バディもので旅もので音楽もの。悪かろうはずがにゃい!(^o^)
この映画のハイライトシーン、黒人の集うバーにトニー(ヴィゴ・モーテンセン)とシャーリー教授(マハーシャラ・アリ)が入って行き、シャーリーがクラシックを弾く!皆、感動する!シャーリーとバンドがセッションする!(ToT)この流れ。
音楽は、まずトニーの垣根を取っ払ったのだったが、シャーリーを異邦人のように見ていた黒人たち(畑で農作業している彼らがシャーリーを見つめるシーンが印象的)の垣根もシャーリー自身の垣根も吹っ飛ばしたのだった。
音楽って素晴らしい!
ハイライトシーンまではシャーリー教授の孤独が身に詰まされるようだった。ユーモラスな場面に助けられはしたけれど、トニーがイタリア系仲間に仕事を持ちかけられて、用心棒を辞めるんじゃないかと心配するところや、プライベート中のプライベートな逢瀬をあんな形で知られてしまうところなど、こちらの身が凍るような思いがした。いずれもトニーの応じ方で本当に救われた。(シャーリーが留学先のロシア語だけでなくイタリア語までわかるのは、音楽を勉強したからかな?楽譜の記号はイタリア語っぽいものね。)
シャーリーは彼なりに闘っていた。あくまでも非暴力で、バンド仲間と同等にレストランで食事ができるように。泊まるところやトイレや楽屋など理不尽なあつかいに耐えることもまた闘いだったのだ。勝負所も自分で決めていた。バンド仲間は仲間じゃなかったが、いっしょに闘ったトニーはもう仲間じゃーん。おかげでクリスマスにも間に合ったし(^o^)。キャンセルしてよかったよ。
トニーの妻(リンダ・カーデリーニ)は天晴れ、素敵な人だ。ラブレターの指南役をお見通しだったということは、手紙を読んで何を喜んでいたのか、もう一度そのシーンを見てニヤニヤしたくなった。
(2019/03/09 TOHOシネマズ高知8)