これは目のご馳走だ。絵画そのものの美しさが横溢している。小さく描かれた遠景の人々が微妙に動いているのも面白い。
一枚の絵について、映画で懇切丁寧に解説してもらった感じがする。赤い服はスペイン軍の服とか。モチーフが蜘蛛の巣状に配置されているとか。粉ひき風車は神の視点とか。疲れていてものすごく眠かったので、全編うつらうつらしながら観たのが本当にもったいない。ブリューゲルの絵はあまり好きではなかったが、今後観る機会があったら、もっとよく観ようと思った。そして、他の絵画もこのように解説してもらえたら、どんなに楽しいだろう。ぜひ、シリーズ化してほしい。
ブリューゲル(ルトガー・ハウアー)/マリア(シャーロット・ランプリング)/ニクラース・ヨンゲリンク(マイケル・ヨーク)
THE MILL & THE CROSS
監督:レフ・マイェフスキ
(こうちコミュニティシネマ 2012/05/19 メフィストフェレス)