『ラブリーボーン』を観たあとスノードームがほしくなって、買ったのがこの二冊。『100歳の少年と12通』で思い出したので、再び読んでみた。というか眺めてみた。
「スーベニール・スノードーム 世界でいちばんかわいいおみやげ」(Apila編、コアマガジン)
眺めていると世界旅行をしている気分になる。数えてないけどアメリカは全州のスノードームを載せているのではなかろうか。万里の長城や富士山のスノードームも楽しい。フレークは雪だけじゃなくて、富士山と桜には桜吹風とか、いろんな工夫がある。日本はかつてスノードームの一大産地だったそうだが、今は中国製が増えているのだそう。日本人は完璧を求める人が多く、ドームに気泡が出来たり、水が減っていたりするとクレームが入るので、販売店が取り扱わなくなって減ってきているのではということだ。
「スーベニール・スノードーム 世界でいちばんかわいいおみやげ」より
この本の写真は、全てフレークをいったん舞い上がらせたうえで撮っているので動きがあって嬉しい。また、屋外で撮影したスノードームは、ドームに周囲の景色が映り込んで綺麗だ。難を言えば、活字が非常に小さく読むのが億劫になること。写真も小さめのものが多い。それでも数の多さで見飽きない本になっている。スノードームをお土産にするときのラッピングの仕方や、スノードームの作り方にもページが割かれていて、全体的なレイアウトも手作り好きが喜びそうだ。
「スノードームに魅せられて」(百瀬博教著、茉莉花社)
こちらは活字も写真も大きくとても見やすい。紙面が白いのでスノードームも美しく見える。著者が友人知人からプレゼントされたスノードームと、その人たちとのエピソードを書いている。本の表紙は著者を中に入れた手作りスノードームだ。著者がプロレスのリングの傍らに立っているスノードームを作ってプレゼントしてくれた人もいて、これはとても嬉しかっただろうと思う。
以下は、「スーベニール・スノードーム」で紹介されていたサイトです。
小野口スノードーム
キラキラしてる場合かなぁ??
クールラッシュ
イリュージョニスト
湿気を帯びたイギリスの風景に詩情があふれ、汽車や船や自動車の乗り物もたくさんで旅の映画になっていたし、セリフがほとんどないので無声映画のようでもあり、風にめくれるページを影絵にしたり、弧を描いて舞い上がりながら風景を俯瞰していく動きも見事で、画力、活動写真力ともに充分魅せてくれた。
しかし、志村けんが酔っぱらいの真似をすると必ず笑えるのに、このアニメの手品師のおじさんの酔っぱらった動きも、その他の軽業師などのコミカルな動きも私にとっては笑えるどころかまどろっこしいくらいで、手品が大好きにもかかわらずアニメでやられてはちっともありがたみがなく、残念至極であった。
それでも最後は少し、しんみりとした気持ちになったので、決して悪い映画ではないと思う。
L’ILLUSIONNISTE/THE ILLUSIONIST 監督: シルヴァン・ショメ
(こうちコミュニティシネマ 2011/09/28 高知県立美術館ホール)
ディア・ハンター
31年ぶりに観た。
出征前、「大事なものは全てここにある。」とニック(クリストファー・ウォーケン)は言い、負傷したスティーブン(ジョン・サヴェージ)は「帰りたい」とヴェトナムの川べりで泣く。そして、マイケル(ロバート・デ・ニーロ)は、スティーブンとニックを連れ戻す・・・・。ソ連との冷戦時代、ロシア系アメリカ人3人が出征し、ペンシルベニア、クレアトンに帰還する。ロシア系の名前でもアメリカ人。どんなに傷ついても、骸となっても、慰めてくれる人、弔ってくれる人がいるところへ帰る。それが故郷だというふうに描かれていたと思う。
そして、今回、堂々の恋愛映画だったことに気がついて焦っている。純情可憐な男たち~。そんなわけで、出征前のクレアトンでの一幕は、ちっとも長いと感じなかった。
アンジェラ(ルターニャ・アルダ)と結婚したスティーブンが、こっそりニックに打ち明ける。アンジェラとは寝てないって。それでは、彼女のお腹の子は????この時代、未婚で子どもを産むのは外聞がよろしくなかっただろうから(しかも閉鎖的な雰囲気の田舎町)、スティーブンは彼女のためを思って決意したのか。それほどまでに好きだったのね。第三幕、ニックの葬式ではアンジェラの子どもをスタンリー(ジョン・カザール)が抱いていたけど、これは深くは考えまい。
