ナチス・ドイツの占領下で地下組織の下、抵抗運動をしていたフラメン(トゥーレ・リントハート)とシトロン(マッツ・ミケルセン)の物語。デンマークの歴史に明るくないので、ストックホルムへ行って何をしていたのかイマイチわからなかったし、ナチスのえらい人ホフマン(クリスチャン・ベルケル)が変な温情というか敬意を見せたりと、いろんなところでリアリティが薄いと思ったけれど、役者がひじょーに魅力的だし、映像の質感が好みだし、おしまいには一抹の虚しさというか、悲哀というか、フラメンとシトロンのみならず、『マイケル・コリンズ』や『麦の穂をゆらす風』の登場人物や、パレスチナで投石をしている子どもたちまで浮かんで泣けた。
ケティ(スティーネ・スティーンゲーゼ)の裏切りは生きのびるための先手必勝。悲しすぎる。
FLAME & CITRON 監督:オーレ・クリスチャン・マセン
(シネマ・サンライズ 2011/11/09 高知県立美術館ホール)
>役者がひじょーに魅力的だし、映像の質感が好みだし
私もその2つに惹かれて観てました。
後で、デンマークはナチスが「(モデル的に)ある程度自由を与えた?支配の仕方をした」って聞いて、あの妙に中途半端?な占領状態の意味が少しだけ解って・・・。
そんな中で「今だけガマンして耐えよう」っていう人々とは一線を画して「やっぱり嫌だ!」という方へ走った人々には、いわゆるレジスタンスとかパルチザンとは違った辛さがあったんだろな・・・なんて思ったりしました。(小国の民だから尚更に。)
フラメンのお父さんの「自慢の息子だったのに、今は殺人者で英雄だ。」っていう言葉が、印象に残ってます。
>レジスタンスとかパルチザンとは違った辛さがあったんだろな・・・なんて思ったり
そっか!そうですね。
親兄弟で敵味方というのとも、また違った辛さですね。極端に言うと無関心な人々の中での孤軍奮闘みたいな。(最初の方で、そこまでしなくてもとちょっと思ったこと、思い出しました。)
フラメンのお父さんみたいな人が多かったということですね。
フラメンって世が世ならシェフだったんですね~。想像つかない~(笑)。