凪待ち

よかった。郁男(香取慎吾)の号泣。そうだ、そこで泣く!ギャンブル依存症の長いトンネルの先に光が見えてくる話というだけじゃない。津波の後の凪待ちっていうのが、とてもよかった。転校先で放射能関連でいじめられ不登校になっていた美波(恒松祐里)も、妻を津波にさらわれた勝美(吉澤健)も(その他の人も)、表面は凪いでいるようだけど、心の底には色んなものが沈んでいて、荒れた日には澱が浮かび上がってくる。そんな7年の月日が偲ばれた。

残念なのは、亜弓(西田尚美)を殺したのが小野寺(リリー・フランキー)だったこと。郁男にもめっちゃ優しい(優しすぎる)から、もしかして・・・と思っていたらやっぱりだった。犯人は通り魔でいいのに。無条件に優しい人がいてもイイのになぁ。
(2019/07/11 TOHOシネマズ高知3)

Diner ダイナー

面白かった!頭カブッ(^◇^)!極彩色に花吹雪~。2丁拳銃にスローモーション。マトリックスに宝塚~~。遠き山に日は落ちて。人間不信から立ち上がれ。(キッドはチャッキーばりに怖かった。チャッキーは見てないけど。)
(2019/07/17 TOHOシネマズ高知5)

愛がなんだ

若いって、恋愛って、面倒くさい。自分自身でさえ思い通りにならないのだから、他人ならなおさら。もうなるようにしかならない。その種の世界から遠くなってよかった。ホルモンもフェロモンもない安寧の境地だぜよ。だけど、みんな可愛いかったなぁ。
(2019/07/15 あたご劇場)

菊とギロチン

聴覚検査はパスしても、わーわー系とボソボソ系は苦手。この映画はわーわーガーガー系でとても聴き取りにくく、大仰な演技とやたらとカメラを振り回されることに最初から疲れてしまい、「3時間もあるなら寝てもいいや」と寝た(^_^;。
けれど、やはり力作。たいしたパワー。いろいろ触発されるところがあり、見た後、誰かと話したくなる。

ハイライトシーンは、DV夫に従い帰ろうとしている花菊(木竜麻生)を古田(寛一郎)が身体を張って止めようとするところ(相撲に戻れと)。中濱鐵(東出昌大)の飛ばす檄がオーバーラップ。その檄に奮い立たされるかのように、ひ弱な古田が暴力夫に挑み続ける。そして、再度タイトルの「菊とギロチン」が赤い文字で挿入される。瞬時に「肉体と言葉」か!と閃いた。
このシーンまで古田や中濱などのギロチン社の面々(彼らだけではない)の中身のなさにうんざりしていた。女相撲の面々の身体感覚を伴ったどん底感、どすこい感と対比されて、(恐喝や殺人など色々行動しているのに)口先だけの輩に見えてしまっていた。自由を求める女力士に共感して純粋なのねとは思ったけど。
・・・・要するに何ごとも成し得なかったギロチン社の二人が、言葉と行動で女一人を自由にした、成し得たという話。作り手が彼らに花を手向けた感がある。

エピローグでギロチン社の面々の氏名と成り行きが挿入される。(中濱が処刑って厳しい。扇動(言葉)って権力者にとっては怖いものなのね。)女相撲は名前も成り行きもなし。架空の人々だからだろうけれど、アナーキストは名前が残るが女相撲は残らないのかと何だか複雑な気持ち。

大正デモクラシー、モガ、モボとか、そういうイメージもあるし、大正から昭和初期の激動期は、幕末・明治維新に劣らず面白そうだ。
(2019/07/06 高知オフシアターベストテン上映会 高知県立美術館ホール)

おまけ
かつて、大相撲の土俵に上がった女性がいた。地方巡業で起きた前代未聞のできごと