BBCシャーロック「大いなるゲーム」

ふふふ、ふふふふふふふ。
シリーズ1のDVDボックスセットが届いて、この土日は「シャーロック」漬けだった。

シャーロック
足指がよく動く。
第3話「大いなるゲーム」

見れば見るほどジョンとシャーロックが可愛くなってくる(笑)。私は原作を推理小説ではなくキャラクター小説(バディ・ノベル)と思っていて、謎解き部分より二人の遣り取りが好きだったので、BBC「シャーロック」のキャラ立ちまくりが嬉しくて可笑しくてたまらない。
これまでホームズと比べて控えめに描かれていたような気がするワトソンが、ホームズと対等に個性を発揮していて面白い。(ジュード・ロウのワトソンもロバート・ダウニー・JRのホームズと対等だったので、これが流行のワトソン像なのかもしれない。)
それにBBCのジョン(マーティン・フリーマン)とシャーロック(ベネディクト・カンバーバッチ)は、見た目の組み合わせが最高!ロングコートを翻すシャーロックと軍人歩きのジョンが並んで去って行くシルエットなど素晴らしい!音楽も!

で、第3話では、第1話の「ピンク色の研究」から名前が出ていたモリアティ(アンドリュー・スコット)と、いよいよ御対面。いや~、シャーロックに勝るとも劣らない変人ぶりだ。シャーロックより確実に気持ち悪い(笑)。ジョンのことをやたらと「ペット」って言うのも失礼な(笑)。でも、そう言われるとペットに見えてきたりして(爆)。
このモリアティ像は衝撃だった。老教授のイメージが強かったから。だけど、これだと、一歩間違えばシャーロックもこうなっていたかもしれないというのがよくわかる。シャーロック、紙一重だったんだねぇ!

(BBC版からうかがえるヤング・シャーロックは、兄マイクロフトに頭でかなわず、推理をひけらかしては友だちに嫌われ、自分の頭のよさを誰にも認めて(誉めて)もらえず、麻薬を初めとして色々やんちゃをしていたものと思われる。現在でもマイクロフト(マーク・ゲイティス)に対してはやんちゃぶりを発揮している。)

文庫りげる

昨日、また行ってきました~。といっても2回目。とても居心地がいいので、午後のひとときを雑貨やインテリアや旅などの本をながめて過ごすとあっという間に閉館時間です。
前回おじゃましたときお借りした英国の陶磁器の本をお返しして、「ゆとりのお茶・至福のお茶」と「職人仕事の日本(3)倉敷意匠分室」の2冊をお借りしてきました。おもしろそ~。また、お返しするのは9ヶ月後になるのでしょうか?もう少し早くお返ししたいのですが、土曜日は映画を優先しているので機会が限られてしまって。いけませんねぇ。読みたい方がいらっしゃるかもしれないのに。でも、他にもたくさん素敵な本があるから勘弁してもらお(自分本位)。

毎月第3土曜日、10時から16時まで、県民文化ホール1階会議室

マイケル・クラーク・カンパニー come,been and gone

マイケル・クラークって聞いたことあると思ったら、『グリーンマイル』のマイケル・クラーク・ダンカンの方だった。ダンサーで振付師のこの人は、今回初めて知った。

「come、been and gone」は、三つのパートからなるダンスで、休憩を挟んで「gone」、「been」、「come」の順に上演された。アフタートークによると過去の作品を改訂したものもあるとのことだった。
チラシにはパンク・バレエと書かれていたので覚悟して行ったが、いたってクラシックで驚いた。衣装や照明は飛んでいるかもしれないが、動きはクラシックの美しさが横溢している。しかも、ゆるやかなテンポで動くので動体視力の弱い私向き。ゆっくりとした踊りは、連続写真をながめているようだ。ダンスでは、ビデオ風に脳裏に活写できる記憶もあれば、瞬間的な美しさを写真風に目に焼き付けた記憶もあるのだけれど、マイケル・クラーク・カンパニーのダンスは、写真と活動大写真の中間とでもいおうか。美しいポーズの連続である。(跳躍は少なくて、寝転がる動きが多い。これを至ってクラシックと言う私は変かも。)

一番よかったのは、「gone」だ。背景のスクリーンには、いきなり「THE END」と映されたり(笑)。こういう音楽は何というのだろう。工場の機械のような音とリズムで、踊りと合っている。二人が絡み合って一体となると別の生き物のようで面白かったり。無機質っぽい音楽も最後の方には、テンポが速くなり音も段々大きくなり、踊りもフィナーレという感じで盛りあがっていって、本当に仕事の疲れも吹っ飛び、気分も高揚した。

「beeb」は、スクリーンに映し出されるものが、公序良俗に反するものらしく(笑)、サブリミナル映像のような素早さで切り替わっていった。ミラーボールに当たった光が舞台に水玉模様を作って、衣装も水玉になった。裸の乳首にスパンコールを付けているのだろう、ときおり乳首光線が飛んできて可笑しかった。

