ボヘミアン・ラプソディ

20世紀フォックスのサーチライトロゴをバックにおなじみのファンファーレが~~~~(笑)。

自分という問題を抱え、仲間を求めて根なし草となった若者が、家族の元に帰るお話。雨の中、メアリー(ルーシー・ボーイントン)に「あなたは愛されている、それで充分じゃないの、本当の家に帰りなさい」と言われるシーン(フレディ(ラミ・マレック)が悟ったシーン)、感動した~(ToT)。クイーンの音楽もフレディの状況にぴったりの歌が配されていて、歌詞が深く沁みてきた。フレディ・マーキュリーの痛々しい流浪ぶりと芸術家気質(「ボヘミアン」という言葉が重層的に生きている)、メアリーやバンドのメンバー、家族などとの関係性、そして、彼の身に引き寄せた歌詞の解釈などなど、あくまでも作り手のフィルターを通したフレディ像だとはわかっているが、本物のフレディも映画の中のフレディのような心境でウェンブリーのライブエイドに臨んでいてくれたらと願わずにいられない。エイズのことをメンバーに知らせてなかったはずとは思うけれど、現実と作品の相違で思い出すのは、いつもジョン・アービングの「ピギー・スニードを救う話」だ。事実ではないかもしれないが、真実はこうあってほしいという物語を作品とする。フレディを救う話は、彼を愛した人を救う話でもあるだろう。

笑えるところも結構あった。テレビ出演のとき、口パク(エア楽器)でと言われ憤慨するメンバーをよそに「楽でイイ」というジョン・ディーコン(ジョセフ・マッゼロ)。なんか「らしい」。さすが普段着のベーシスト(^Q^)。童顔ドラマー、ロジャー(ベン・ハーディ)の女たらし&気短ぶりも(^Q^)。自虐ネタっぽくて英国らしい。ブライアン・メイ(グウィリム・リー)、そっくり(@o@)。私にとってクイーンは、カトゥーン的に楽しめるバンドなので、思いのほか感動させてくれたこの作品がしっかりしたエンタメであることが嬉しかった。
(2018/11/23 TOHOシネマズ高知8)

「ボヘミアン・ラプソディ」への6件のフィードバック

  1. 応援上映、行ってきました。応援と言っても拍手や手拍子ぐらいだけど普段の上映とは違った雰囲気で楽しかったです。ぼくも応援上映用の歌詞字幕を見ながら歌ってきました(小声で)。すごく発散できた気がします。音楽のパワーってすごいですね。

  2. 歌詞字幕が出るなんて、いいサービスだなぁ!応援上映は行ったことはないですが、楽しそうですね。クイーンは歌いやすいかも(?)。わたしは手拍子、足拍子だけにしておきます(それもズレる~)。

  3. お茶屋さん、こんにちは。
     一昨日付の拙サイトの更新で、こちらの頁をいつもの直リンクに拝借したので、報告とお礼に参上しました。同時代を生きてるファンの方からすると、事実との違いが気になって仕方がなかろうというのもよく判る一方で、「ピギー・スニードを救う話」に絡めて書いておいでの部分もまたファンの証のような心情で、たいへん興味深く読みました。
     ジョン・アーヴィング、ほんの少ししか読んでませんが、いいですよね。創造と再現とは、確かに別物です。
     どうもありがとうございました。

  4. ヤマちゃん、ようこそ。
    ジョン・アーヴィングは私も少ししか読んでいませんが、大好きです。物語に救いがあるのがいいなぁ。
    クイーンについては、私は完全に遅れてきたファンで、デビューアルバムから聴いたのは、フレディが亡くなってからです。ライブエイドにボウイも出ていて、ビデオを友だちに見せてもらってすぐ亡くなった感じ。それまでは、フラッシュゴードンの音楽のバンドという認識で笑っていました(^-^;。
    その後、ロンドンのマダムタッソーの館でフレディと写真を撮ったのも善き思い出です。
    それくらいのファンなもので知らないことの方が多く、いっしょに見た妹と、曲の発表順が違うような気がするねとか、歌詞がこんなに奥深く感じられてよかったねとか、事実じゃないところもいっぱいやろうねとか、フレディはあれほど出っ歯じゃないよねと話あったり、楽しめました。
    こんなんで「ファンの証」と言ってもらっていいのかな?てへへ(^-^;、恐縮。
    クイーンについて書く機会をもらえたようで、リンクとご報告、いつもにも増して嬉しかったです。ありがとうございました。

  5. そりゃあ、よかった!
    僕が観たのはもう三か月近く前のことになるけれど、いよいよ高知でも応援上映というのが始まったみたいで、なんだか凄いことになってるね。こうなってから観るのと、その前に観るのとでは随分な違いがありそうだから、拙日誌にも記した“最優先”にしといてよかったと改めて思うよ。最優先しなきゃいけない理由のほうは、まるで正反対やけど(笑)。

  6. ついに当地でも応援上映ですか。海外でもやっているとか。音楽の力ってすごいですね~。私自身はほとぼりが冷めて来ているのですが、妹を誘ってみようかしら。

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