レスキューに自信がないので、事故や事件の現場に居合わせることがないよう常々祈ってきた身には、この作品の主人公がまぶしい。世のため人のため役に立ちたいと子どもの頃から神様に祈っていたとは凄い。それが英雄的な行為で達成されたのはめぐりあわせというもので、凄いことには違いないが心がけに比べたらおまけのように感じる。
主人公は他に二人いて、彼らはズッコケ三人組(?)として子どもの頃から仲良しで、進路が異なってもずっと友だちだった。テロリストと乗り合わせてしまった特急列車での連係プレーは、三人が歩んできたこれまでと無関係ではないという風に描かれており、思えば「めぐりあわせ」がテーマのような作品だった。
最も印象に残っているのは、撃たれた人の傷口に指を突っ込んで止血している場面。最も忘れたい場面だ(^_^;。軍隊で落ちこぼれていたけれど、訓練していたことが活かされた。普通の人の英雄的行為。祈りが通じてよかったねと思ったが、世の中が平穏無事で人のために役だつことが親切心くらいで済むにこしたことはないとも思った。
(2018/03/07 TOHOシネマズ高知3)