RED リターンズ

面白かった~(^o^)。話は訳がわからないけど笑っちゃったよ、大満足。
ヴィクトリア(ヘレン・ミレン)、かっちょいー!車の中から両手撃ちシーンもよかったけれど、イヴァン(ブライアン・コックス)が「引き金を引くとき、つま先が曲がる♥」とうっとりするのをサラリと受けながら、一人、また、一人と狙い撃ちを続けるシーンが最高(^Q^)。クールじゃ~。
今彼女サラ(メアリー=ルイーズ・パーカー)と元彼女カーチャ(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)に奪い合われるのももっともなフランク(ブルース・ウィリス)の艶っぽさに納得感あり。
微妙な狂気もチャーミングなエドワード・ベイリー(アンソニー・ホプキンス)と、ワイン狂のフロッグ(デヴィッド・シューリス)もいいし、ハン(イ・ビョンホン)がレギュラーになりそうな勢いなのもグー。
ビー玉のようなキレイな目の悪役(ニール・マクドノー)もなかなか印象的だった。
そして、一番おしゃれで一番おかしなマーヴィン(ジョン・マルコヴィッチ)、私の最大の笑いの素よ!長生きしてね!

RED 2
監督:ディーン・パリソット
(2013/12/11 TOHOシネマズ高知3)

利休にたずねよ

私はメイク以外は「ふ~ん」という感じだったけれど、母は楽しんだようで市川團十郎さんの存在感と海老蔵くんの悲しみを抑えた演技に感心していた。また、成り上がりが悪いというわけではなく秀吉の性格が悪いというので、詳しく聴いてみると、「天下、天下と言うのが寂しいねぇ」と言うことだった。
お点前のシーンがよかったので、表千家、裏千家等の協力があったのだろうと思っていたら、クレジットされていたので我が意を得たりと嬉しかったとも言っていた。

意外なことに恋愛映画だったので、そこは面白くもあり、また、スケールが小さくなったと思ったところでもある。

監督:田中光敏
(2013/12/08 TOHOシネマズ高知2)

かぐや姫の物語

月は『アザーズ』の世界=涅槃なんだろう。かごの鳥となって弱っているところに本当に嫌なことがあって死にたくなる。死にたい気持ちが迎えを呼び寄せたのだと思う。お迎えの楽の調べを聴き、淡い虹色の雲を見ていると憂いのない世界が良いように思えるけれど、竹の子と捨丸の飛翔シーンを思い出すと、生き生きと生きる喜びに心が躍る。あの色彩もスピードも光も雨も、あの世にはないものだ。心ない人の言葉に傷つき、憤怒の形相で屋敷を飛び出し、丘を駆け上がり、野辺を疾走する。それだって、やはり生きるということだ。「姫の犯した罪と罰」というのが予告編の惹句だったが、生きることを諦めた(死を願った)あの一瞬が罪で、その罰として別れのときが訪れたということなんだろうか。90分くらいに凝縮したらよかったと思ったけれど、じゅうぶん面白かったし美しかった!

[追記]
幸せになるには、とことん我が儘になるに限る。姫はもっと我が儘になればよかった。でも、他にしようがなかったとも思う。
四季の巡りなど回ること(循環)がとても強調されていた。そのせいかどうか、全体的に生きるということが、天体規模のスケールで描かれていると思った。
2回目の収穫。雪の降る音が聞こえると友だちに聴いて、注意していたら確かに聞こえた!

監督:高畑勲
(2013/12/01 TOHOシネマズ高知4)

ペコロスの母に会いに行く

予想どおり笑えた。予想を超えていたのは泣けたこと。なんか色々いっぱい包んだ風呂敷づつみを広げて、ハタハタと叩いて、最後にその大きな風呂敷の布をちょいと丸めてキュッキュと涙をぬぐった感じだ(笑)。←風呂敷を広げたと言っても法螺を吹いたという意味ではない。文字どおり包んでいたものをオープンにした印象なのだ。何を包んでいたのかというと、みつえさん(赤木春恵)の記憶だ。夫(加瀬亮)、親友(原田知世)、妹。特に原爆症で亡くなった親友からの手紙の場面では(ToT)。
痴呆症になったみつえさんが今何を思っているか、本人から聴くことはなかなか出来ないと思う。息子のゆういちさん(岩松了)がそういうことを思い遣ったから、原作が生まれてこういう映画にも出来たのだと思う。

一方、息子の心の内も包み隠さず広げてくれている。駐車するとき、車の後ろに母、発見。危険だ(笑)。あの寿命が縮まる感じが私にもわかる。そんなことがありーの、日々何かしら笑えることもあって、やっていけるのだろう。介護制度や施設は、まだ充分とは言えないけれど、昔に比べればよくなっている。ゆういちさんやその友だち(温水洋一)みたいに利用するのもいいと思う。利用しないと介護は大変だ。

私にとってはみつえさんの記憶の比重が大きい作品だったので思いのほか泣けたけど、はて、皆さんはいかがでしょう。是非、観てほしい作品だ。

監督:森崎東
(2013/11/24 あたご劇場)