「come」は、いよいよデヴィッド・ボウイの登場だ。と言ってもスクリーンに登場するのは「Heroes」のときだけであとは歌のみ。ところが、これが裏目に出た。「Heroes」のビデオなんて見飽きるほど観ているはずなのに、ボウイが登場すると釘付け。踊りを観なければと思っても、すぐスクリーンに目が行ってしまう。その後、ボウイの姿が消えても、踊りは歌唱パワーに負けっ放し。ボウイの歌ってこんなに力強かったのかとマジで驚いた。もっと激しく熱を持って踊らなければ!機械的な踊りに見えてしまうぅっ。・・・・と音楽最高潮、ダンス冷え冷えの妙な空気に眉間にしわが寄りかけた頃、終了。「え?これで終わり?」という私のはてなマークをよそに拍手の嵐。指笛口笛ピーヒャララ。・・・・わたくし、呆然。

振付はリフトなどほとんどないし、男性がバニーガールのように見えるレオタードを着たり、女性がゴルゴサーティーンのように見えるカツラをかぶったりするとき以外は、性差は関係なさそうだった。また、物語性もあまりないので、肌の色も関係なさそうだった。ただ、どのダンサーもスタイルが抜群によいので、近年体形がよくなったとはいえ日本人ダンサーは採用されるかなぁと思っていたら、アフタートークで英国までオーディションに来るのは大変だろうから、明日の公演前の練習時間に来たら踊りを見せてもらうよというような話だった。
振付家はダンサーに触発されることもあるから、いろんなダンサーを採用するのはよいことだと思うなぁ。
というわけで、また観る機会があるなら、ぜひ、観たい。

ダンサー:ケイト・コイン、ハリー・アレキサンダー、フィオナ・ジョッブ、シモン・ウイリアムズ、オクサナ・パンチェンコ、ベンジャミン・ワルビス

☆gone(SWAMP)
作曲:ブルース・ギルバート、ワイヤー
音楽:Feeling Called Love ワイヤー/Do You Me? I Did ブルース・ギルバート
衣装:ボディーマップ
照明デザイナー:チャールズ・アトラス

come,been and gone
作曲:デヴィッド・ボウイ、ブライアン・イーノ、ルー・リード
衣装:スティービー・スチュワート、マイケル・クラーク
照明デザイナー:チャールズ・アトラス

☆been
音楽:Venus in Furs,White Light/White Heat,Heroin,Ocean ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド

☆come
音楽:Mass Production イギー・ポップ/Sense of Doubt,”Heroes”,After All,Future Legend,Chat of the Ever Circling Skeletal Family,Aladdin Sane,The Jean Genie デヴィッド・ボウイ

(2012/05/17 高知県立美術館ホール)

ジェリーフィッシュ

90年代のCDを引っ張り出して帰宅途上のマイカーで聞いている。ジェリーフィッシュはkanagon師匠に連れられて大阪のライブにも行った。ピンクレディの曲を演奏したりして大受けだった。(解散後、メンバーの一人エリック・ドーヴァーが、ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュその他とバンドを組んでやってきた。このときもkanagon師匠とスラッシュ命の友だちと大阪に駆けつけた。)ジェリーフィッシュの心臓部、アンディ・スターマーとロジャー・マニングは、いまごろどこでどうしているのやら。2枚のアルバムは名曲ぞろい。ビートルズかクィーンか(笑)。こぶしの利いたヴォーカルもいいし、「言葉って、過ぎてしまったり足りなかったり」なんていう歌詞を若くして書けるなんてと当時感心した覚えがある。今、聞いているのはアルバムじゃなくてデモ版。これでデモ?というくらい出来上がっちゃっている。デモ版数曲のうち(どれもポップでいい曲なんだけど)、名曲と思うのが「ニューミステイク」と「ザ・マン・アイ・ユース・トゥ・ビー」だ。特に後者は好きなので検索してみた。お茶屋の妄想訳とともにお楽しみください。

Jellyfish – The Man I Used To Be.wmv(youtube)

覚えているかい、お前のパパだよ
水兵帽に汚れた爪
暖炉のうえの写真でしか知らないかもしれないが
果敢に戦うことを選んだ男さ
やがて間違いとわかるのだけれど

戦いに明け暮れ
おまえを見守る影となった
パパは今でも愛しているよ
そうとも

お前が瞬く間に大きくなって
パパそっくりになってしまうとは
それがこれほどつらいとは
思ってもみなかった
だけど、お前だったら気づくはず
家族が海で遭難したとき、
いくつ勲章があったって、何の役に立つだろう

お前に手を伸ばし
触れそうになったどの瞬間も
ほんとうに大事にしているよ
それなのに少しずつ消えてゆき
なくなるのは確実だ

戦いに明け暮れ
君を見守る影となった
パパは今も君を愛している
そうだ、そうだとも

I hope you remember me, I was your daddy once,
Wearing a sailor cap and dirty nails
To you I’m just a picture on your mother’s mantlepiece
who chose to fight the good fight in time to fail

into battle
and in your shadow
your daddy loves you still
yes i do

I never thought it’d be so hard to see you grow so fast
and turn into the man I used to be
but I hope you have more sense than I in matters such as these
medals don’t mean shit when a family is lost at sea

I save every moment I’ve reached out and almost touched you
but they all fade away must be a bad memory