ざっくり感想

ピーター・ラビット


めっっちゃ、笑った!笑いって間だね。
ピーターのいとこのベンジャミンが慎重派で好きなキャラクターだったが、いっしょに観た友だちによると、原作ではベンジャミンの方が無茶をして、ピーターは臆病で慎重なんだとか。道理で原作の絵のイメージと違っていた。>本作のピーター
(2018/05/20 TOHOシネマズ高知8)

犬ヶ島


面白い!ウェス・アンダーソンらしい(^_^)。自分の好きなものをこういう風に作品に出来るなんて、素晴らしい才能だ。
そろりそろりと映画は進むのに、あまりにも隅から隅まで作り込んでいるので、色々見逃したような気がするのであった。
(2018/06/02 TOHOシネマズ高知8)

妻よ薔薇のように 家族はつらいよ3


今回は、夫の理不尽な言葉に傷ついた妻が家出するお話。このシリーズは、一言で言うと古くさい。しかし、かび臭くはなく、ピカピカしている。ことあるごとに家族会議を開いたりの悲喜こもごも(毎回全員にうな重の出前というのも含めて)、今や一周回って理想の家族となっているのではないか。一貫して家族を描いてきた山田洋次監督だが、現代日本の家族は様々な形があり、この一家では描ききれない。
(2018/06/03 TOHOシネマズ高知5)

ドリーム


これぞ、アメリカ映画。
トイレ問題をとおして強く感じたこと。
声をあげなければ、変わらない。他人の足を踏んでいても、踏んでいる方は気づかない。
トップは肝心。リーダーが変われば組織は変わる。
(市民映画会 2018/06/23 かるぽーと)

人生はシネマティック!


不覚。もう半年以上も、平均睡眠時間が5時間半のため(かどうか)、面白い映画でも寝てしまう(涙)。ビル・ナイ様でも寝てしまう(涙×涙)。素敵なメガネ男子が出てたのに。
女性やら老人やら、色々な要素があったように思うが、一番感じたのはエンタメの本質。「戦意高揚のプロパガンダ映画は悪」という偏見があったが、生きるのに疲れたとき、慰めや励ましが必要ではないか、戦争中は特に疲れるわけだからプロパガンダであろうとエンタメは必要。戦争をする・しないは、理性で考えるしかない。
(市民映画会 2018/06/23 かるぽーと)

ゴッホ 最期の手紙

絵が動くって面白いなあ!
こういう面白い作品に出会えると、著作権は30年くらいで良いんじゃないかと思える。

(余談)
ゴッホ役のロベルト・グラチークはゴツい感じだ。マーティン・スコセッシのゴッホも私のイメージとは異なっていた。カーク・ダグラスのは見てない。ティム・ロスのゴッホが一番イメージに近い。

アンリ・ルソーの絵も動かしてほしい。印刷したルソーの絵をくりぬいて紙人形にして。不思議な話が出来そうだ。
(2018/05/05 あたご劇場)

米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー

市民の力を感じた。
もちろん、カメジロー(瀬長亀次郎)の力も相当なものだけれど、統治者を動かすのは市民であって、カメジローはその触媒だと思った。カメジローがいなかったら市民の力をあそこまで結集できなかっただろうし、カメジローひとりなら米軍が彼を恐れることもなかっただろう。そのことはカメジローも(言葉を換えて)言及していた。

占領軍の沖縄市民への圧政を「銃剣とブルドーザー」という言葉でよく聴くが、こうして映画で観るとその理不尽さ、悔しさ、憤りが胸に迫ってくる。土地の強制接収だけではなかった。『標的の村』では米軍の演習においてベトナム人役をやらされたことが描かれていて驚いたが、この作品では「昼は民主的な顔をしているが、夜は女性を襲いに来られた」という証言にも色々考えさせられた。少女強姦も1995年が初めてではなかった。6歳の女の子が殺された様子を思い出すと今でも涙が出ると語った古老。こちらも胸が詰った。

映画は短いカットで日本復帰後も日本政府(米の傀儡)相手に闘いが続いていることを表していた。『インビクタス』ではネルソン・マンデラが不屈の人だったが、この作品では、カメジローだけではなく沖縄市民も不屈だった。「先人のおかげで今がある、自分たちも後世の人にそう思われるようがんばっている。」デモクラシーはやたらと時間が掛かるとは思っていたが、その沖縄の人の言葉に、もっともっと長い尺度を持たなければと気づかされた。今、結果が出なくてもボチボチやっていくしかない。
(2018/04/21 あたご劇場)

女神の見えざる手

女性キャラで、ここまでハードボイルドなのはあったかなぁ?目的のためには手段を選ばずは、是か否か。ロビイストって日本でいえば大手の広告代理店みたいな役割なのね、お金で動くとわかって勉強になった。銃規制賛成を捻りにひねったエンターテインメントにできるなんて、アメリカ映画の底力(フランス合作)。

ミス・スローン(平野ノラジェシカ・チャスティン)がクスリに依存しているって、いつどうしてバレたんだろう。ずーっと気にして見ていたが、終わってみて全てが計算ずく、自らバラしたということなのだとわかり、若干拍子抜けした。悪徳政治家を成敗するとともに自らも刑務所でクスリを絶つ一挙両得。セリフが多い作品は苦手なので、細かいところがわかってないのだろう、何か消化し切れていない感はあるものの面白かった。(釈然としないわけは、全てが計算どおりには転がらず、作戦を修正しながら結果としては思いどおりのところに持って行ったはずだと私が思っているからだろう。買春夫さんの証言だけが「想定外」なんてあり得なーい。全てが彼女の計算どおりに見える描き方が私としてはモヤッとするのだと思う。)

ミス・スローン、どうしてこんなキャラになっちゃったの?どんな悲しい過去があったの?とチラリと思いはしたが、その答えは作品の中にあった。謎を残しておくのがミソなんだそうな。そうして関心を持続させるんだって。よーし、覚えておいて、いつかこの手を使うぜ。
(2018/04/07 あたご劇場)