阪本順治
(2011/09/18 TOHOシネマズ高知3)