予告編のケン・ローチの顔の感じがよかった(よい人そうに見えた)ので、敬愛する監督だし、まあ、観てみた。
BBC時代から『わたしは、ダニエル・ブレイク』までの公私を、作品の映像や関係者(本人を含む)のインタビューを交えて描くのに、かなりの頻度でダニエル・ブレイクの撮影風景が差し挟まれる。何だかわかりにくい構成。でもまあ、ケン・ローチ監督の人となりや趣味や、BBCの後の不遇時代に心ならずもCMを撮っていたこともわかった。若い頃、保守党に投票したことがあることを「ワタクシとしたことが!」という雰囲気で悔しそうに話すのが可笑しかった。交通事故で子どもを亡くしたと話すときの表情に『ラビット・ホール』を思い出した。
舞台の演出もやっていて(若いときは演者でもあった)、ナチスに協力したユダヤ人の話(実話に基づく)を公演会期中に批判され、及び腰の劇場支配人の判断で中止された。支配人はインタビューに応じて「わたしの過ちは二つ。一つはこの劇を上演したこと。もう一つは中止の判断をしたこと」。その後すぐケン・ローチのインタビューのカットが挟まれ、今もってその支配人に怒っている(笑)。その演劇の出演者ガブリエル・バーンがこのドキュメンタリーの白眉。「ケン・ローチの頑固さや筋を通すところは、見ていて爽快だ。・・・でも、敵には回したくない。」もう、間の取り方がうまい!話が上手やね。思わず声に出して笑ってしまった。
(2020/05/15 動画配信)
だいぶ前にTV録画で観たのですが
とにかく「(イギリスの)左派より左」というのだけは
よくわかった記憶があります。
でもね、お茶屋さんの記事を読んで、あの
バーンのコメントは鮮明に思い出しました。
ちょっと楽しそうな?表情も、「間の取り方」も
「いい役者さんなんやな~」って驚いたくらい(あはは)
>とにかく「(イギリスの)左派より左」というのだけは
>よくわかった記憶があります。
と言うことは極左ですね(笑)。
ソ連放課後に『大地と自由』を作ったくらいですから筋金入りということなんでしょうね。
ガブリエル・バーンは、教師から俳優に転職したそうですが、ありがたい転職でした。
あの間の取り方は、教職でも活かせそうですけどね(^_^)。