マイケルは、ニックの恋人リンダ(メリル・ストリープ)にずっと片思いで、スタンリーが紹介する女性とはその気になれず。ニックもそれはわかっていて出征前の思い出にという気でか、スティーブンの結婚披露宴で「踊れよ」とリンダを「貸す」のだ。だけど、マイケル、踊りが苦手で~~(^o^)。得意のバーで酒(の勢い)作戦。・・・が、これが裏目に出た(笑)。ニックが現れるとリンダは、彼に飛びついていく。マイケルから逃げるように。(この披露宴のシーンは、マイケルの視線の先にニックとリンダがいて、大好きな二人をいっぺんに見れてよかったねー(?)と(笑)。なんか複雑。)
そんなだから、第三幕のニックの不在中、マイケルの心中を想像すると更に複雑だ。ニックの葬式のあと、マイケルはリンダのことが心配で頻繁に視線を送っているが、なかなか視線が合わない。おしまいには視線が合って、目と目で語り合っていたので、二人は続くだろうと思う。
ヴェトナムでニックを退院させたお医者さん。その後の彼を知っているだけに「退院させるなー」と思った。明らかにおかしいでしょうに。両手を失った兵士もそばにいて、心の傷と対比させていたのも印象深い。心の傷と言えば、マイケルも無傷ではない。帰還後、スタンリーの銃を取り上げ、ロシアン・ルーレットよろしくスタンリーの額に当てて引き金を引く。引き金、引いちゃいかんでしょう。「入院させろー」とは思わなかったけど、「正気じゃない」とは思った。戦争について思ったことは、それくらいだろうか。
チミノ監督は、破綻含みの作品が多く『ディア・ハンター』も例外ではないけれど、これだけ情のある骨太作品を撮れる人はなかなかいない。俳優も素晴らしくウォーケン、デ・ニーロはもちろん、M・ストリープが神々しいばかりに美しく、ナサケナ風味な伊達男を演じたJ・カザールもよかった。
アクセル(チャック・アスペグレン)・・・立ちション中、置き去りにされる。
ジョン(ジョージ・ズンザ)・・・飲むと笑い上戸。聖歌隊。ピアノ弾き。スクランブル・エッグを作りながら泣いていた。
[追記]
やっぱり書いておこう。
帰郷後の鹿狩りでの字幕に物申す。マイケルが狙いをそらした後、鹿に向かって言う「OK」が字幕では「満足か」と訳されていた。ここは素直に「いいのか?」と訳してほしかった。去っていった鹿にもう一度「OKーーー!」と言うのは「いいだろーーー!」でいいだろーーーー!?
[追記2]
う~ん、引きずるなぁ。
最後のロシアン・ルーレットのシーンで、ニックが思い出しそうになって、マイケルは「木、木が好きだったろう」と必死で促す。ニックは思い出して「One shot?」と言って、マイケルは「(そうそう!)One shot」と喜ぶんだけど、ニックの頭の中では、そのワンショットがロシアン・ルーレットのワンショットに変換されてしまうのだ。こんなところでワンショットつながり。あああ(涙)。
幸いなことに先週『ゴッドファーザー PART2』、今週『ディア・ハンター』とデ・ニーロ続きで、うん年ぶりにデ・ニーロ・フィーバーしているものだから、『ディア・ハンター』の重さが緩和されている。いいよね~、デ・ニーロ。
THE DEER HUNTER 監督:マイケル・チミノ
(TOHOシネマズ高知3 2011/09/27)
とっておきの青春(番外)『ディア・ハンター』で書いた「マイケルが座るときすかさずパンツを敷いてやるという、古女房ニックを目撃することが出来ます。」というのは間違いだった。パンツに腰を下ろしたのはニック本人。マイケルの持ち物には上着を掛けてあげていた。
お笑い動画
ジェームズがツィッターからリンクしていた動画です。
いずれもyoutube。
Carlsberg stunts with bikers in cinema
ドッキリかと思いきや。(1分39秒)
Being a Dickhead’s Cool
ははははは!(2分43秒)